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新時代の学校行事“eスポーツ体育祭”に密着! ゲームを通じて育むキャンパス愛

 わせがく高等学校は11月19日、eスポーツイベント「わせがく高等学校eスポーツ体育祭」を渋谷パルコで開催しました。同校の全12キャンパスの生徒が集合、予選を勝ち抜いたキャンパスの代表者たちが練習の成果を競いました。

 

会場の様子

コロナ禍で中止した学校行事の代わりに

 わせがく高等学校eスポーツ体育祭は、21年3月2日の初開催から今回で2回目の開催となります。もともと同校では、12キャンパスの生徒が実際に集まって運動するリアルでの体育祭を開催してきました。しかし、20年度はコロナ禍によって体育祭も含めほとんどのイベントが中止となってしまいます。そこで、20年度の卒業生がまだ在校しているうちに何か思い出に残せるものを開催したいという思いから、同イベントが企画されました。

 同イベントは、予選大会と決勝大会の二つに分かれます。各キャンパス内で代表者を決定する予選大会を数カ月前から開催し、決勝大会では予選を勝ち抜いた実力者がしのぎを削ります。

 もともと体育祭の代わりに企画されただけあって、体育祭らしいコンテンツも盛りだくさん。キャンパスそれぞれが制作した応援合戦動画で士気を高めたり、クイズ選手権による全員参加型のプログラムなどが取り入れられたりしていました。

 

個人戦実況の馬人さんと解説のusagiさん

 

 一方で、前回大会との違いとしては、解説者だけでなく実況者も用意したことが挙げられます。MCとして堀内華央理さんを起用しているほか、個人戦では実況を馬人さんが、解説をusagiさんが担当。団体戦では実況にこんけあさんと解説にKuroroさんが駆けつけ、会場を盛り上げました。同イベントの開催をサポートしたコーユーイノテックスの担当者は「STAGE:0や全国高校eスポーツ選手権に近づけています。本番さながらの雰囲気を味わってもらうことで大きい大会を目指すきっかけになってほしいです」と語ります。各競技の最後には、各タイトルの実力者でもある解説者とのエキシビションマッチも用意されており。高校生がプロの実力の一端に触れる機会となりました。

好プレーが連続した個人戦

 当日は、大会らしい緊張感がありながらもキャンパスごとの応援が飛び交い大きく盛り上がりました。守谷たつみ校長による開会宣言を口火にeスポーツ体育祭が開幕。応援合戦ではキャンパスの持つ強烈な特徴が光る応援動画が集まっており、フレッシュな声援で選手を鼓舞する動画や、日々過酷なトレーニングを積んできたことを主張する動画、某仕事の流儀を語るTV番組のパロディも登場しました。そんな中、応援合戦で見事優勝に選ばれたのは、東京オリンピックを取り入れた編集が目立った太田キャンパスでした。

 

守谷校長

 

 最初の競技は対戦アクションゲームによる個人戦です。爆弾を使ったタイトルで、安全地帯の瞬発的把握と素早い位置取りが求められます。実況と解説も驚くようなプレーが飛び出す中、決勝に駒を進めたのは水戸キャンパスと所沢キャンパス。両者好プレーを見せますが、水戸キャンパスによる爆弾を相手に蹴り入れ投げ込んでいく戦法が功を奏し、優勝を勝ち取りました。優勝インタビューでは「ところどころ危ないところもありましたが、何とか突破できたので一安心です」と安どした表情を見せました。

 

画面を見つめる視線は真剣そのもの

 

 その後のエキシビションマッチでは解説のusagiさんが登場。水戸キャンパスは善戦しますが、プロの実力にあえなく負けてしまいました。ただ、その後のインタビューにおいてusagiさんは「中々倒れなくてさすがだなと思います。今後が楽しみです」とコメント。水戸キャンパスの善戦をたたえました。

 

個人戦で優勝した水戸キャンパス

 

