解説
2023.07.07
ゲームにおける「オーバーパワー(OP)」とは?意味をわかりやすく解説!
- 解説
対戦ゲームを日常的にプレーしている方は、「オーバーパワー(OP)」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。オーバーパワーは、ある特定のキャラクター(武器、技など)が強すぎるという意味であり、ゲームとしては好ましくない現象です。
今回は、オーバーパワーがゲームにどんなデメリットをもたらすのかを、各ジャンルの代表的タイトルにおける実例とともにご紹介します。オーバーパワーという言葉に関して、適切な知識を身につけていきましょう。
ゲームにおける「オーバーパワー(OP)」とは
ゲームにおける「オーバーパワー(OP)」とは、特定のキャラクター(武器、技など)が他と比べて明らかに強すぎる状態のこと。英語の「overpowered」・「over powerful」が由来です。
日本語に訳すと「強すぎる」となりますが、ポジティブなニュアンスで使われることはほぼなく、運営側の調整ミスを疑う・問題視するような場面で主に使われる用語です。
オーバーパワー要素が存在するデメリット
オーバーパワー要素の存在は、ゲームにさまざまなデメリットをもたらします。オーバーパワーがゲームバランスに大きな影響を及ぼしていることがわかった場合、その後のアップデートの際に何らかの形でナーフ(パワーの下方修正・弱体化)されるのが一般的です。
なぜオーバーパワーの状態は好ましくないのか、どんなデメリットが生まれるのかを解説します。
ゲームバランスに直接的な悪影響を及ぼす
特定の要素でオーバーパワーが発生すると、ゲーム全体のパワーバランスに直接的な悪影響が表われます。どんなゲームでもキャラクターごとに多少の性能差はあるものの、立ち回りの工夫やプレースキル次第では、強みを発揮できるものです。しかしそれでも覆せないほどの性能差が生まれると、ゲーム性が大きく崩壊してしまいます。
「使わなければ勝てない」という状況が長引けば、ユーザー離れにつながってしまう
オーバーパワーによって生まれがちな「このキャラクターを使わなければ勝てない」という状況は、ユーザーが自分好みのキャラクターを選び、その特性を生かした戦略を練って戦うという本来のゲームの楽しみを大きく損ないます。こうしたアンフェアな状況が長引いてしまえばプレイヤーたちは他ゲームに流れ、ユーザー離れにつながってしまいます。
キャラコントロールに慣れた頃にナーフされる可能性がある
一方で、勝つためと割り切って強いキャラクターを選ぶユーザーにも、ある程度のリスクが生じます。オーバーパワーのキャラクターを使ったプレーに慣れた頃にナーフされてししまった場合、違うキャラクターの操作を1から練習する羽目になるからです。いつ下方修正を受けるかと怯えながらプレーするような状況は、無用なストレスの原因にもなるでしょう。
キャラクターや武器の設定が魅力的でも多くの人に嫌われてしまう
勝てる見込みが薄いので、オーバーパワーなキャラクターや武器に対して嫌悪感を抱くユーザーは少なくありません。好んで使っているキャラクターや武器が他ユーザーに嫌われてしまうのは、そのビジュアルや設定に魅力を感じ、愛を持ってプレーしているユーザーにとっては非常に悲しいことです。
代表的なタイトルにおける過去のオーバーパワー例
オーバーパワーはゲームにとって好ましくないものですが、すべての新要素を適切なパワーバランスで実装することは非常に難しいため、有名タイトルでもしばしば発生する現象です。各ゲームジャンルの代表的タイトルにおける過去のオーバーパワーの事例をご紹介します。
なおオーバーパワーの判断基準には決まったものがないので、しばしばユーザーの間では「OPだ・OPではない」議論になりがちです。本項で紹介するものは、あくまで多くのプレイヤーの間で話題になったものであり、「あれはOPだった」と確定づける意図はない旨はご了承下さい。
【FPS】Apex Legends
「Apex Legends」では、シーズン16「大狂宴」において新実装された武器「ネメシス」が高火力かつ扱いやすかったため、強すぎると話題になりました。APEXは新武器を有利な状態で実装してから調整を行う傾向にあるため、ユーザーたちの間では、いつナーフされるのか、どこを弱体化すれば良いのかなど、たびたび議論を呼びました。その後のアップデートで、調整が入りましたが、まだまだ賛否両論あるようです。
【FPS】VALORANT
「VALORANT」では、「Episode1 act2」において新実装されたエージェント「キルジョイ」が持つ移動距離制限なし・高火力といった要素がオーバーパワーであると問題視されました。キルジョイは後日のアップデートで、移動距離制限の追加、火力低下を含むナーフされています。
【DCG】ハースストーン
「シャドウバース」では、新カードパック第16弾「ナテラ崩壊」にて実装された「螺旋の鉄腕・ダミアン」が、正式実装から3日(プレリリース期間を含めると10日)という早さでナーフされています。使用コストが6から7に増えたことによってさまざまな型が封じられ、事実上の弱体化・使用者減となりました。
【MOBA】リーグ・オブ・レジェンド
「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」は、アップデート時のバランス調整によって強キャラ・弱キャラが頻繁に入れ替わっています。強いと話題になり使用率が高まったチャンピオンがナーフされてしまう事例が少なくない中、「Ahri(アーリ)」や「Sion(サイオン)」などは長期間にわたって強キャラのポジションに君臨している”隠れOP”として有名です。
【MOBA】ポケモンユナイト
「ポケモンユナイト」では、2022年11月に新実装されたポケモン「ヤミラミ」がOPだと実装直後から話題となりました。透明化(ステルス)、混乱の状態異常付与といった能力を持っていながら攻撃技の火力も高いことが特に注目され、現在までに移動速度の低下、攻撃技の威力低下などのナーフがなされています。
オーバーパワーを使った例文
「オーバーパワー」という用語は、主に以下のような形で使われています。
・「今回の新武器はOPすぎる。」
・「○○はOPキャラ。」
・「ここの運営は定期的にOPを出す。」
・「このキャラは明らかにOPなので次パッチでナーフ筆頭。」
「オーバーパワー」よりも、略称の「OP(オーピー)」がより多用される傾向にあります。
【まとめ】OPにとらわれずスキルや戦略性を磨いてゲームと上手く付き合おう!
オーバーパワーの要素はゲームバランスに大きな悪影響を与え、程度によっては「使わなければ勝てない」状況さえ生むことがありますが、その後大幅に弱体化されるケースも多いです。常に最強のキャラクターを追い求めるのではなく、高いプレースキルや綿密な戦略によって勝利を目指すことがオンラインゲームとうまく付き合うコツと言えるでしょう。
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