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eスポーツの競技人口はどれぐらい?日本と海外の違いも解説

 eスポーツが世の中に広く浸透しつつあります。その一方で、どのくらいの人が参加しているのかなど、あまり知られていないことも少なくありません。ここでは、世界や日本のeスポーツの競技人口について解説します。日本のeスポーツの今後の展望と合わせて参考にしてください。

日本のeスポーツ競技人口

 現状、日本のeスポーツの競技人口は390万人程度といわれており、1億人を超える世界のeスポーツの競技人口に比べて、「少ない」「まだまだ発展途上」と悲観する声もあります。

 しかし、少し視点を変えると認識も変わります。例えば、国内のメジャーなスポーツと比べてみましょう。日本のサッカー競技人口は約750万人、野球が約730万人といわれてますから、確かに現状eスポーツの競技人口は少ないかもしれません。

 しかし、eスポーツはまだ、ここ数年で認知され始めたばかりにもかかわらず、既にその競技人口が、長い歴史を持つ野球やサッカーの半数近く存在するということは、驚異的といえるのではないでしょうか。

 さらに、日本の各都道府県の人口と比較してみましょう。eスポーツの競技人口360万人は、10位の静岡県の人口である361万人(2020年10月現在)に匹敵します。こうしてみると、必ずしも「少ない」という評価は妥当とはいえないでしょう。ちなみに、人口が最も少ない鳥取県の約65倍の人が、eスポーツをしているという見方もできます。

 なお、JeSU(日本eスポーツ連合)が発行しているプロライセンス取得者は、21年2月12日現在で230人です。この数値が多いか少ないかは判断しにくいところですが、18年に設立されてまだ若い組織であることと、ライセンス取得がプロゲーマーに必須のものではないことを考慮しなくてはいけないでしょう。

日本でプレイされている主なeスポーツ向けジャンル・タイトル

 一口にeスポーツと言っても、シューティング系のFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)やTPS(サードパーソン・シューティングゲーム)、戦略を競うMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)など多数のジャンルがあります。

 どのジャンルも、日本国内で競技として楽しまれていますが、比較的人気が高いのは「ストリートファイター」や「鉄拳」などの格闘対戦ゲーム、「ウイニングイレブン」などのスポーツゲーム、「シャドウバース」などのDCG(デジタルカードゲーム)などです。

海外のeスポーツ競技人口

 ここで、海外のeスポーツの競技人口や視聴者数についてもみてみましょう。日本のeスポーツの競技人口が360万人程度であるのに対して、世界全体ではすでに1億人を超えているといわれています。視聴者数は、オランダの調査会社Newzooの発表によると2020年現在、4億9500万人になっているそうです。

 そのうち2億7200万人は比較的ライトな視聴者で、残り2億2300万人はeスポーツのファンとして視聴していることもわかっています。Newzooでは、23年に全視聴者数が6億人を超えると予想しており、eスポーツが今後も大きく伸びていく分野であると期待されています。

海外でプレイされている主なeスポーツ向けジャンル・タイトル

 海外では「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ」などのFPS、「リーグ・オブ・レジェンド」や「ドータ2」などのMOBAが高い人気を得ています。

 20年に発表されたデータでは、TwitterやYouTubeで視聴されたeスポーツのタイトルごとの順位は、1位がMOBAの「リーグ・オブ・レジェンド」、2位がFPSの「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ」、3位がMOBAの「ドータ2」だったようです。

日本と海外でeスポーツ競技人口に差がある理由

 日本と海外ではeスポーツの競技人口に大きな開きがあるのが現状ですが、その原因を考えていきましょう。

開催されるeスポーツの大会規模が違う

 日本でも近年、eスポーツの大会が増えていますが、海外に比べると大会の規模がまだ追いついていません。

 18年のデータですが、eスポーツの市場規模はアメリカで約320億円、中国で約170億円であるのに対し、日本は48億円にとどまっていました。しかし、19年には日本でも約61億円に成長していますし、23年には150億円を超えるという予想もあります。

 このようなデータをみれば、日本はやや出遅れているものの、今後も成長しつづけることは間違いありません。

eスポーツへの認識がまだまだ浸透していない

 日本では「ゲーム」そのものは広く浸透していても、eスポーツはまだ浸透していません。残念なことですが、ゲームを「たかがゲーム」という娯楽としてしか見てない人が多いことも原因でしょう。

 しかし、日本のマンガやアニメなどもかつてはそのようにみなされることがありましたが、今では世界から高く評価され、社会的に尊敬される人も多数存在します。

 もっとも、eスポーツはマンガやアニメの黎明期と異なり、初期段階から官公庁や大企業が後押ししていますから、eスポーツが一般に浸透するためにそれほど多くの時間はかからないという楽観的な考え方もできるのではないでしょうか。

これからの日本のeスポーツの展望

 ここまで解説したように、日本では今のところeスポーツを取り巻く環境が発展途上な面があります。とはいえ、環境整備が急速に進められているのも事実です。

 以前は複数存在したeスポーツを促進する団体も、業界の発展を支えるために18年に統合され、JeSU(日本eスポーツ連合)がつくられました。

 また、大企業もスポンサーとして参入し、高校生向けの大会である「全国高校eスポーツ選手権」や、「STAGE:0」と呼ばれる甲子園さながらの大きなトーナメント大会も開催されています。両大会とも、文部科学省が後押ししていますから、高校での部活動として取り組みやすい環境になっている点も見逃せません。

 業界としてプロライセンスを発行することで、プロゲーマーとして生活していくための環境整備も行われています。

 さらに、社会人向けに「After6リーグ」と呼ばれる、企業チームがeスポーツで競い合う仕組みもできていますから、今後はゲームの技能が高いことで就職が有利になるケースも十分にあり得るでしょう。

まとめ

 eスポーツを競技している人がどの程度いるのか知りたいという人に向けて、日本国内や海外のeスポーツ競技人口についてまとめました。

 日本のeスポーツ業界は出遅れている、となげく風潮もありますが、官公庁や企業のサポートなどもあって、今後は大きく発展していくことが期待できます。ぜひ、eスポーツの競技人口の増加、業界の発展に注目していきましょう。

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