高校eスポーツ探訪
2023.07.08
部活動にも勉強にも全力で挑む! STAGE:0関東ベスト8の正則学園高等学校e-Sports部 後編
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【高校eスポーツ探訪・18後編】STAGE:0のLoL部門で関東ベスト8に輝くなど、堂々の実績を残すことができた正則学園高校e-Sports部。前編では、部活動の普段の取り組みから、現部長から次期部長へのメッセージ、部活で大切にしているコミュニケーションの話までうかがうことができました。後編では、練習内容やeスポーツに取り組んで変わったこと、勉強との両立などについてもインタビューしました。(取材/南雲 亮平・文/寺澤 克)
↓↓前編はこちら↓↓
Stage:0 LoL部門 関東ベスト8に輝いた正則学園高校 引退の部長からのメッセージ 前編
https://esports.bcnretail.com/highschool/230701_001199.html
──それでは皆さん、まずは自己紹介をお願いします。
田村聖也さん(以下、敬称略)2年生の田村聖也です。フォートナイト部門です。
藤本悠真さん(以下、敬称略)1年生の藤本悠真です。同じくフォートナイト部門です。
加藤直央さん(以下、敬称略)1年生の加藤直央です。LoL部門のチーム2です。

──加藤さんは、STAGE:0のLoL部門で関東ベスト8に輝いたんですね。
加藤 そうなんです。実はそれが大会のデビュー戦だったんですよ。初めて参加して、本当に吐きそうなくらいには緊張していました。しかも入部して1?2カ月で急に出ることが決まって。でも何とか1勝できてよかったかなと。
──1勝できた感想は?
加藤 緊張しながらも頭はフル回転している極限状態が続いたので、それから解放されたことも重なってすごくうれしかったです(笑)。

──本当にお疲れさまでした。そうした結果を残すには相応の苦労もあるかと思いますが、皆さん普段はどんな練習をしているんでしょう。
田村 フォートナイトで個人練習する時はエイム練習とか建築練習を主にやっています。
加藤 LoLでは、モブの最後のヒットを取る練習をします。このゲームは、キャラが100体以上いるし、僕もまだ初めて数カ月なので、全部を覚えるのは難しいです。でも、できるだけ自分が使うキャラの対策としてよく出してくる相手キャラだけでも、動きや立ち回りを把握するようにはしています。それと装備のバリエーション、ルーンによって戦える敵が限定されることもあって、覚えるのはなおさら大変ですね。
──フォートナイトの場合、チーム分けはどうやるんですか。学年が違う場合でも組むことがあるんですか?
藤本 学年が違う人と組むことは基本的にはないですね。
田村 ただ教えるときには組んだりしますよ。あとはコーチと相談して相性で決めます。もちろん仲が良いことも大切な要素の1つではありますよね。
──先輩が後輩に教える流れはどこの世界でも同じで、いいですよね。プライベートで先輩と後輩が遊ぶことなどはあるのでしょうか。もっと突っ込んで聞くと、仲は良いんですか。
藤本 仲は良いんですけど……プライベートでもたまに先輩がオンラインでプレーしているところに勝手に入ってくることがあって、その時は部活と比べると容赦ないですね(笑)。
一同 (笑)
──かなり和気あいあいとした雰囲気が伝わってきました。楽しい部分は垣間見えましたが、逆にeスポーツに取り組んでいて大変だと思うことはありますか。
田村 やっぱり自宅とかで好きにやっているときは、あまり考えることはしません。基本的に楽しむことが優先です。でも部活動となると、それこそ今(6月15日取材)のように(フォートナイトの)シーズンが変わって、マップが変わって、新武器が増えてと環境の変化に急いで対応しなきゃいけないのが大変です。遊んでいるときとは違い、新しくなったマップには何がどこにあるのかとか、アップデート情報を大会までにできるだけ正確に把握する必要があります。
藤本 家でエンジョイしながらプレーするゲームと違って、一戦一戦頭も使うし、意外とeスポーツって体力を使うなぁと思います。
加藤 そうですね。僕は、ゲームなのに本気でバチバチやりあうなんてアツいよな、と思ったのがこの部活に入るきっかけでした。やっぱりエンジョイ勢としてワイワイやるのとは違いを感じますね。

──部活と遊びの違いは皆さんが感じているんですね。では、部活動を通して何か変わったことはありますか。
田村 いざ考えると大変ですが、勝つためには何をするべきか考えるようになりましたね。
藤本 田村先輩が言うように(フォートナイトの)シーズンが変わったので、どの武器がいち早く敵を倒せるのか、今はそんなことを考えますね。あとは、コミュニケーションがよくとれるようになったというのがあります。個人的なことなんですけど、外国の人ともゲームをするようになったんですよ。
──すごいですね。英語で話すんですか。
藤本 野良で部屋に入ってきた人とか、たどたどしい感じではあるんですけど、日本語で話しかけてくれるんです。で、僕もたまに英語で話しかけたりはします。正直そんなに得意じゃないので、「どの武器がすき?」と聞かれたときは、チャットで返したりはしています。でも、言っていることはまあまあわかるので、少しはリスニングの勉強にもなっているのかなと思います。
──加藤さんはいかがですか。
加藤 eスポーツでLoLに触れてからは、こんなに奥が深いんだな、といつも思い知らされています。もちろんビルドの構成もそうなんですけど、ルールもよく考えさせられることが多いです。
──ルールですか。具体的にはどんなものが難しいですか。
加藤 バン/ピックです。相手が何を出してくるか、自分は何を使えなくなるのか、そうした読み合いが難しいですね。だから人の心理をどう読み取っていくのか、そこをよく考えるようになりました。
──ところで田村さん、藤本さんは週末に大会(STAGE:0フォートナイト部門テストマッチ)が控えていますね。準備は進んでいますか。
藤本 いやー、準備は進めているんですが、それよりもテストが怖いんですよね。期末テストと大会がだいぶ日程近くて。
田村 僕は、勉強も部活も頑張らなきゃいけないのに、最近まで体調を崩してほぼ寝ていいました(笑)。
藤本 あとフォートナイトでは最近アップデートがあった関係で、ほんとにしっかりした準備が必要なんですよね。テストへの危機感よりかは、これからの大会が楽しみという気持ちのほうが勝っているので、何とか良い成績を残すために努力したいと思っています。
──勉強と言えば、e-sports部は、勉強と部活を両立するために何か取り組んでいることはありますか。
田村 試験の1週間ぐらい前からは、部活動をいったん止めて勉強する時間を作っていますね。それとうちの部活には、明らかに成績が落ちた時に補習をするシステムがあります。部活前の30分は、部室の近くで補習をすることになるんです。次の期末考査で評価を戻せないと部活前の30分から、1時間に伸びてしまいます。あと成績が悪すぎると最悪、退部ですね。

──するとやっぱり、部活のためにも勉強を頑張ろうと思うんですか。
田村 そうですね。赤点を取るとまずはそこ(活動場所の端の机を指しながら)で勉強しないといけなくなるので……。同じフロアですし、みんなに見られながらだと勉強もしにくいんです。この前の学期末の試験はちゃんと部活動に参加したかったので、死ぬ気で猛特訓しましたよ!
藤本 確かに端で勉強しながら、人がゲームをやっているのを見るのは一番つまらないですからね(笑)。テストと大会のダブルのプレッシャーでどっちに集中すればいいのかという感じなんですけど、なんとか頑張っていきたいと思います。
──良い結果を期待しています!頑張ってください!今回はありがとうございました!
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■外部リンク
正則学園高等学校
https://www.seisokugakuen.ac.jp/

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