新製品
2024.09.29
魔法を放つと衝撃が走る 振動する「ハプティクス」ゲーミングクッションなど Razerの最新製品をタッチ&トライ
- ゲーミングデバイス
Razerは9月19日、28~29日にかけて開催されたRAZERCON 2024の報道陣向け事前ブリーフィングを、国内正規流通代理店のMSYの東京本社で行った。イベントでは発売予定の最新製品の発表や、実機のタッチ&トライも実施された。

最新機種として公開されたのは、ゲーミングノートPC向けのPCクーラー「Razer Laptop Cooling Pap」、世界初のハプティクスゲーミングクッション「Razer Freyja」、ゲーミングヘッドセット「Razer Kraken V4 Pro」、75%サイズ機械式ゲーミングキーボード「Razer Blackwidow V4 Pro 75%」の4製品。
ソフトウェアとの連動により効率的な冷却を実現「Razer Laptop Cooling Pap」

Razerにおける冷却機構に関する動きとしては、2018年にはゲーミングノートPCにヴェイパーチェンバーを搭載したモデルを発表したほか、2023年のBladeシリーズにはさらに薄型のヴェイパーチェンバーを搭載し、体積あたりのグラフィック技術を高めることに成功したという。
ゲーミングやクリエイティブ用途でPCを使用するとパーツに高負荷がかかり、内部温度が高まるため、冷却性能はPCの寿命にも大きく関わってくるかなり重要な部分だ。
Razerが発表したこのPCクーラーは、他社製品と異なり、ソフトウェアと連動した冷却を行うのが特徴だ。システム温度に基づいてファンのスピードを調整する「スマートクーリング」に対応し、最大で18%の冷却効果が期待できる。
さらに、冷却効率を高めるために冷却台とPC間の気密性を高めるメモリコンシールが付き、ファン部分には細かなホコリの流入を防ぐウルトラファインダストフィルターを搭載している。
側面部分には電源ボタン、RGBボタン、ファンスピードの3段階調整ボタンがレイアウトされている。なお、プリセットのファンカーブから選択するか、自由に設定することで、ファンの駆動環境を変更することも可能となっている。
ファンは140mmで最大回転数2600RPM。風量は最大で約1.4m2とのこと。製品にはPCのサイズによって取り換えて使用するアタッチメントが3種類付属し、14~18インチに対応。もちろん、Razerのライティングエコシステム「Razer Chrome RGB」も搭載し、他のRazer製品との連携も可能だ。

国内での発売は今冬頃を予定し、想定価格は149.99米ドル。
シーンに連動し体で振動を感じる新感覚の「ハプティクス」ゲーミングクッション

世界初とされるハプティクスゲーミングクッション「Razer Freyja」は、今回の目玉製品の一つだ。ハプティクス(haptics)は平たく言えば、振動のこと。元々は1月にラスベガスで開かれたCES2024で「Project Esther」として展示されていたもので、さらなる調整を経て、製品化を果たした。
本体には六つのボイスコイルアクチュエーターを搭載し、ゲーム内の方向や距離、シーンに合わせて各アクチュエーターが独自に振動。プレーの没入感を高める新感覚のクッションとなっている。
ファイナルファンタジーXVIや、サイレントヒル2など、対応しているゲームタイトルであれば、ゲーム内の動きに合わせて、体に振動が伝わる。例えば、サイレントヒル2でチェーンソーを左から右に振ると、その動きに呼応して左から右に振動するといった具合だ。
また、RAZER SENSAに非対応のタイトルや音楽、映画であっても振動が機能するとのこと。この製品に腰かけて映画を鑑賞すれば、自宅で「4DXごっこ」なんてこともできそうだ。
タッチ&トライでは大きく注目を集めていた同製品。対応タイトルのホグワーツレガシーでは、魔法を打つと振動が加わるほか、さまざまな条件によって強弱、振動する場所が変化した。アクチュエーターは、座面から背中のあたりまでレイアウトされており、特に大きなアクションだと、ほぼ全身で振動を感じられるため、思わず「ビクッ」としてしまいそうなほど。腰を引いて背中をしっかりと背もたれに押し付け、正しい姿勢で座ればさらにその効果を感じられる。ゲーム体験の新たな要素を開拓できそうな意欲的な製品と言える。
なお、取り付けはストラップ式となっており、あらゆるゲーミングチェアやオフィスチェアに対応。シングル有線接続かつ、引っかけてもすぐに外れるクイックリリース接続に対応し、配線類はスマートだ。側面のパネルからは、振動の強度も切り替えられるとのこと。Razer公式アプリの「Razer Synapse」を使用すれば、各アクチュエーターの振動強度を個別に調整することもできる。
価格は299.99米ドルで国内発売は今冬を予定している。
(※後の発表で9月29日からRazer.comにて販売中とのこと。他販路については冬頃を予定。)
ハプティクスで迫力増な「Kraken V4 Pro」 ゲーム以外にも活躍しそう

