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プロとRAGE王者が参戦! 「全国都道府県eスポーツ選手権2022」シャドバ学生の部、激戦区レポート

 日本最大級の学生向けeスポーツ大会である「全国都道府県対抗 eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI『Shadowverse』学生の部」の東京C予選(※1)がシブヤeスタジアムで開催されました。

※1:東京都は大会参加人数が多いため、都内での予選をA予選、B予選、C予選の3日程に分けて開催、それぞれの予選優勝者が9月のブロック予選に進出する。

 

全国都道府県対抗 eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI『Shadowverse』学生の部

 

 「今回の大会は予選なので、あくまで本番は栃木での本大会である」取材班も最初はそう思っていたのですが、なんと今回の予選会場には、現役プロ選手やRAGE王者の選手の姿がありました。

 彼らの参戦によって、東京C予選は予選とは思えぬハイレベルな大会になりました。ここで、実績は十分な選手たちがシード権などもなく予選から参加していることに違和感を覚えた人もいるかもしれませんが、これが「全国都道府県対抗大会 eスポーツ選手権」の特徴の一つです。同大会は全プレイヤーに平等にチャンスがある大会なのです。

 今回は、ブロック予選への切符を得た直後の優勝者にインタビューを行うことができたので、大会のレポートと合わせてお届けします。

 

そもそも「全国都道府県対抗大会 eスポーツ選手権」とは?

 

 「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」は、日本各地の予選を勝ち抜いた都道府県代表者・チームが日本一を競う eスポーツの全国大会です。2019年から毎年開催されており、今回の2022年大会で4回目の開催になります。

 本大会の開催場所は日環アリーナ栃木、日程は10月15日(土)~16日(日)の2日間です。競技種目は『eFootballTM』シリーズ、『グランツーリスモ』シリーズ、『パズドラ』、『ぷよぷよeスポーツ』、『プロ野球スピリッツA』に加えて、今回から『Shadowverse』が 6種目の競技として加わりました。

▼全国都道府県対抗大会 eスポーツ選手権2022
https://jesu.or.jp/2022tochigi/#title

 「全国都道府県対抗 eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI『Shadowverse』学生の部」は、新しく競技種目として加わったばかりのeスポーツ『Shadowverse』で行われる大会であり、今回の大会はその予選ということになります。

「全国都道府県対抗 eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI『Shadowverse』学生の部」とは

 中学生から大学生までを対象として開催しています。本大会に進むためには、8月の「都道府県予選」を勝ち進む必要があり、予選大会は全都道府県にてオフライン形式で開催します。その後、9月に各都道府県代表による「ブロック予選」(オンライン形式)を経て、10月には開催都市の栃木県代表を加えた合計8人が、栃木本大会で熱戦を繰り広げます。

【出場条件】(予選開催地に住民票のある中学生・高校生・高専生・専門学校生・大学生が主な対象です)
・1999年4月2日から2010年4月1日生まれの学生
・都道府県予選大会参加の際に、参加する予選大会と同じ都道府県に住民票があること。

 

決勝はsouka@YMD選手vs桐ケ谷秋選手

 フォーマットは「ローテーション・BO3」、大会形式はシングルエリミネーション方式のトーナメントです。1度でも負けたら敗退の厳しいトーナメントの決勝です。

 

決勝戦の様子。両者それぞれのスタイルで真剣勝負

 

 対戦カードはsouka@YMD選手vs 桐ケ谷秋選手。桐ケ谷 秋選手は、RAGE王者のういはら選手を準決勝で破っての決勝戦進出です。両選手とも比較的珍しいクラスを持ち込んでいるとのことで、『Shadowverse』というゲームの自由度の高さが垣間見える決勝戦です。たった1枚しかない東京ブロック予選の切符をかけて戦う2人の周りには、写真撮影のために近寄るのすらも躊躇する緊張感がありました。

 

souka@YMD選手

 

 souka@YMD選手はイヤフォンを装着して集中力を高め、これまでの戦いと変わらない落ち着きでカードを選択していきます。

 

桐ケ谷 秋選手

 

 対する桐ケ谷 秋選手はスマホを膝の上に置くという、独特のスタイルでスマホを操作します。後のインタビューで判明しましたが、手元を少しでも見られないためにこのスタイルになったようです。

優勝者インタビュー「自分の好きなクラスで勝つのは気持ちいい!」

 RAGE王者を破った勢いをそのままに桐ケ谷 秋選手が優勝しました。中学生の頃から『Shadowverse』をプレイされていて、現在大学1年生とのことです。

 

優勝した桐ケ谷 秋選手

 

 かなり緊張するタイプとのことですが、今回の大会では珍しいクラスを使用しての優勝となりました。どうやったらメタ外のクラスで勝てるのか?どのような練習をしているのか?優勝決定直後にインタビューしてみました。

――本日は優勝おめでとうございます!!

桐ケ谷 秋選手(以下、桐ケ谷) ありがとうございます!!

――今回の大会ですが、予選と言いつつもかなりの強豪が参加しています。正直、会場にきたとき「なんだよー!」って思いませんでしたか?(笑)

桐ケ谷 思いました!(笑)準決勝がRAGE王者のういはらさんだったのですが、今日一番緊張した戦いだったかもしれません。お互いが1勝をとったあとの最後の1戦で、こちらの動きを完全に処理されてしまって、もうだめかと思ったのですが、ういはらさん側も何も引けていなかったようなので、耐えて耐えて勝つことができました。

――このようなハイレベルなトーナメントになると予想していましたか?

