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2023.08.16

PCを掃除して熱暴走や不具合を予防しよう!簡単な方法、必要なものを解説

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 PCを使う上で忘れてはいけないのが、日頃からの掃除です。PCには見えない汚れがたまっており、汚れを放置したまま使い続けると不具合の発生につながることもあります。そのため、一見別に汚れていないというときも、こまめな掃除が不可欠なのです。

 今回は、PCの掃除が必要な理由や掃除しないと起こり得るリスク、掃除の手順について詳しく解説していきます。PCの掃除の仕方を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

なぜ定期的な掃除が必要?PC内部が汚れる理由

 デスクトップ・ノートPC問わず、PCの内部は常に熱が発生している状態です。熱がたまると故障や発火などの事故につながるため、どんなPCでも内部の熱を外に放出する仕組みが備わっています。

 一般的なPCで多く見られるのが、冷却ファンを使った排熱です。ファンを使って外の空気を取り込んで内部を循環させるのですが、外部の空気を取り込む際に空気中に漂うホコリも一緒に取り込んでしまいます。そのため、PCの内部にはホコリがたまりやすくなるのです。

 もちろんPC内部だけでなく、常に外気に晒されているディスプレイや手に触れるキーボードやマウスも汚れやすいため、内部・外部問わずこまめな掃除が必要です。

長期にわたってPCを掃除しないと起こるリスク

 PCを掃除しないまま使い続けると、PC本体や周辺機器にさまざまなリスクが発生します。快適にPCを使い続けるためにも、リスクを理解して掃除の意識を高めましょう。

【本体】冷却性能が低下し、熱暴走が起きる可能性がある

 PC内部に溜まったホコリを放置すると、熱を排出するファンの通気口がふさがり、PCの冷却性能が低下します。通気口からの排熱が上手くいかず、PCに熱が溜まったまま放置すると、熱暴走のリスクが高まります。

 熱暴走とは、PCが熱くなることでさまざまな不具合が発生する現象のことです。熱暴走の症状には、突然のシャットダウンやブルースクリーンの発生、エラーの頻出や動作のスピードダウンなど、さまざまなものが挙げられます。ゲームのパフォーマンスにも大きく影響するだけでなく突然データが消えてしまうこともあるので、取り返しのつかないことになる前に内部をしっかりと掃除しておきましょう。

【本体】ショートや出火など物理的な事故につながる可能性がある

 内部にホコリが溜まると通電しやすくなり、大量の電気が予期しない場所を通るようになります。その現象がショートです。通常、回路には電気の抵抗があるため、一度に大量の電気が流れることはありません。しかし、ホコリによって電気が違う回路を通ると、ショートすることがあります。

 回路がショートすると熱が発生し、ひどい場合には発火する可能性もあります。そのとき発生した火がホコリに引火すると出火につながり、最悪の場合、他のものに燃え移り大きな火事に発展することもあります。PCだけでなく家や家族を守るためにも、PC内部のホコリは定期的に取り除いておきましょう。

【周辺機器】誤作動を起こす可能性がある

 ホコリには静電気を溜める性質があり、PCにホコリが溜まることでPC自体も帯電しやすくなります。PCが帯電するとPC本体が起動しなくなったりフリーズしたりするだけでなく、マウスやキーボードなどの周辺機器を認識しないなどの誤作動が起きやすくなります。

 PC操作中に発生する周辺機器の不具合は、もしかするとPC内部にたまったホコリが原因かもしれません。ホコリがたまらないように、こまめな掃除を心がけましょう。

【周辺機器】衛生面で問題が起こる可能性がある

 PC内部だけでなく、ディスプレイや常に手を触れているマウス、キーボードには目に見えないホコリや汚れが蓄積しています。放置したまま使い続けると、知らない間にウイルスやバクテリアを吸い込んでしまっているかもしれません。

 手の消毒はこまめにしても、手に触れるキーボードやマウスが汚れていたら意味がありません。衛生面を考慮して、PCの周辺機器もこまめに掃除しましょう。

PC掃除の際に用意したいアイテム

 精密機器のPCを掃除するには、専用のアイテムをそろえる必要があります。ここからは、PC掃除に必要なアイテムを4つ紹介していきます。

各種工具

 PCの内部まで掃除するためには、PCケースを開けたりカバーを外したりする必要があります。そのため、以下の4つの工具を用意しましょう。

・プラスドライバー:ケースやカバーを外す際に使用する
・マイナスドライバー:一部のファンの脱着やPCケースの爪留めを外す際に使用する
・ニッパー:内部のケーブルタイを外す際に使用する
・ピンセット:内部にたまったホコリを取り除く際に使用する

