高校eスポーツ探訪

2023.07.01

Stage:0 LoL部門 関東ベスト8に輝いた正則学園高校 引退の部長からのメッセージ 前編

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【高校eスポーツ探訪・18前編】eスポーツを通じた他校との交流にも力を入れる、東京・神田の正則学園高等学校e-sports部。前編では、今年度で卒業する現部長と次世代を担う次期部長に、入部したばかりの1年生を交え、eスポーツの魅力を語ってもらいました。後編では、文武両道に努める部員たちの姿も垣間見ることができました。(取材/南雲 亮平・文/寺澤 克)

↓↓島根の益田東高等学校との交流の様子は下記の記事から↓↓
eスポーツで島根県益田市と関東を橋渡し、正則学園の1泊2日遠征に密着!
https://esports.bcnretail.com/highschool/230313_001007.html

Stage:0では堂々の関東ベスト8、ベスト16!

──まず皆さんのお名前と所属を教えてください。

南亘さん(以下、敬称略) 3年の南亘です。LoL部門のチーム1です。このeスポーツの部長を務めていましたが、今年度をもって引退になります。

佐藤空さん(以下、敬称略) 2年の佐藤空ですLoL部門のチーム2です。南さんに代わって次期部長になる予定です。

関口優人さん(以下、敬称略) 1年の関口優人です。フォートナイト部門です。

──Stage:0のLoL部門で関東ベスト8、ベスト16進出ということでお疲れさまでした。(取材は2023年6月15日)

南・佐藤 ありがとうございます。

左から関口さん、南さん、佐藤さん


──さっそくですが、皆さんの普段の部活動について教えてください。

 正則学園e-sports部の部員は合計26人です。LoL部門が11人、フォートナイト部門が15人います。活動時間は、平日は3時から5時半、土曜日は1時から5時半です。家に帰ってからDiscordで集まることもあり、そこでは部活とは違った雰囲気でプレーを楽しんでいます。

──週6日に加え帰った後もと、かなり熱心ですね。皆さんはそれぞれ別のチームと聞きましたが、どのようにチームを組んでいるんですか。

 LoLのチーム1は、3年生が中心で、あとは2年生の中でも相性の良い人と組むようにしています。チーム2はチーム1の方向性とは異なる人や経験を積む必要のある1年生を加えるというのが主なコンセプトです。チーム1は2年生が入れ替わる以外はもう1年以上同じメンバーで、チーム2は1年生が入る関係で同じメンバーでの練習期間は短いと思います。

関口 フォートナイトは、1年生の初めての大会になるので、仲の良い人と組んで、2年生の場合はコーチがプレーの相性や前の大会のペアを考慮して組んでいますね。

──コーチがいるんですね。

関口 月に数回、直接来てもらって、プレーや技の細かいところを指導してもらいます。あとはマウスの持ち方とかも見てもらいますね。

 ライブ配信を見てもらいながら指示を出してくれたり、反省会を開いて改善点や良かったところを分析したりしてくれます。

佐藤さん フォートナイトやマイクラなど協力してプレーするゲームがすき。えびンモTVをよく見るそう


──やはりコーチがいると上達スピードは違いますか。

佐藤 断然違いますね。「こうなったらどう動けばいいの?」と自分だけではわからなかったことが、コーチがいるとすぐにわかるんです。感動したのは、自分が絶対に必要だと感じたことが実は無駄だったこと、こうしたことに気づかせてくれたことですね。やっぱり自分一人ではなかなか気づけないので。

観戦中もやれることを探す 部員同士のコミュニケーションも意識!

──見たところPCがたくさんありますね。

 全部で13台あります。もちろん部員全員が一斉にプレーというわけにはいきませんが、最近では、できなくても学ぶ、PCが使えなくてもできることを探す、ということを意識しています。意外と後ろからプレーを見ていると「自分だったらこうするな」とか「これは考えつかなかったな」とか新しい気づきにつながることが多いですね。

正則学園e-sports部の活動風景。図書室を間借りする形でゲーミングPCが並ぶ


──視野が広がり、視点が変わってきたということですね。そのほかにも、e-sports部に入って何か考え方に変化などはありましたか。

 いままでよりもコミュニケーションに気を遣うようになりましたね。

佐藤 僕は理由を添えて発言することがしっかりできるようになってきたので、自分のやりたいことをうまく相手に伝えられるようになりました。

関口さん 父親がドラクエ好きでゲームを始める。最近はVALORANTにも触っている。Horusさんの解説動画などをよく見るそう


関口 今まではストリーマーとかほかの人のプレーを「すごいなー」と思うだけでしたが、見方が変わりました。「じゃあこの人はなんでこんなにすごいんだろう?」といろいろと考えるようになりました。

両親も部活動での取り組みを後押し!

──みなさん自宅に帰ってからもプレーするとのことですが、ゲーミングPCをお持ちなんですね。ご両親とはe-sports部について何かお話しますか。

 僕は親からPCを借りてプレーしているので、応援してくれていると思います。そもそもこの高校を決めた時にも、eスポーツ同好会(現:e-sports部)があるからと話していたので、快く受け入れてくれましたね。

佐藤 自分は、親と半分ずつ出しあって購入しました。eスポーツについて話したら「面白いじゃん、いい機会だしやってみな」と言われましたね(笑)。

関口 僕も親が半分出してくれて購入できました。「自分がやりたいと思うなら頑張ってやってみな」と背中を押してくれました。

劣勢な時ほど言葉を交わす・情報共有する!

──南さんは3年生でこれから受験ですが、卒業後もゲームは続けていくんですか。

 そうですね、今後もゲームは趣味で続けていきます。さすがにプロは厳しいと感じます。

──ではeスポーツに3年間打ち込んで、何か今後に生かせそうなことはありましたか。

 やっぱり、コミュニケーションを通じて、「どうしたらこの状況を打開できるのか」を考えてきたことですかね。これまでは一人でずっとゲームにのめりこんでいたけど、みんなで話しながらプレーするほうが楽しいしラクなんだと気づきました。

南さん ボンバーマン好きな親の影響でゲームにハマる。入学前まではソロプレイ中心。入部してからはじめてPCゲームに触れ、LoLに打ち込んできた。プロゲーマーcerosさんの配信をよく見る


──みなさんのこれからの目標を教えてください。また部長の南さんは次期部長の佐藤さんへメッセージをお願いします。

 昔のチームに比べたらコミュニケーションを交わす機会は増えました。でも勝っているときは調子に乗りすぎて足をすくわれないように。負けていて情報自体が少なくても、その中でできることを探してほしいです。

佐藤 確かにコミュニケーションはうちの部活の課題だと思います。負けているときは、声を張ってくれる人もいますが、みんなどんよりしちゃっています。どんな小さなことでも報告しあおうとか、どう改善につなげられるか、これから考えていきたいと思います。

関口 やっぱり自分と比べると先輩方のコミュニケーションの方法、情報量は違います。プレー技術を盗みながら、コミュニケーション力についても先輩から学んできたいと思います。

──みなさん、どうもありがとうございました!

↓↓後編はこちら↓↓
部活動にも勉強にも全力で挑む! STAGE:0関東ベスト8の正則学園高等学校e-Sports部 後編
https://esports.bcnretail.com/news/230708_001228.html

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■外部リンク

正則学園高等学校
https://www.seisokugakuen.ac.jp/

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