桐ケ谷 予想していませんでした。ビックリしましたよ(笑)

――今回、メタ(※2)ではない珍しいクラスを使っているようでしたが、そういったメタ外のデッキで勝つのは気持ちいいですよね。

桐ケ谷 めっちゃ気持ちいいですね!!

※2:eスポーツの文脈では「環境」とほぼ同じニュアンスで用いられる。ゲームにおいて“強い”と知られているキャラクターや戦術は使用者が増えることから、一般的に「メタ内」とは環境でよく見かけるキャラクターや戦術という意味合いになる。

――今回の桐ケ谷選手のように、メタ外のクラス(自分の好きなクラス)で勝つコツは何でしょうか?

桐ケ谷 自分のデッキだけでなく、相手のデッキを知ることが大切です。自分がしっかり動くことも大切なのですが、それよりも相手の動きに合わせてカードを選ぶことが重要なので。

 強いデッキがどういう動きをしてくるのかを知っておくことですね。リーサルにはどういうパターンがあるのか覚えておくことや、相手の展開から手札に何があるのかをある程度は予測できるようなっておくと良いと思います。

 普段はシャドバのプロ選手のレート戦の動画を観ながら練習しています。上手い人たちの考えを取り入れて、あえてカードを出さないタイミングやその時の理由を学んでいますね。

 

好きなデッキで勝つために必要なことについて語る桐ケ谷 秋選手

 

――最近の『Shadowverse』は初期の頃と比べると、カードの使い方やタイミングに選択肢が多くてテクニカルになっているようです。そんな中、特に意識をしていることはありますか。

桐ケ谷 たしかに初期よりもテクニカルになっていると思います。特別意識していることは無いのですが、考えすぎて時間切れにならないように気をつけています。僕自身、以前大会で時間切れになってとんでもないことになったので(笑)。

 時間切れにならないために、相手のターンにも自分の手札を見て、相手の展開を予想しながら、次の自ターンの動きを何パターンか用意しておくんです。あと、選択肢が多くて難しい手札だったら、自ターンでプレイできるカードがなかったとしても、あえてターンエンドをしないで、少しでも時間を使って次のターン以降のことも考えるようにしています。

――与えられた時間を最大限に使うようにされているのですね。あと決勝戦終了後に対戦相手の方と感想戦をされていましたが、どのようなことをお話されていたのでしょうか?

桐ケ谷 「まさか決勝で、このクラスに当たるとは!」という話をお互いにしてましたね。しかも、対戦相手の方はあまり見かけないクラスを使っているだけでなく、その中でもさらに珍しい戦術を持ち込んでこられていたんです。なので僕からも「このカードが入るんですね!」って、いろいろな話をさせてもらいました。

 あとは、対戦中の盤面について「こっちのカードを除去していたら良かったかもしれない」とか「このカードを引かれていたらきつかった」といった話をさせていただきました。

 

対戦を振り返るsouka@YMD選手と桐ケ谷 秋選手

 

――次の関東ブロック予選はオンラインですが、オンラインとオフラインの違いは何か感じますか?

桐ケ谷 オンラインとオフラインの違いについて、これは友人に教えてもらったことなのですが。

 カードを選ぶ時の目線と手元の動きで、何を考えているか分かることがあるらしいんです。例えば、相手がまだプレイポイントを残していて指を左右に移動させていたら、2つの選択で迷っているということが分かるらしいんです。
 僕が手元をみて相手の手札を予想するというよりも、自分の手元を見られて手札状況が相手に知られてしまうのは避けたいと思い、手元を隠してプレイしています。


――こういったオフラインイベントって、もっと増えて欲しいと思いますか?

 桐ケ谷 増えて欲しいと思います!RAGEもオフラインが復活したのでとても嬉しいです。オフラインだと地方の人たちとも会うことができるので。SNSで知り合ったけど気軽に会えない人たちと会えるのがいいですよね。

 最近は『Shadowverse EVOLVE』(※3)も始めましたので、オフラインは増えて欲しいと思います。

※3:デジタルカードゲーム『Shadowverse』を元にしたアナログカードゲーム

――最後に9月のブロック予選に向けて意気込みを聞かせてください。

桐ケ谷 今回戦った人たちの分も背負って優勝目指して戦います!


――お時間いただきありがとうございました!ブロック予選も頑張ってください!

 

こんな最高の施設でeスポーツをプレイできるのがうらやましい!

 プロゲーマーとRAGE王者の参戦により、東京C予選は予想外の激戦区になりました。そんな中で決勝に残った2選手ともが、あまり大会では見かけないクラスを使用していたというのがとても印象的な大会でした。

 さらに今回の開催場所であるeスポーツ施設「シブヤeスタジアム」は雰囲気抜群で予選とは思えないほどの贅沢空間でした。私自身、学生の頃はゲーム大会の予選に参加していたので、このような環境で予選を戦える学生さんたちのことをうらやましく思いました。

 また驚くことに、今回の大会は「eスポーツ高等学院」の学生さんがメインで運営されていたとのこと。運営を担当した学生さんと「eスポーツ高等学院」の教頭先生にも特別インタビューを実施しました。後日公開しますのでお楽しみに!(eスポーツジャーナリスト・小川)

 

(c)Cygames, Inc.

シブヤeスタジアム

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■外部リンク

Shadowverse
https://shadowverse.jp/

eスポーツ高等学院
https://esports-hs.com/