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2025.04.08

モニターのピボット機能(画面回転)とは?メリットやおすすめモデルを紹介!

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 PC用のモニターにはピボット機能がついているタイプがあります。このピボット機能を適切に使用すると、仕事やゲームプレイにさまざまなメリットがあります。とはいえ、ピボット機能を使ったことがない方も多いでしょうし、「どんなものかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。

 そこで今回は、PC用のモニターのピボット機能について、メリットや選定のポイントなどを詳しく解説しますので、ぜひ導入の参考にしてください。

モニターのピボット機能とは?

ピボット機能で縦型にしたモニターのイメージ


 モニターの「ピボット機能」とは、画面を物理的に回転させて縦に使ったり横に使ったりと、状況に応じて向きを選択できるギミックのことを指します。一般的なモニターは横長ですが、ピボット機能を使って90度回転すると縦長の画面状態にできます。これによって横長の画面では得られないメリットたくさん生まれるのです。

 ピボット機能はすべてのモニターに搭載されているわけではありませんが、適切に使うとビジネスシーンやゲームプレイに役立ちます。次の項目ではモニターのピボット機能によるメリットを紹介します。

メリット1.表示範囲が広がり作業効率が上がる

 テキストの量が多いサイトを閲覧する場合、読み進める中で下方向にスクロールしていくことが多いと思います。これらのサイトを見る時にピボット機能を使って画面を縦長にすると、スクロールしなくても見える範囲が広がります。

 また、横長の画面に慣れているのであまり気にしていない人も多いと思いますが、閲覧するサイトによっては左右に余白があることも少なくありません。この余白は情報を何一つ伝えてくれないので、画面の表示効率が悪いですが、モニターを90度回転すると余白がなくなって画面の表示効率が上がります。

 これによって見える範囲が広がると、まずサイト全体を見渡しやすいので、記載された情報の概要を把握しやすいメリットがあります。また、いったん下にスクロールして、また上に戻るといった無駄な操作を削減できる場合もあり、時間効率も良くなります。

 ただし、横方向に情報が多いサイトもあるため、必ずしも「縦に長い画面が便利」とも言い切れません。その点、ピボット機能があれば縦長と横長のどちらにも対応できますから、状況に応じて使い分けることができます。

メリット2.SNSなど縦長に適したゲーム・ソフト・サイトが使いやすくなる

 ゲームの中にはスマートフォンとPCの両方でプレーできるものがあります。そういったゲームではスマートフォンでのプレーを前提としていることがあり、その場合は縦長の画面構成が採用されています。これらのゲームをプレーする際はピボット機能を有効活用できます。

 また、SNSの多くも縦にスクロールしながら見るように画面が構成されているので、ピボット機能によって縦に長い画面にすることで、内容が見やすくなります。

 そのほか、WordやExcelなどでA4やB5などの用紙を想定して縦長の書類を作る際にもピボット機能は便利です。

メリット3.机上面積などのスペースに制限がある場合でも使いやすい

 業務効率を上げるために、マルチモニター(複数のモニターを同時に使用する環境)で仕事している人は少なくありません。しかし、モニターを横長の状態で数台並べると、机上の面籍を多く占有します。そのため、ピボット機能を使って全て縦置きにしたり、縦置きと横置きを併用したりすることで、デスクを省スペースに活用できます。

 また、横長の画面が複数あると、視野を左右に動かすことが多いですが、横向きの画面と縦向きの画面を併用することで、視線の動きを減らし、作業効率向上や疲労防止も期待できます。

ピボット機能がついたモニターを選ぶ際の4ポイント

ピボット機能で縦になったモニターが3枚並んでいるイメージ


 ピボット機能がついたモニターを選ぶ際に、ぜひ確認していただきたい4つのポイントを記載します。

1.モニターのサイズと解像度

 モニターのサイズは、多くの人方に購入されている19~24インチなら選択肢も多く、選びやすいでしょう。27インチになると長辺が60cm程度になり、これくらいの大きさが視野に収まる限界です。29インチ以上のモニターでピボット機能を使うと、顔を縦に動かす範囲が広がり「むしろ疲れる」という可能性も出てきます。

 また、ワイド画面やウルトラワイド画面のモニターの場合、ピボット機能を使った時の縦の長さが一般的なモニターより長くなるため、サイズとあわせて見やすさと机上の収まり具合を確認しましょう。

 解像度についても、一般的に選択されることが多いフルHD(1920×1080ピクセル)で問題ないでしょう。ただし、表計算を多く使う人であれば、WUXGA(1920×1200ピクセル)の方が一度に見れるセルの数が増えるため作業しやすくなりおすすめです。

 さらに、高解像度の画像を扱う人なら、価格は上がりますが、WQHD(2560×1440ピクセル)か、あるいは4K(3840×2160ピクセル)を推奨します。

2.応答速度とリフレッシュレート

 ゲームをプレーする人であれば、モニターの応答速度とリフレッシュレートも無視できません。

 応答速度はms(ミリセック)という単位で表される数値で、画面の切り替わりにかかる時間を示します。そのため数値が小さいほど反応の速さを要求するゲームに適しています。FPSや格闘ゲームなど瞬時の判断が勝敗を分けるジャンルであれば、1ms以下のスペックが欲しいところです。

 リフレッシュレートは1秒間に何回画面を書き換えるかを示す数値。数値が大きい方が高性能です。単位はHz(ヘルツ)で、ゲームをメインに使うのであれば144Hz以上がおすすめです。

