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eスポーツで地域活性化、横須賀市・NTTe-Sportsらが連携

 横須賀市とNTT東日本、NTTe-Sportsは、10月21日に横須賀市の地域活性化を目指した連携協定を結んだ。

横須賀市とNTT東日本、NTTe-Sportsが提携

 都市型スポーツやeスポーツなど、新たなスポーツの定着によるコミュニティーの形成や観光活性化に向けたインフラを整備し、観光や周遊の促進、市民の生活利便性の向上と経済の活性化を軸に連携、推進するのが目的となる。

横須賀市は製造業、情報通信産業とともに観光も基幹産業へ
調印式でサインをするNTTe-Sports副社長の影澤潤一氏

 横須賀市は「音楽・スポーツ・エンターテインメント都市」を目指しており、特に観光の取り組みとして2018年は「ポケモンGO サファリゾーン横須賀」、19年にはアニメ「ワンピース」20周年×YOKOSUKA×KEIKYU120周年コラボイベントを開催するなど、アニメゲームサブカルチャーを活用した観光周遊に力を入れている。ほかにもアニメ「ハイスクール・フリート」、ゲーム「Ingress」のイベントの開催実績もある。

 20年の新しい取り組みとして、東京オリンピック2020で追加されたBMX(バイシクルモトクロス)やスケートボードなどの都市型スポーツ、いきいき茨城ゆめ国体の文化プログラムに採用されたeスポーツを挙げている。

 NTT東日本も横須賀市の取り組みに賛同し、高品位で安定した通信ネットワークやICT技術を軸に観光客や市民の利便性向上を目的とし、「Yokosuka-Free-Wi-Fi」の構築を実施。さらにeスポーツ専業会社であるNTTe-Sportsを交え、新しいスポーツによるコミュニティー拡大、観光促進、市民の利便性向上の3つの軸で連携協定を結んだ。

横須賀市におけるNTTe-Sports東日本のこれまでの取り組み

 取り組むうえで七つの施策を用意している。一つめはNTT横須賀別館ビルの1フロアを地域コミュニティースペースとして利活用する。eスポーツエリアやコワーキングスペースなどを設置し、横須賀市民を中心にさまざまな人たちが活用できるコミュニティースペースを開設する。

街の中心部にあるNTT横須賀別館ビルの1フロアを市民に開放しコミュニティースペースに

 二つめから四つめまでは、新ジャンルスポーツのイベント開催などをICTで支援することだ。eスポーツ、高校eスポーツ部支援、BMX大会のICT環境構築などがあたる。eスポーツ大会はゆくゆくは全国大会、世界大会レベルの誘致も視野に入れている。高校eスポーツ部支援はハイスペックPCの3年の無償貸し出しなどの支援を行っており、三浦学苑高校を始め、数校で活動実績があるという。

 BMX競技で使われるランプやダートコースがあるうみかぜ公園は、多くのBMXコミュニティーがすでに形成されている場所で、日本代表候補の大和晴彦選手を輩出した実績がある。現在、定点カメラによる試合の撮影のみとなっているところ、ICT技術によりさらなるカメラアングルでの撮影ができるように計画中だ。

eスポーツや都市型スポーツをICTで支援

 五つめはICTによる周遊促進。先に紹介した「ハイスクール・フリート」イベントでは、デジタルスタンプラリーを開催しており、今後もスタンプラリーを利用して横須賀市内の周遊を促進する。ほかにもFree Wi-Fiやモバイルバッテリチャージの整備、NFCタグやデジタルサイネージによる多言語対応情報発信なども行う。

 六つめは、新港エリア、ポートマーケットのリニューアルに伴い、ローカル5G導入による利便性の向上を目指す。

横須賀市内の観光をデジタル周遊プラットフォームで支援
リニューアル予定の新港エリアを中心にローカル5Gによる支援を実施

 七つめは横須賀市民向けのICT技術による生活利便性の向上。デジタルプレミアム商品券や公金収納、観光客向けデジタルクーポンなど、デジタル地域通貨の導入により、利便性を高めていく。

観光客だけでなく、横須賀市民がICTにより利便性の高い生活が送れるようになる

 横須賀市は先にも述べたとおり、アニメやゲームなどのイベントを数々起こし、サブカルチャーを中心とした文化に理解があり、実績のある自治体だ。ただ、どれも単発イベントとしてのイメージが強く、継続して訪れるような施策ではなかったという側面もある。それに対して、今回の連携は常設する拠点としてのコミュニティースペースやBMXのコース、ICTによるインフラ整備など継続性のある施策だ。

 これらの施策によって、市民の流出に歯止めをかけ、観光客の増加が起こりうるのか、またeスポーツや都市型スポーツの知名度や市場規模の拡大が見込めるのか、注目を集めるところだ。特にeスポーツが地方活性化のカギとなると考えている自治体にとっては、エポックメイキングになり得るか注視しているところだろう。(ライター・岡安 学)