エアダスター

 エアダスターとは、掃除機などでは取り除くことが難しい細かいホコリを除去することができるアイテムです。細いノズルがついているので、内部のホコリはもちろんキーボードの隙間の汚れを取り除くのにも便利です。

 ほとんどがスプレータイプで、不燃性と可燃性の2種類があります。可燃性のエアダスターの場合ガスに引火する恐れがあるので、タバコなどの火気には十分注意しましょう。

静電気対策アイテム

 掃除中に静電気が発生するとPCや周辺機器が壊れてしまう可能性もあるので、静電気防止手袋やリストバンドのほか、帯電ブラシなどの静電気対策のアイテムも必要です。また掃除中は、静電気が発生しやすいウールやアクリルなどの衣類の着用は避けましょう。

マスク

 PCの掃除中はホコリが舞うかもしれないので、マスクをつけてホコリを吸い込まないようにしましょう。マスクだけでなく、ゴーグルなどもあるとより安心です。身につけているものが汚れる可能性もあるため、汚れても問題ない服装で掃除を行いましょう。

ホコリが舞う可能性があるので掃除する環境に注意

 エアダスターを使うと、PC内部に溜まった大量のホコリが空気中に舞い上がります。どこにPCを置いて掃除をするべきかよく考えましょう。汚したくないものや掃除がしにくいものは違う場所に置き、周りにシートなどを敷いておくと後片付けも簡単です。

念のためバックアップを取っておけば安心

 PCは精密機器のため、非常に繊細です。掃除をするためにケースやカバーを外した時に、故障が起きる可能性もゼロではありません。万が一の時に備えて、掃除をする際は念のために前もってバックアップを取っておきましょう。

↓↓バックアップについての記事はコチラ↓↓

大事な「バックアップ」とは?PCやスマホなどでデータをバックアップする方法
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【種類別】PC掃除の手順

 ここからは、実際にPCを掃除する手順を解説していきましょう。PCの掃除の仕方はデスクトップ・ノートPCによって異なるため、お持ちのPCにあった内容を参考にしてください。

デスクトップPC

 PCの掃除は、必ず通電していない状態で行わなければいけません。デスクトップPCの場合はスイッチを切ってもしばらく電流が流れているため、掃除をする少し前から電源を切っておくのがポイントです。電源を切るだけでなく、コードはすべてPC本体から抜いておきましょう。

外装の掃除

 まずはPC本体の外装から掃除していきます。外側から見えるホコリは掃除機で吸い込み、狭い部分にある小さな汚れはエアダスターを使って吹き飛ばしましょう。掃除機でPC本体を傷つけないよう、慎重に行います。

 ホコリが取れたら、水に濡らした柔らかい布で本体を優しく拭き上げます。ただし、水滴が付着するほど水を染み込ませるのはNGです。水は故障の原因にもなるので、拭く前に必ずしっかり絞りましょう。汚れがひどい場合は、水の代わりに薄めた中性洗剤やOAクリーナーも利用できます。

ケースを外して内部の掃除

 外装を掃除できたら、PCケースを外して内部を掃除していきます。ほとんどのPCケースは後ろにネジがついているため、プラスドライバーを使って外していきましょう。ケースを開けたら、まずは大量のホコリが溜まっているファン付近から掃除します。大きなホコリがあれば、ピンセットで取り除きましょう。

 ファン周辺がきれいになったら、ほかの部分にもエアダスターで吹きつけていきます。取れたホコリは、素早く掃除機で吸い込みましょう。ただし、掃除機をPC本体に近づけすぎないよう注意しましょう。基盤付近には細かいパーツが使われており、掃除機で吸い込んでしまう恐れがあるからです。

デスクトップPC掃除の際の注意点

 デスクトップPCを掃除する際は、以下の3つに気をつけてください。

・すべての電源を切りコードはあらかじめ抜いておく
・静電気によるトラブルを防ぐために静電気対策を忘れない
・内部の水拭きは絶対に避け基盤周辺は特に慎重に扱う

 内部を開けて掃除をするのが不安な人は、分解せずに外からエアダスターを噴出するだけでもある程度のホコリを取ることができます。ただし、大きなホコリがこびりついている場合はどうしてもピンセットで取り除かなければいけません。基盤などにぶつけないように慎重にケースを開け、ネジなどを無くさないよう気をつけましょう。

