高校eスポーツ探訪

2023.06.17

eスポーツ大会だけじゃない! 世界3位に輝いた水戸啓明高校「CREATE Lab.」eスポーツチーム 前編

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【高校eスポーツ探訪・17前編】茨城県の高校eスポーツ部のなかでもひと際輝いているのが水戸啓明高等学校「CREATE Lab.」です。Googleで「茨城 eスポーツ 高校」と検索するとどこよりも先に同校のCREATE Lab.(コンピューター部のような部活)がヒットします(6/16日時点)。北米教育eスポーツ連盟(NASEF)と米国国務省が主催する「NASEF FarmCraft2023」というコンテストでは、世界3位という輝かしい成績を納めました。世界規模で成績を残したのはどのようなチームなのか、取材しました。(取材・文/南雲 亮平)

※FarmCraftはマインクラフトの農業MOD

水戸啓明高校の「NASEF FarmCraft2023」チーム(左から、谷義景さん、中谷陽人さん、松本龍亮さん、野口大翔さん)

なぜFarmCraft2023に出場したのか

──“世界3位”の称号は大変栄誉のある、得難い称号ですね。おめでとうございました。学校の活動に加えてNASEF FarmCraft2023にまで取り組むのは忙しいはずですが、なぜ出場しようと思ったのでしょうか。

松本龍亮さん(以下、敬称略) 担任の先生からいろいろチャレンジした方がいいと言われていたこともあって、そのなかでCREATE Lab.顧問の高田先生から誘われたので参加を決めました。マインクラフト(マイクラ)は前からプレーしていたのもあって、やってみようと思いました。

中谷陽人さん(以下、敬称略) 松本君に声をかけられました。マイクラは前からプレーしていましたし、松本君と仲が良かったので参加してみようと思いました。最初はマイクラで何か作るのかなと思ったのですが、マイクラの中でミニゲームをこなしていく内容だったので少し驚きましたが、実際に進めていくと学びがあって楽しかったです。

谷義景さん(以下、敬称略) 先生や親にいろんなことを体験しておいた方がいいと言われていました。マイクラは前からプレーしていたので楽しそうだと思って参加しました。

CREATE Lab.が最優秀賞を獲得した「NASEF FARMCRAFT いばらき コンテスト」


──今回のメンバーが集まった経緯について教えてください。

松本 最初は3月に開催された「NASEF FARMCRAFT いばらき コンテスト」のメンバーとして、マイクラをプレーしているからと集められました。その後、同じくFARMCRAFTのコンテストをやると聞いたので、同じメンバーで出てみようとなりました。

2日で収録・編集!?


──動画もみなさんで収録して、編集したとうかがいました。音声に合わせて字幕を付ける作業は大変ですよね。

中谷 文字量が多いのと、音声と字幕のタイミングを合わせるのが大変でしたが、YouTubeで動画を配信してみたいと考えていたので、ちょうどよかったです。

──発表はすべて英語でした。どのくらい練習したのでしょうか。

松本 英語の先生に手伝ってもらいながら原稿をつくり、各自1時間ほど練習してから臨みました。

──1時間の練習であれだけの発表ができるのはすごいですね。英語が得意なメンバーだからこそ、声がかかったというわけですか。ほかにも、プレゼンが得意だから集められたとも伺いました。

 中谷君がハキハキと話すので、それについていく形でみんなちゃんとできている感じでした。私は人前に出るのが苦手なのですが、友だちと一緒だったので頑張りました。

仲のいい4人組で参加


──動画制作ではどのような点にこだわりましたか。

松本 プレーよりも情報収集や戦略を練ることに時間をかけました。今回のFarmcraftのテーマが「食料取引と食料安全保障」だったので、自分たちの生活とは離れた課題だったので、知らないことも多く、インターネットを使って、農業で意識していることや、食品の衛生管理について調べるところから始めました。

 知らないからこそ、情報を集めながらメンバーでいろいろと話し合って進めたのもよかったのかもしれません。

──調べたことでいまでも頭に残っていることはありますか。

中谷 不良品の基準が届け先によってことなるというのは興味深かったです。ほかにも、初めて知ることが多くあって、より農業を身近に感じました。

──ほかに大変だったことはありましたか。

松本 海外のイベントだったので、時差や情報の伝達に時間がかかってしまったことが大変でした。

中谷 あとはスケジュールが厳しかったです。プレーはじっくり時間をかけることができたのですが、締め切りの直前に動画提出のスケジュールがわかって……。急いで収録、編集しました。2日で仕上げました。

──動画は中谷さんが作ったのですね。動画では作物についた雑草や虫を駆除するシーンがピックアップされていました。どういったこだわりでつくったのでしょうか。

中谷 はい。編集は私がやりました。プレゼンはみんなで原稿を読んでいます。どのように農作業をしているのかイメージしやすいように、動画では作業の様子を主に映しました。静止画でもよかったのですが、動画の方が伝わりやすいと思ったので、動画で提出しています。

──CREATE Lab.はNASEF JAPANと茨城県が開催した「NASEF FARMCRAFT いばらき コンテスト」でも最優秀賞およびNASEF JAPAN賞を受章していました。今後もこうしたイベントがあれば、また参加したいですか。

中谷 海外のイベントは大変ですが、茨城のようなイベントにまた参加して、連覇を狙っていきたいです。

↓↓後編はこちら↓↓
アツい実績の裏で紡がれる絆があたたかい 水戸啓明高校「CREATE Lab.」eスポーツチーム 後編
https://esports.bcnretail.com/highschool/230630_001203.html

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■外部リンク

水戸啓明高等学校
https://www.mito-keimei.ed.jp/

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