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2024.05.03

ゲーム部屋の防音対策!実況やボイスチャットをしても問題ない環境の作り方

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 ゲームをしている本人は実感できないかもしれませんが、プレー中に出る声や、機器の操作音などは周囲にとって騒音だと思われていることが多々あります。最悪の場合は近所住民とのトラブルに発展する可能性もあるので、防音対策は十分にしておきたいところです。

 そこで今回は、ゲームをしているときに出る騒音のレベルを解説したうえで、具体的な防音対策を紹介します。

ゲームをしているときはどれぐらいうるさい?デシベル数値で見る騒音の程度

 当たり前ですが、ゲームをしているときは、さまざまな音が出るので、うるさいと思われていることがあります。ゲーム自体の効果音やBGMはヘッドホンを着用してプレーすれば周囲には聞こえません。しかし、ボイスチャットなどを使っているなら別です。声量次第では騒音になるので、プレー中に勝利したり失敗したりすると、どうしても声が出てしまうという人は注意が必要です。


 近年はゲーム配信をする人も多く、実況を盛り上げるために意識して大きめの声を出すこともあるはず。さらに、興奮して机を叩いたりすると、意外に大きな音が出るので、周囲の人を驚かせてしまうこともあります。

 あまり大きな音を立てると、家族から「ゲームをやめろ」と叱られるかもしれませんし、あまりにひどいと、近所住民から苦情を言われてしまうこともあります。

 こうしたトラブルを避けるためには、まずはどの程度の音が騒音と認識されるのかを数値的に確認しましょう。環境省が管理する「騒音に関わる環境基準について」というページによると、人が健康に暮らすうえで維持することが望ましい音の基準値は、居住地では昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下とされています。

 以下でゲーム中に出る音が何デシベル程度なのかを紹介します。

ゲーム中の会話

 ここではゲーム中に出る声の目安を数値的に記載します。なお、以下の数値はあくまでも目安なので、場合によってはさらに大きな音を出している可能性がある点には注意が必要です。

ささやき声(周囲を気にしたVCなど)

 ささやく声のボイスチャットは40デシベル程度です。一般的な音に比較すると、図書館内で聞こえる音と同程度なので、夜間であっても騒音とされることはないでしょう。

普通の声(通常のVC、実況)

 普通にボイスチャットや実況をしている時には60デシベル程度の音が出ています。60デシベルとは一般的な洗濯機や掃除機の音を、1m離れたところから聞いているくらいのイメージです。

 前述した環境省が規定している環境基準では昼間でも55デシベル以下が望ましいとされているので、普通にボイスチャットをしているだけでも、壁が薄いなど、音がそのまま伝わる環境であれば、騒音に当てはまる可能性は十分にあります。

大きな声(リアクション、罵声など)

 ゲームで負けたときに悔しがって怒鳴ったり罵声を発したりすると、90デシベル程度の音が出ていると言われます。これはカラオケ店内の音やブルドーザーの運転音を5m離れた位置から聞いている、というイメージです。明らかな騒音ですね。

 また、机を叩く音(いわゆる台パン)は120デシベルにも達するとされており、ジェット機のエンジン音を近くで聞いているぐらいの音の大きさです。

 部屋の防音が十分でないのにこういった音を出し続けていれば、迷惑だと思われるのは無理もないでしょう。

コントローラーや椅子、キーボードの音

 コントローラーを操作する音は数値的には不明ですが、長時間聞こえてくると不快に感じる人が多いようです。

 さらに、ゲーム中の足踏みや貧乏ゆすり、椅子を動かす音なども床を通じて伝達するので、迷惑だと思われる可能性があります。

 なおキーボードの打鍵音は、静音仕様でない普通のタイプで50デシベル程度と言われています。これでも夜間時には環境省の「望ましい範囲」を超えています。静音タイプのキーボードなら25デシベル程度まで抑えられているそうなので、夜中にキーボードを使ってプレーする人は、音の出にくい「静音タイプ」の購入を考えてみるのも良いでしょう。

ゲーム部屋の防音対策


 この項目では、ゲームをする部屋に使える具体的な防音対策を紹介します。

部屋をしっかり閉め切る

 まず誰もが簡単にできる防音は、部屋をしっかり閉め切ることです。窓や扉が開いていれば、プレー中の話し声がダイレクトに部屋の外に伝わりますが、窓やドアを閉めれば、漏れ出る音量も減ります。

 さらに防音テープやすき間テープなど、すき間をふさぐグッズを使う方法もあります。窓やドアのすき間が減ると、部屋外に漏れる音はさらに少なくなります。防音テープやすき間テープは100均やホームセンター、ネット通販で購入できます。数百円程度でも入手できるので、初期投資が少なく気軽にできる対策でしょう。

