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RTSとは?eスポーツでの代表的なタイトルも紹介

 「クラッシュ・ロワイヤル」や「エイジ・オブ・エンパイア(Age of Empires)」などのタイトルが有名なゲームジャンル「RTS」。「MOBA」とも並べられることの多いRTSですが、どんなゲームのことを指すのか知っていますか?

 今回はRTSについて、基本的なゲーム性の解説のほか、eスポーツ業界で多くの大会が開催されている人気タイトルについて紹介します。RTSに興味がある方はもちろん、これまで深く触れたことがないという方も、この記事を参考にお気に入りの一作を見つけてくださいね。

RTS(Real Time Strategy:リアルタイムストラテジー)とは

 RTS(Real Time Strategy:リアルタイムストラテジー)は、複数のキャラクターを操作しながら敵チームと戦い、敵の本拠地の破壊・制圧を目指すゲームのジャンルを示す言葉です。プレイヤーは自チームの全てのキャラクターをリアルタイムで操作し、陣地を奪い合います。

 じっくりと考えて操作するというよりは、瞬時に戦況を判断しすばやく戦略を練っていくことが求められる、ターン制の概念がなくなった将棋やチェスのようなシステムです。

MOBA(Multiplayer Online Battle Arena:マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)との違い

 RTSと並べて語られることも多いMOBA(Multiplayer Online Battle Arena:マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)は、もともとはRTSから派生したゲームジャンルです。

 RTSとMOBAで異なる点は、「プレイヤーの人数」です。MOBAは複数のプレイヤーが各々操作キャラクターを選んでチームを組むのに対し、RTSは自チームのキャラクター全員を1人のプレイヤーが操作します。複数のプレイヤーが集まってチームを組むMOBAとは違い、RTSは基本的に個人競技であると言えます。

RTSで求められるスキル

 RTSをプレーするゲーマーに求められる主なスキルである「戦略性・状況判断能力」と「各ユニットの能力などのシステム面の把握と経験」「マルチタスク」について解説します。

戦略性・状況判断能力

 RTSでは、目まぐるしく変わっていく戦況を瞬時に判断し、効果的な戦略を練って敵チームへの攻撃を行うことが勝敗を握るカギとなります。頭の回転の速さなども素質として重要ではありますが、RTSというジャンルやそのタイトルへの知識・経験が重要なデータベースとなります。このジャンルは長く続いているタイトルが多いので、多くのプレイヤーによってさまざまなユニットごとの得意な戦法などが研究されています。他ジャンルと比べてwikiのデータベースが充実しているので、これらを参考にするといいかもしれません。

 とはいえ、実践に勝る練習はありません。何度も試合を繰り返して、状況判断能力・戦略を練る能力を強化していきましょう。

各ユニットの能力などのシステム面の把握と経験

 勝利につながる効果的な戦略を練るためには、チームのユニット能力や各タイトルのシステムについて熟知していることが重要です。RTSにはユニットや建築物によってさまざまな能力や効果があるほか、ゲーム全体のシステムも独特なものが多く、他ジャンルのゲームに比べてシステムが複雑な傾向にあるためより深い理解と知識量が求められます。

 繰り返し試合を行ってセオリーを覚えたり、多数の戦況パターンを経験していったりすることで、知識を増やしゲームスキルを磨くことができます。

マルチタスク

 RTSでは刻一刻と過ぎていく戦場の中で全てのユニットを管理する必要があります。タイトルによっては、ユニットを作るための資材を集めながら建築物を建てたり、自陣の守りを固めながら敵陣を攻めたり、広いマップを行き来しながら各地の状況を管理することが求められるため、マルチタスクをこなせるようになることが大切です。

 多くのRTSでは自動化コマンドやショートカットが設定されているのでこれらを覚えるだけでも操作に余裕が出てくるかもしれません。最初はいろんなことが同時に起きて混乱するかもしれませんが、繰り返し練習していくことで自由自在に戦況を操作できるようになります。

eスポーツで代表的なRTSタイトル

 各国で多くのeスポーツ大会が開催されている、代表的なRTSタイトル3つを紹介します。

クラッシュ・ロワイヤル

 「クラッシュ・ロワイヤル」は、フィンランドのゲーム制作会社Supercellが開発・運営を行っているスマホ向けタイトルです。2016年にリリースされ、日本ではテレビCMも多く放送されている関係で知名度の高いRTSタイトルとなっています。

 王道RTSと言える通常対戦の他にもさまざまなゲームモードが用意されており、スマホで誰でも気軽にプレーできるタイトルとして幅広い世代で人気を博しました。その特徴はスマホゲームに特化したことでかなり手軽に取り組めること。本来、RTSは一戦が1時間近くになることも多く、たくさんの建築物を作ったり、多種多様なユニットを状況に応じて使い分けたりする必要がありました。一方、同作では1戦が長くても20分程度で、建築物を作る必要もなく、ユニットは自分のデッキから引いた手札から召喚する形で使用するのであまり迷わずプレーすることが可能です。

