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横須賀市が主催の高校生eスポーツ大会、第3回「Yokosuka e-Sports Cup」決勝レポート

 9月3日、オンラインにて横須賀市主催の高校生大会「Yokosuka e-Sports Cup」の第3回大会 決勝トーナメントが開催されました。対象タイトルはタクティカルシューティングゲーム『VALORANT』。高校生であれば誰でも参加でき、チームは同一高校である縛りもないので、気軽に参加できるイベントです。8月20日に予選トーナメントを開催しており、4つに分けられたグループで優勝したチームが決勝トーナメントに進出しました。

 

決勝トーナメントに進出した4チーム

 

 グループAからは「チキチキバンバン」、グループBからは「たなたなdivision」、グループCからは「あすなんぱさらん」、グループDからは「ZETA DIVISION ACADEMY」が、決勝トーナメントへの出場権を得ました。各ブロックの優勝チームは、運営よりチームロゴの作成をしてもらえ、決勝トーナメントではそのロゴが初お目見えとなりました。ちなみに、ZETA DIVISION ACADEMYは、すでにプロチームのロゴがあるので、それを使用しています。このロゴは今回の大会だけでなく、今後チームとして活動していくうえで、使用することができるので、これだけでもベスト4を目標とするモチベーションとなり得るのではないでしょうか。

 

チキチキバンバンのロゴ。今後の活動でも使用ができるとのこと

 

 決勝トーナメントは、準決勝がBO1(1勝勝ち抜け)で、決勝戦がBO3(2勝勝ち抜け)で行われます。決勝トーナメントの組み合わせは、1試合目がチキチキバンバン対あすなんぱさらん、2試合目がたなたなdivision対ZETA DIVISION ACADEMYです。

 決勝トーナメントの実況を担当するのは岸大河氏、解説はyue氏。『VALORANT』の公式大会でも実況解説を務めるふたりに「Yokosuka e-Sports Cup」の実況解説を担当してもらえるのは、高校生に取ってみればそれだけで参加に値する喜びがあるのではないでしょうか。

 

VCTの実況・解説でもお馴染みの岸大河氏(写真左)とyue氏(写真右)

 

 初戦のチキチキバンバン対あすなんぱさらんのマップは「アイスボックス」。攻撃側はチキチキバンバン、防衛側があすなんぱさらんで対戦開始です。序盤は互角の勝敗が続きましたが、中盤以降、徐々にその差が開き、攻守が入れ替わってからは、あすなんぱさらんが勝利を重ね、最終的にはあすなんぱさらんが13対6で勝利を収めました。

 

あすなんぱさらんがチキチキバンバンを破り、決勝進出

 

 2戦目はたなたなdivisionとZETA DIVISION ACADEMYの対戦。マップは「フラクチャー」を選択。たなたなdivisionの攻撃側、ZETA DIVISION ACADEMYの防衛側でスタートです。プロチーム、それも現在日本でトップチームのひとつであるZETA DIVISIONのアカデミーチームだけあり、その実力の高さは参加者の中ではずば抜けています。たなたなdivisionに1試合も取られることなく、0-13のパーフェクトゲームでZETA DIVISION ACADEMYが決勝戦へ進出しました。

 

アカデミーチームの実力を如何なく発揮し、パーフェクトゲームで勝利したZETA DIVISION ACADEMY

 

 決勝戦はBO3で行われます。1戦目はマップがBIND。攻撃側がZETA DIVISION ACADEMY、防衛側があすなんぱさらんで開始しました。序盤から圧倒するZETA DIVISION ACADEMYは2-8と大差を付けられるも4-8まで盛り返し、攻守交代。攻撃側にまわったあすなんぱさらんが一気に攻勢をかけ、気がついてみれば8-8のイーブンに。しかし、猛攻もここまで。最終的には9-13でZETA DIVISION ACADEMYが勝利しました。

 2戦目のマップはヘイブン。攻撃側はZETA DIVISION ACADEMY、防衛側があすなんぱさらんで開始です。1戦目を防衛すると、そこから6連勝。そこから2勝取り返されるも、あすなんぱさらんの反抗もここまで。あとはZETA DIVISION ACADEMYが勝ち続け、13-2の大差で勝利しました。前評判通りのZETA DIVISION ACADEMYがその強さを発揮し、無敗での優勝を果たしました。

 

あすなんぱさらんは、1戦目のBINDでは8-8まで追いつく場面もみられましたが、善戦もここまで

 

 高校生向けイベントだと、その多くが同一高校縛りとなるところ、Yokosuka e-Sports Cupにはその縛りはなく、いつもプレーしている仲間との参加が可能です。その結果、プロのアカデミーチームの参加も可能となり、今回のような結果にもなりました。縛りがない分、最強チームを編成しやすいので、よりハイレベルな試合を展開してくれるシステムと言えるのではないでしょうか。

 もちろん、同一高校での出場は、それはそれでメンバー集めから始める部活らしい活動もできるので、どちらが良いと言うものではなく、多様な大会があることで、より多くの人が参加できるようになっていると言えるでしょう。サッカーで言えば、高校サッカーとクラブユースの関係のような感じではありますが、eスポーツの場合、どちらにも参加できるのが利点だとも言えます。

 横須賀市はNTT東日本やNTTe-SportsなどとICT施設の開業や高校eスポーツ部の支援などを行っており、eスポーツに積極的に関わっている都市です。まだ、Yokosuka eSports Cupの認知度は低いものの、今後の活動によってはSTAGE:0や全国高校eスポーツ選手権のような存在なる可能性はあります。今後も大会を継続し、可能であれば次回はオフライン、有観客での開催を期待したいです。

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■外部リンク

Yokosuka e-Sports Project
https://www.cocoyoko.net/e-sports