Razerの展開するゲーミングヘッドセットにはeスポーツ特化のBlackshark、マルチプラットフォーム対応のBarracudaなどのモデルがあるが、中でもKrakenは没入感にフォーカスしたロングセラーモデルだ。「Razer Kraken V4 Pro」も、Freyjaと同じく、振動がポイントの一つとなっている。
大きな特徴は、イヤーカップが9ゾーンのライティングとなり、さらに本体とは別にコントロールハブを用意した点。
全体を見ていくと、ハウジング部分が若干薄型化しているとのこと。数値にして、厚みは2mm、幅が4mm、V3 Proと比較してスリムになっている。イヤーパッドには「プロテインレザーレットメモリーフォームクッション」を採用。形状記憶能力に優れ、装着時に耳を優しく包み込む。ドライバーには40mmのRazer TriForce バイオセルロース40mmドライバーを採用。オープンプレートデザインとなっており、ドライバーと耳の距離をさらに近づけることで音がよりダイレクトに伝わる仕組みだ。
ゲーム内の効果音など、音に反応して振動する高精細ハプティックも搭載する。これはKrakenシリーズではV4 Proにのみ搭載される機能で、タッチ&トライでは、その効果もよく感じられた。スタッフの好みなのか、選曲はマイケル・ジャクソンのBeat It。ギターパートなども印象的な楽曲だが、テンポよく振動するヘッドセットのおかげで低音域もよりパワフルに感じられる。リズム感のある曲を聴くときにはこの高精細ハプティックは高い効果を発揮しそうだ。なお、音楽鑑賞時の振動の有無は音域によって判定しており、好みで調節できるとのこと。

効果を発揮しそう
マイクには、Blacksharkシリーズにも採用されているRazer HyperClear超広帯域マイクを搭載。便利な格納式だ。

OLEDコントロールハブはV4 Proの専用機器。音量の調整のほか、振動の設定やオーディオEQなど20以上のカスタマイズオプションを用意し、ノブを回してそれらを調節できるシンプルな仕様となっている。接続モードはハイスピードワイヤレス、Bluetooth、USB有線、3.5mm AUXの四つに対応する。2.4GHzワイヤレスとBluetoothデバイスを同時に使用して、二つのオーディオ接続を同時に聴くことも可能だ。
想定価格は399.99米ドルで冬頃の国内発売を予定している。
(※後の発表で9月29日からRazer.comにて販売中とのこと。他販路については冬頃を予定。)
ホットスワップ対応ゲーミングキーボードにも待望の「Pro」が追加

「Razer Blackwidow V4 Pro 75%」は、昨年発売し海外では高い評価を受けているという「Razer Blackwidow V4 75%」に次ぐ、ホットスワップ対応の機械式ゲーミングキーボード。
接続は、有線、2.4GHz接続、Bluetoothの3種類をサポート。ポーリングレートは無線時で4K、有線時で8Kを発揮する。
搭載されるOLEDディスプレイは、コマンドダイヤルなどのギミックによって、若干のコックピット感を演出しつつも、しっかりと実用性を重視。さらに側面にあるモードボタンにはさまざまなショートカット機能を持たせることもできる。

CPU・GPU温度表示などの情報を表示できる
バッテリセービングモードを使用するとフル充電から最大2100時間の稼働が可能だ。
スタビライザーはルブされているほか、FR4のガスケットマウントには若干のしなりを演出し、PCB裏にはテープを貼り付ける「テープモッド」を施した。引っかかりがなくなめらか、かつ打鍵時に気になる反響音などもカットできるとのことで、かなり打鍵感にこだわりを持って開発したことがうかがえる。スイッチには、第三世代Razerオレンジタクタイルスイッチを採用。3ピンまたは5ピンスイッチのスワップに対応しているとのこと。
「Razer Blackwidow V4 Pro 75%」は10月発売予定で想定価格は299.99米ドル。
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外部リンク
Razer
https://www.razer.com/jp-jp/
MSY
https://msygroup.com/

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