 公式eスポーツ大会である「クラロワリーグ」は、各地域の予選を勝ち抜いたチームが毎年冬に世界一決定戦を行うことで注目を集めており、2018年には日本大会が千葉・幕張メッセにて開催されました。

ウォークラフト3(Warcraft III)

 「ウォークラフト3(Warcraft III)」は、ブリザードエンターテインメントによって発売されたPC向けタイトルです。2003年にリリースされ、全世界で大ヒットした名作RTS。20年にはそのリマスター版となる「Warcraft III: Reforged」が発売されています。初代ウォークラフトは1995年に発売されており、RTSジャンルの火付け役として多くのプレイヤーに愛されてきました。また同作のMODがMOBAの代表作である「Dota」の基盤となっており、新ジャンルを切り開いた作品ともいえます。

 その世界観はオークとヒューマンの戦いを描いた剣と魔法の大戦もの。エルフやアンデットといった勢力が登場する王道西洋ファンタジーで、指輪物語などが好きな人にはきっと刺さる内容でしょう。この設定自体は同社の他タイトルでも生かされており、Dotaの他にもデジタルカードゲーム「Hearthstone: Heroes of Warcraft」などがその代表です。

 直近のeスポーツシーンは下火になりつつありますが、かつて全世界的にプレーされてきただけにプレイヤー層は少なくありません。現在でも大会は開催されており、2019年に開催された世界最大級のeスポーツ大会「WCG2019 Xi’an」で対象タイトルとして選出され、その賞金総額は400万円以上に上りました。

スタークラフト2(StarCraft II)

 「スタークラフト2(StarCraft II)」は、ブリザードエンターテインメントによって開発・運営されているPC向けタイトルです。上記のウォークラフトシリーズとは姉妹作で、両者が1995年から~2000年代のRTSシーンを牽引してきたと言っても過言ではありません。スタークラフト2自体は10年にリリースされ、リアルで繊細なグラフィックと、他のRTSタイトルとは一線を画したスピード感のあるゲーム性で多くのプレイヤーの心を惹きつけています。

 世界観としては、ウォークラフトが王道西洋ファンタジーなら、スタークラフトは超未来SFといったところ。未来の人類と超文明の宇宙人、不気味な宇宙生物による3勢力が宇宙空間で戦いを繰り広げます。

 eスポーツ業界においても、18年にジャカルタで行われたアジア競技大会のeスポーツ種目として選出されたことで再度注目を浴びています。なお、こちらは現状日本語版のリリースがされていないため、英語など他の言語バージョンを購入しプレーしなければならない点に注意してください。有志によって日本語MODが配布されていますが、使用は自己責任となります。

エイジ・オブ・エンパイア(Age of Empires)シリーズ

 「エイジ・オブ・エンパイア(Age of Empires)」シリーズは、アンサンブルスタジオが開発し、マイクロソフトによって販売されているPC向けRTSゲームシリーズです。シリーズとして初のタイトル「エイジ・オブ・エンパイア」は1997年に発売されていて、RTSというジャンル全体を見ても最初期の作品と言われています。99年に発売された「エイジ・オブ・エンパイアII」は特に人気があり、現在でもマイクロソフト主催の公式大会がたびたび開催されるなど、eスポーツ業界でも長年愛されているタイトルです。そして、2021年6月に開催されたE3 2021では最新作である「Age of Empires IV」が10月にリリースされることも発表されました。現時点で最も勢いのあるRTSタイトルの一つと言えるでしょう。

 同シリーズはさまざまな時代における実在した文明を基にした勢力を扱った作品。ローマ帝国やオスマン帝国、アステカ帝国といった各国の時代ごとに繁栄した勢力が登場するので世界史が好きな方にはたまらないかもしれません。ちなみに、シリーズ最新作「エイジ オブ エンパイアIII」の追加コンテンツでは日本の江戸幕府も登場するとか。これらの勢力は試合が進むにつれて”時代”が進んでいき、作れる建築物やユニットが広がっていきます。この要素が同シリーズの特徴で、RTSジャンルは1試合1時間前後という長い試合時間によって後半に行くにつれて中弛みしがちですが、この成長システムが常に新鮮な気持ちでゲームを楽しめます。

 eスポーツにおいてはアジア地域で非常に活況なのが特徴的かもしれません。日本を含む多くのアジア人プレイヤーが参加する大会が数多く開かれています。直近も、マイクロソフトがeスポーツのトーナメントホスティングプラットフォームであるMogulと提携して1年間にわたるトーナメントを実施すると発表しています。

まとめ

 eスポーツ業界において多くの大会が開催されているゲームジャンル「RTS」について、大まかなゲーム性と代表的なタイトルを紹介しました。

 「MOBA」の生みの親とも言えるRTSは、PCゲームが発展し始めた初期の頃から現在に至るまで世界中で愛されているゲームです。近年ではスマホで誰でも気軽にプレーできるタイトルも登場しているので、これまでRTSに触れたことがない方もぜひプレーしてみてくださいね。