 ただし、窓枠などに使用するときは忘れずにサイズを確認しましょう。一方で、部屋の密閉性を上げると換気が不十分になり、感染症、気温によっては熱中症のリスクも高まるので、窓を開けて適度に換気したり、エアコンなどを使ったりして、温度調節にも気を付けましょう。

吸音材を壁や天井に貼る

 防音テープよりもさらに手間もコストもかかりますが、吸音材を壁や天井に貼り付けるのも効果的。吸音材とは音を反射せずに吸収することを目的として作られた素材です。

 30cm四方で数百円程度から購入できますが、部屋の壁全体に使うと、意外と大きな金額になります。予算が厳しい場合、いつもゲームをプレーしている机などを囲うように貼るなど、特に防音したい部分に貼るといった方法がおすすめです。

 吸音材の中には断熱効果を併せ持つ製品もあります。冷暖房費の削減も念頭に置けば、吸音材の選び方や使い方も広がるかもしれません。

防音カーテンに変える

 吸音材を使って壁からの音の伝導を防いだとしても、窓ガラスから音が漏れ出ては意味がありません。その時は、カーテンを防音性能が高いものに変えてみましょう。

 防音カーテンは遮音や吸音効果がある素材で作られていますが、壁用の吸音材と同様に保温、断熱効果を併せ持つ製品もあります。ここは省エネ効果もあるという点を踏まえて選んでみましょう。

防音マットを敷く

 足音や椅子を引く音など、階下への音を防ぎたい場合は、床に防音マットを敷いてみましょう。防音マットも種類がたくさんあり、防音や単位面積、厚さや価格などもさまざまです。

 防音性向上を中心に考えるなら床一面に敷き詰めるのが一番です。予算が心配なら、いつもゲームをプレーする机の周辺にだけ敷いてみるのもOKです。それなら1~2万円程度から導入できます。

最新アイテムでさらに防音対策!おすすめゲーマー向けグッズ

 この項目では、防音対策の最新アイテムを紹介します。

防音ボックス(ブース)

 防音ボックスや防音ブースは、部屋の中にさらに防音仕様の部屋を置けるアイテムです。吸音材を四方に並べただけの簡易的なものから、ドアがついて個室のようになった本格的なものまで、かなりの選択肢があります。

ボイスシャット

製品ページから引用、以下同じ

 テレワークを想定した商品ですが、ゲームプレーにも使用できます。簡易的な作りながら、騒音軽減の効果も詳しく書かれており、気軽に導入するのにぴったりの商品でしょう。価格も1万円代でお手頃です。

製品ページ
https://kobe-dan.co.jp/voice_shut/voice_shut.html

 JOW GAME基地 防音材あり 1.8畳防音室 ゲーミングブース


 ゲームをプレーするための机やイスを収納できる空間で、広さは1.8畳。壁面には遮音と吸音を兼ねた素材を使っており、30デシベルほどの吸音効果があるので、たとえプレーで興奮して90デシベル程度の声を出しても、ブース外に伝わる音は60デシベルまで軽減できます。プロeスポーツチームの監修を受けて作られているので、ゲームプレイヤーには最適です。

 価格は安くはありませんが、周囲への悪影響を気にせずゲーム配信を行いたい人などにおすすめです。

製品ページ
https://jow-game.jp/product02/

防音マイク「mutalk」


 口の周辺を覆うことで外部に音声を伝わりにくくするマイクです。Bluetooth接続なのでケーブルがなく、取り回しがしやすくなっています。また、20デシベル程度の消音効果があるので、配信やボイスチャットの声を周囲に伝わりにくくしてくれます。口と接する部分は外して水洗いできるのも衛生的です。

 13900円と防音対策グッズの中では手頃な価格なので、ゲーム配信やボイスチャットを頻繁に使用する人におすすめです。

製品ページ
https://ja.shiftall.net/products/mutalk

【まとめ】ゲーム部屋の防音対策をしっかりして迷惑をかけないゲームライフを!

 本来ならば周りを気にせずゲームを楽しむのが理想ですが、防音対策をしっかりと行えば、遠慮することなくプレーに集中できるようになるはずです。さらにeスポーツプレイヤーは、ほぼ毎日ゲームをプレーし、長時間にも及ぶこともあるのが一般的なので、特に気を遣いたいところです。

 周囲の人との関係を守りつつ楽しくゲームを続けるために、ぜひ今回の記事を参考にして、予算や用途など、自分に合った騒音対策を探してみてください。

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