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2022.12.25

千葉県立浦安高校でeスポーツ活動スタート! ASUSが強力サポート

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 ゲーミングブランド「ROG」を展開するASUS JAPANが、高校eスポーツ部の設立支援を試験的に開始しました。12月16日には、初の試みとして千葉県立浦安高等学校(浦安高校)にゲーミングPCを贈呈。同校のパソコン同好会は、贈呈された端末をもとにeスポーツに取り組みはじめます。今回は、その贈呈の瞬間に立ち会うことができました。

千葉県立浦安高等学校

ASUSのeスポーツ部設立支援

 ASUSの高校eスポーツ部設立支援プロジェクトは、eスポーツに興味があっても機材が足りない学校に機材を提供し、活動をサポートするというもの。今回は試験的にごく少数の学校で実施し、広く展開していくためには何が必要なのかを探ります。PCは1年の貸与ですが、その後は活動実績に応じて対応するとしています。

 ASUSで同プロジェクトを担当するセールス本部 コマーシャル営業部 2課の金城勇秀氏は、「近ごろはコンテンツの高品質化にともない、作る側のPCにも相応のスペックが求められるようになってきました。社会に出るうえで高性能PCに精通していることは大変有利になります。並行して、高性能なPCが求められるeスポーツでは、高校生向けの大会が盛り上がってきています。先進的な高校だけでなく、さまざまな高校が大会に参加できるように支援することで、もっと多くの高校生に高性能なPCに触れる機会を提供したいです」と、eスポーツ部の設立を支援しようと考えた背景について説明します。

浦安高校 パソコン部(左から、武笠さん、小林さん、切石さん、米澤さん、植田さん、久保田さん、今井先生)

ハイスペックPCで将来に役立つ体験

 ゲーミングPCの贈呈に立ち会ったのは、浦安高校 パソコン同好会のメンバーと、ASUSの金城氏。贈呈するPCはレビューや商品説明で使った試用PCなので、スペックはバラバラです。しかし、「いずれの端末もフォートナイトが快適にプレーできるスペックは確保しています」(金城氏)とのこと。

贈呈されたゲーミングPC

 パソコン同好会の顧問を務める今井先生は「このように高性能なPCに高校生のうちから触ることができるのは本当に貴重な体験。(生徒の)みんなには、がっつり触ってもらいたい」と期待。金城氏は「大切に使いつくしてほしいです。そして将来的には、ぜひ大会に出てください。そのために、コーチの紹介や機材の不明点の解消など、サポートしていきます」とバックアップしていく姿勢です。

ASUS JAPANの金城氏(左)と浦安高校 パソコン同好会 部長の小林さん

 受け取った生徒たちは、自らで初期設定を行います。念のためASUS JAPANセールス本部 コマーシャル営業部 2課の坂本聖悟氏がサポートとして控えていましたが、“隠居中”の元部長 米澤さんが駆け付け、持ち前の知識を生かしてスムーズにセッティング。無事に初期設定が終わりました。

取材に応じる浦安高校 パソコン部

「PCの初期設定に立ち会う経験は貴重なので、高校生のうちに体験する機会があってよかったです。後ろにプロが控えているので失敗してもなんとかなりますし、恵まれています」と、今井先生は少し羨ましそうです。PCの初期設定は家電量販店などに依頼すると、3?4000円かかる場合もあります。つまり、初期設定の技術にはそれだけの価値があるということ。そう、今井先生が生徒たちに話していました。

生徒自らで初期設定

 初期設定を終えて、光るキーボードを見ながら生徒たちは「(キーボードが)光ってる!」「かっこいい」と口々にコメント。ゲーミングPCでやってみたいことについて聞いたところ、久保田さんは「フォールガイズやぷよぷよをプレーしてみたいです」と話しました。また、植田さんは「MMD動画をエンコードしたいです」と、高画質な動画がつくれる環境になったことを喜んでいました。部長の小林さんは「FPSなどもプレーしてみたい」と期待します。

ノベルティを身に着けた武笠さん(写真左)

「“何か”を残してほしい」

 浦安高校のパソコン同好会は2022年の4月に設立。PCで何かをしたい人たちが集まれる場所をつくるために今井先生が生徒と一緒に立ち上げました。放課後に集まって談笑したり、実況動画を見ながら同好会の活動について話したり、動画やゲームを作ってみたりと、思い思いに活動しています。文化祭では、今井先生のドローンで輪投げのようなゲームやプリクラを展示していたとのこと。今後はこういった活動のなかに、eスポーツが加わることになります。

 今井先生は「生徒たちには、なにをしていてもいいので、何かをしていてほしいです。まだ社会にも出ておらず、ある程度自由に過ごせる、限られたこの時間に、何か成果を残してもらいたい。そうすれば、独り立ちするときに必ず糧になります。その選択肢にeスポーツを加えることができたので、今回の支援は感謝しております」と、ASUSにお礼を述べました。

さらに多様な学校の参加を

 今回の取り組みに至ったきっかけは、ASUS JAPANが発行している「ASUS IT 通信」でした。金城氏は「全国の学校に送っているDMで試験的にeスポーツ部支援の募集をかけてみたところ、数十校という想定以上の募集をいただきました。ただ、現状ではすべてにお応えすることができないため、さまざまな条件が合致した学校と一緒にテスト的に進めています」と経緯について話します。まずは機材を求めている学校が多いという事実が明らかになりました。

 また公立高校は、管理・運営をその地方の教育委員会が担っています。いうなれば税金で運営しているため、eスポーツに取り組むためには多方面と調整を重ねる必要があります。なかでも大きな課題となっているのが、機材の用意です。今回、ASUS JAPANが試験的に実施している支援では、機材を提供するだけにとどまらず、立ち上げや練習に必要な要素についてもノウハウを蓄積していく計画。浦安高校を前例として、公立高校をはじめ、さらに多様な学校がeスポーツ大会に参加できるような支援が期待されます。

 今後、浦安高校では学校内からゲームにアクセスできる環境を整えるなど、さまざまな課題をクリアしつつ、ゲーミングPCを触りながら、高性能なPCは何ができるのか、そのスペックをもって同好会としてはどのようなことをしていきたいのか、探っていきます。配信やSNSでの発信なども検討していくそうです。いつ、どの大会で見かけることになるのか注目です。

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■外部リンク

千葉県立浦安高等学校
https://cms1.chiba-c.ed.jp/urayasu-h/

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