高校eスポーツニュース

2023.08.28

土浦工業高校の生徒が講師のプログラミング講座レポート、イオンモールつくば開催

記事をシェア
エックス
フェイスブック
ライン

 茨城県立土浦工業高等学校eスポーツチームと茨城県が連携し、8月27日に小学4~6年生を対象とした「ぷよぷよプログラミング講座」を開催しました。会場はイオンモールつくば3階「イオンホール」。当日は、講師を務める高校生たちが、参加した15組の親子にプログラミングを教えました。

土浦工業高校eスポーツチームが
講師を務めた
「ぷよぷよプログラミング講座」


 使用した教材はパズルゲーム『ぷよぷよ』を使った「ぷよぷよプログラミング」の基礎編。完成品を参考に、課題のコードにある空白を埋めていくというものです。参加者用のPCなどを用意したのはNEXT GEAR。茨城県の職員も企業との連携や運営マニュアル作成などで関わっています。

最大20組のなかで
15組が来場(うち2組が当日参加)する
という出席率の高さ

自ら『ぷよぷよ』をプログラミング

 最初はブラウザを立ち上げ、教材へのアクセスからスタート。用意を整えてから「ぷよ」が落ちる、「ぷよ」を左右に動かすなど、実際にプログラミングを行いました。講座中は終始、土浦工業高校eスポーツチームのメンバーが参加者に寄り添い、不明点や疑問に答えていました。

参加者に寄り添って指導する生徒たち


 茨城県結城市から来た親子は、「イオンのサイトで見て、つくばは少し遠いけど子どもが行きたいというので登録しました。課題は順調です。子どもは授業でタブレット端末を使いますし、キーボードの電源が入っていなくても触っていることがあるので少しはPCの操作に慣れているのかなと思います」(保護者)、「ぷよぷよは少ししかやったことないけど楽しい。自分でプログラミングしたゲームが動くのも面白い」(子ども)と、楽しんでいました。

初めてのぷよぷよプログラミングを楽しむ参加者


 参加者のなかにはプログラミング教室に通っている人もおり、想定よりも倍以上の速さでプログラムが進行。終盤は、テキストを応用して参加者自らがぷよの落下速度を変更したり、ぷよを消すためにつなげる個数を増やして(通常は四つ)いたりとゲームをアレンジ。操作に慣れるのも、仕組みを理解するのも早い様子でした。

慣れた手つきで
キーボードでゲームを楽しむ参加者

高校の夏休みの集大成

 当日、講師として参加したのは土浦工業高校eスポーツチームのメンバーを中心に12人。2年生の4人が司会・進行を担当し、1年生の8人がサポートスタッフを務めます。メンバーは当日の講師だけでなく、ポスターや講座内容、さらには講座で使うパワーポイント(パワポ)を作成しました。生徒たちはこの日のために、夏休みにもかかわらずほぼ毎日登校。夏休みの集大成ともいえるイベントです。

司会・進行陣


 パワポは、教材を提供するセガが確認済み。講座の開始前、土浦工業高校eスポーツチームを担当する星野智紀教諭は「パワポにはまだまだ粗がありますが、今回はあえてそのままいきます。講座を通して自分たちで気が付いて、次回に生かしてほしいです。もちろん、サポートはします」と、生徒の成長に期待していました。

夏休み返上で作ったパワポを使って講座を実施


 司会を務めた2年生の豊崎翔さんは講座を終えて、「すごく緊張しました。でも、参加してくださった小学生の皆さんの理解が速くて、すごくスムーズに進みました。原稿やパワポを用意するのは大変でしたが、大人の方と調整しながら準備するなど、すごくいい経験になりました。今後もこうした機会があれば活動していきたいです」と、自らの成長を感じていました。

司会を務めた2年生の豊崎翔さん


 また、講師を務めた1年生池田篤史さんのお母さんも篤史さんの雄姿を見に来場。「夏休みは毎日学校に行っていて、部活で何をしているのか説明をしてくれたのですがさっぱりわかりませんでした。でも、今日見てよくわかりました。家では見ないほどシャキシャキと動いていて、驚きました。頑張っていますね」と喜んでいました。

 星野教諭は、「普段はあまり活発ではない生徒もいたので最初は不安だったのですが、本番になったらみんなしっかりやってくれて、締りがある会になったかと思います」とコメント。続けて「今後もイベントは計画しているので、楽しみです」と展望しました。

今回のイベントに携わったメンバー

ノウハウの蓄積へ

 今回のイベント実施には、生徒はもちろん、星野教諭の熱意も大きな支えになりました。県立高校の教員には人事異動がありますが、生徒主導のイベントを重ねることで、制作物や台本、マニュアルが増え、周辺企業との関係も広がります。こうした経験値を蓄積していくことで、生徒だけでもイベントを開催できる体制をつくることができれば、土浦工業高校eスポーツチームの魅力なります。ただ、高校は生徒も卒業していくもの。どのように継承するのか、というのもカギになりそうです。

書いた人

南雲 亮平

生まれて初めてプレーしたゲームはマリオカート64。中学生の頃、アーマードコアの魅力に目覚める。このほか、アクションやRPG、シューティングを中心にさまざまなゲームをプレー。FF14ではガンブレイカー。

関連記事

群馬・太田の“高校主催”eスポーツ大会! 太田工業「太工 SuperDrive」レポート

イベント運営を通して社会人の意識を学ぶ 太田工業「太工 SuperDrive」レポート後編

水戸啓明高校「CREATE LAB」、eスポーツを通じて多世代交流会に協力

外部リンク

茨城県立土浦工業高等学校
https://www.tsuchiura-th.ibk.ed.jp/

イオンモールつくば
https://tsukuba-aeonmall.com/

部活紹介

おすすめ関連記事

eスポーツ部の活動日誌

新着記事

ゲーミングデバイス情報

  

ゲーミングデバイス情報

新製品 レビュー 部活紹介 eスポーツ部の活動日誌