3.価格

 ピボット機能があるモニターは、平均的に見て価格が高めに設定されています。そのため、ピボット機能のためにお金を多く使うことの費用対効果を考えてから購入することをおすすめします。

4.その他調整機能(高さや角度など)

 ピボット機能があるモニターには、ほとんどの場合高さ調整機能がありますが、どの程度の調整能力があるかは商品によって異なるので、購入前に確認しておきましょう。

 また、画面に向かう際は少し見下ろし気味にすることで疲労を軽減できます。そのためには、チルト機能(前後方向の角度調整機能)もあった方が良いので、ぜひ購入前にチェックしてください。

ピボット機能があるおすすめモニター

 この項目では、さまざまな製品の中からピボット機能付きモニターを価格帯別に紹介します。

3万円以下のおすすめピボット機能付きモニター

イーヤマ「G-MASTER GB2470HSU-B5A」

イーヤマのG-MASTER GB2470HSU-B5A


 23.8型(対角60.5cm)16:9/左右回転90度/上下可動範囲150mm/画面角度調整:上向き23度下向き5度。応答速度0.8ms、ディスプレイポート接続時のリフレッシュレート:48.0~165.0Hzのゲーミング液晶ディスプレイです。画面のちらつきやティアリングを抑える「AMD FreeSync テクノロジー」が導入されていることで、ゲームプレイに没入できるよう配慮されています。また、目の不調や疲労を抑えるために青色光源を低減する機能も搭載されています。

出典:【イーヤマ「G-MASTER GB2470HSU-B5A」】【https://www.mouse-jp.co.jp/store/g/giiyama-gb2470hsu-b5a/】

デル「S2725DS」

デルのS2725DS


 27型/左右回転90度/上下可動範囲130mm/画面角度調整:上向き21度下向き5度。応答速度4ms(最速モード)、リフレッシュレート:100Hz。スクロールがシームレスになるよう設計されており映像がスムーズに動きます。デュアルWスピーカーを搭載しており、映画やゲーム、音楽などに向けたオーディオカスタマイズができます。

出典:【デル「S2725DS」】【https://www.dell.com/ja-jp/shop/accessories/apd/210-bmmn?gacd=9643257-23732657-5785552-266271997-127759547&dgc=af&VEN1=/Vv6e0WKODg-RIoC8wXmEEv95wI7lZa2lg&ranSiteId=/Vv6e0WKODg-RIoC8wXmEEv95wI7lZa2lg&ranMID=2557&dclid=CjgKEAjw8pKxBhDuntGP1uOL9XgSJAApoTtT0jv_pJ2Ncm708EyB1kYcq57q7i32TW_Pp7OSaewyWPD_BwE】

3万円~5万円のおすすめピボット機能付きモニター

イーヤマ「ProLite XUB2792QSN-B5H」

イーヤマのProLite XUB2792QSN-B5H


 27型(対角68.5cm)16:9/左右回転90度/上下可動範囲150mm/画面角度調整:上向き23度下向き5度。応答速度4ms/リフレッシュレート水平30~120Hz、垂直55~75Hz/「i-Style Color」機能を搭載しており、ゲームの素早い動きに対応しつつ、残像を抑える工夫があります。目の不調や疲労を抑えるために青色光源を低減する機能も搭載されています。映像入力がUSB Type-Cとディスプレイポート、HDMIの3系統あるので、複数の使用環境に対処可能です

出典:【イーヤマ「ProLite XUB2792QSN-B5H」】【https://www.mouse-jp.co.jp/store/g/giiyama-xub2792qsn-b5h/】

アイ・オー・データ「EX-GDQ271JA」

アイ・オー・データ機器のEX-GDQ271JA


 27型/左右回転90度/上下可動範囲130mm/画面角度調整:上向き度25下向き5度。応答速度0.2ms(GTG)/最大リフレッシュレート:180Hz。ゲーミングモニターとして設計されており、NVIDIA社のG-Syncに対応しています。そのため、動きが激しいときにもティアリング(映像のブレ)を低減でき、視認性がクリアになるよう配慮されています。白飛びや黒つぶれを防止して、ダイナミックな映像表現を実現しています。

出典:【アイ・オー・データ「EX-GDQ271JA」】【https://www.iodata.jp/product/lcd/gaming/ex-gdq271ja/】

5万円以上のおすすめピボット機能付きモニター

アイ・オー・データ「EX-GCU271HXAB」

アイ・オー・データ機器のEX-GCU271HXAB


 27型/左右回転90度/上下可動範囲110mm/画面角度調整:上向き20度下向き3度。応答速度1ms(GTG)/最大リフレッシュレート:160Hz。ゲーミングモニターとして設計されており、NVIDIA社のG-Syncに対応しています。ゲーム側のリフレッシュレートとモニター側のリフレッシュレートを同期させることで、ティアリング(映像のブレ)を低減しています。広角視野に対応しているのでどの角度からでも見やすいのも特徴です。

出典:【アイ・オー・データ「EX-GCU271HXAB」】【https://www.iodata.jp/product/lcd/gaming/ex-gcu271hxab/】

【まとめ】ピボット機能を活用し、ストレスの無い作業環境を構築しよう!

 PCのモニターでピボット機能を適切に活用すると、視野の拡大や作業効率の向上などが期待できます。また、日常の中でもSNSのタイムラインが見やすくなるうえに、ゲームがプレーしやすくなるなど、ピボット機能のメリットは非常に豊富です。

 ピボット機能を持つモニターを導入する際には、画面サイズや解像度、その他の調整機能など着目していただきたいポイントが複数あるので、ぜひ当コラムを参考にして、ストレスのない作業環境を構築して下さい。

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