ノートPC

 ノートPCを掃除する場合も、電源は必ずオフにしましょう。ACアダプターやバッテリーが取れる場合は、すべて取り外しておきます。デスクトップPCと同じく、電源をオフしてからしばらく時間をおきましょう。

外装・キーボード・ディスプレイ周りの掃除

 まずは、外装やキーボード・ディスプレイ周りからきれいにしていきます。目に見える汚れは掃除機で吸い取り、狭い場所にある汚れはエアダスターで吹き飛ばしましょう。ディスプレイに付着したホコリは、帯電ブラシを使って取るのがおすすめです。

 ホコリや食べかすなどの汚れが取れたら、柔らかい布に無水エタノールを含ませて優しく拭き取ります。キーボードの溝は、綿棒に無水エタノールを含ませてきれいにしましょう。ディスプレイには液体を使わず、乾いた布や専用のクリーナーで拭き上げていきます。

バッテリーを外し、裏面のカバーを外して掃除

 あらかじめバッテリーやACアダプターを外しておき、ドライバーを使って裏面のカバーのネジを外していきます。ノートPCによってはマイナスドライバーが必要な場合もあるので、ネジ穴をよく観察しましょう。カバーは爪で引っかかっている部分があるので、爪を折らないように注意してください。

 大きなホコリがあればピンセットで取り除き、細かなホコリはエアダスターを使って吹き飛ばしていきます。吹き飛ばしたホコリは舞い上がらないよう、素早く掃除機で吸い込みましょう。

ノートPC掃除の際の注意点

 ノートPCを掃除する際の注意点は、以下の3つです。

・外せるものはすべて取り外しておく
・静電気によるトラブルを防ぐために静電気対策を忘れない
・水の使用は控える

 デスクトップと同じく、内部を分解するのが不安な人は外からエアダスターを使うだけでもある程度の汚れは取り除くことができます。ノートPCの分解は故障やトラブルのリスクがあり、メーカー保証の対象外になってしまうため、内部の掃除を専門業者に依頼することも一つの策です。

周辺機器

 PC本体の掃除が完了したら、周辺機器の掃除も忘れずに行いましょう。

マウス

 まずは、裏のセンサー部分についたホコリをエアダスターで吹き飛ばします。センサー部分は繊細なため、傷つけないよう丁寧に掃除しましょう。表部分は、薄めた中性洗剤を含ませた柔らかい布で拭き上げます。手に触れる機会の多いマウスには見えない汚れや菌が溜まっているので、入念に掃除をしていきましょう。

キーボード

 隙間が多いキーボードは、汚れが溜まりやすい部分です。まずはエアダスターを使って隙間のホコリや食べかすを吹き飛ばします。汚れが取れたら薄めた中性洗剤を含ませた綿棒を使い、隙間を丁寧に拭き上げていきましょう。

 さらに細かくキーボードを掃除したい場合、一つ一つのキーを外して汚れを拭きとることもできます。マイナスドライバーなどを使えばキーは取り外せますが、より安全に外したい場合は、別途キートップ引き抜き工具を用意しましょう。掃除が終わった後にキーを正確な位置に付け戻すために、あらかじめ外す前の写真を取っておきましょう。外した場所にホコリが入らないよう、キーを外しているときはエアダスターの使用は避けてください。

ディスプレイ

 ディスプレイを掃除する際は、帯電ブラシを使って先にホコリを取り除いておきます。エアダスターを使用することもできますが、風の力が強すぎると繊細なディスプレイを痛める危険もあるので、帯電ブラシがおすすめです。

 ホコリが取れたら、ディスプレイ専用のクリーナーを使って画面を拭き上げていきます。一般的なクリーナーには研磨剤や溶剤が含まれており、ディスプレイを傷つける危険性があります。そのため、専用のクリーナーを利用するのがおすすめです。

定期的にPCを掃除して長く使おう!

 PCを掃除する際は必要なアイテムをそろえ、部品を壊さないように正しい手順で行いましょう。PCは精密機器なので、特に掃除の時には注意が必要です。こまめに掃除を行い、大切なPCをベストコンディションに保ちましょう。

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