 次の企画はわせがく高等学校の伝統でもある大縄跳びとオンラインインによるクイズ選手権です。大縄跳びは実際に会場で実施することができないため、事前に動画を録る形に。勝田台キャンパスがなんと78回に到達し優勝となりました。一方のクイズ選手権では、オンライン会議ツールを使用して各キャンパスから代表3人が出演しました。クイズの内容は学校の歴史を問う問題や時事問題、学科の知識が求められるものまで全10問。日々の勉強だけでなく愛校心も関わってくるレパートリーでした。そして実際に優勝を飾ったのは西船橋キャンパス。着実に正解を積み上げ、1位となりました。

キャンパスの絆が試された団体戦

 最後の競技は対戦パズルゲームによる団体戦です。パズルを効率的に積み上げ連鎖させるだけでなく、相手の状況も把握することが求められます。名勝負が続く中で、決勝に進出したのは前橋キャンパスと太田キャンパス。守りの固い太田キャンパスに対して瞬発火力が高い前橋キャンパスという布陣で始まります。一時戦況が拮抗する場面もありましたが、前橋キャンパスがうまく連鎖をつなげたことで太田キャンパスを崩すことができ、優勝をつかむことができました。昨年は準優勝だったという前橋キャンパスですが、今大会で雪辱を果たしたことになります。前橋キャンパスは「強敵だと思っていた太田キャンパスといい戦いができてうれしかったです」と喜びの思いを口にしました。

 

団体戦で優勝した前橋キャンパス

 

 エキシビションマッチではプロ選手であるKuroroさんと対戦しました。2試合先取で、前橋キャンパスは初戦でKuroroさんを下すことができましたが、その後コツをつかんだKuroroさんがプロとしての実力を発揮。逆転勝利を収めました。団体戦はほとんど初めてだというKuroroさん。「初戦では相手の攻撃がつらくて何もできなかった」とコメントし学生陣の実力を賞賛します。一方で、前橋キャンパスはその後の対策によって敗北してしまいますが「かなり練習して積むのも早くなってきたと思っていたんですが、相手の画面を見たらありえないほど積まれててさすがだなと思いました。でも、1セットは取れたので悔いはありません」と晴れやかな表情を見せました。

総合優勝は誰の手に

 各キャンパスの生徒がそれぞれ力を振り絞って競った今大会ですが、総合優勝となるのは一つのキャンパスだけ。閉会式では守谷校長によって大会全体の結果が発表されました。栄えある総合優勝を獲得したのは太田キャンパスでした。応援合戦で優勝を手にしているほか、どの競技でも好成績を残せていた結果です。太田キャンパスは「みんなで勝ち取った総合優勝だと思います。本当にいい思い出をありがとうございました」と語りました。守谷校長は「予選からのチームワークと戦略が太田キャンパスを優勝に導いたのではないでしょうか」とコメント。「eスポーツ体育祭は来年もまた開催しますので、次回も頑張ってほしい」と各キャンパスにエールを送りました。

 

会場の機材やスタッフは生徒のすぐそば。仕事を間近で見学できます

 

 大盛り上がりで終わった同大会ですが、オンラインにもかかわらず、多くの生徒がキャンパス代表選手の奮闘を応援し、一致団結する姿が見られました。学校行事の新たな形を実現することができたと言えそうです。一方、会場では配信機材やスタッフに対して視線を送る生徒の姿も。コーユーイノテックスの担当者は「実際のゲームの大会ではテクニカルチームだったり、カメラマンだったりといった裏方の業界があることを知ってほしかったです。実際に見るのと、聞いたり動画で見たりするのでは違うと思いますし、進路の選択肢の一つになるのでは」と語ります。eスポーツ業界ではプレイヤーや実況解説といった表の人材にスポットが当たりがちですが、実際には多くの仕事で成り立っています。こういった取り組みは、eスポーツの裏側を支える役目を学生に肌で感じとってもらう場にもなるかもしれません。なお、当日の模様は同校の公式チャンネルからこちらのページで確認できます。

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