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2023.05.12
目に頼らないeスポーツ体験向上へ、ePARAと筑波技術大が研究スタート
- eスポーツニュース
ePARAは、筑波技術大学の大西淳児教授、坂尻正次教授、松尾政輝助教、三浦貴大客員研究員と共同で、視覚情報を用いないeスポーツ(ブラインドeスポーツ)の可能性の拡大とアクセシビリティ向上に向けた研究を行う「ブラインドeスポーツ研究プロジェクト」を開始しました。

バリアフリーeスポーツを提唱するePARAは、「本気で遊べば、明日は変わる。」をステートメントに掲げ、eスポーツを通じた「誰もが輝ける社会づくり」を目指しています。これまで、さまざまな障害や難病のあるメンバーが各々の得意分野を生かしながら、バリアフリーeスポーツの可能性を広げる活動に取り組んできました。
なかでも、視覚障害当事者によるeスポーツへの挑戦は、ePARAが長きにわたり積極的に行ってきた事業のひとつ。全盲プレイヤーによるユニット「Blind Fortia(ブラインドフォルティア)」の発足、「心眼CUP powered by SYCOM」の開催、トヨタ・モビリティ基金主催「Make a Move PROJECT」ファイナリスト企画「クロスライン-ボクらは違いと旅をする-」内の実証実験、全盲プレイヤーによるゲーム座談会など、多岐にわたる活動を実施してきました。今後もブラインドeスポーツの可能性を広げていくことは重要なミッションのひとつと考えています。
そうした背景から、今回の「ブラインドeスポーツ研究プロジェクト」では、インクルーシブなゲームの実現に向けたブラインドeスポーツに関する研究を行い、視覚に障害があっても晴眼者と同等のゲーム体験が得られる環境を作ることを目指します。
具体的には、視覚障害者がゲームをプレーするうえでの問題に対して、ゲームメーカーへのアクセシビリティのレポーティング、サポートデバイスやソフトウェア・モジュールの開発、講習会や体験会の実施などのアプローチを行い、解決策を検討していく方針です。
筑波技術大学の松尾政輝氏は、「筑波技術大学は、視覚障害者・聴覚障害者のための高等教育機関です。坂尻・大西・松尾研究室では、視覚障害学生とともに研究を進める『インクルーシブリサーチ』を通じて、視覚障害者の教育・単独歩行・空間認知・スポーツ等を支援するための応用研究を行っています。また、視覚障害者と晴眼者が分け隔てなく楽しめるインクルーシブなゲームを実現するための音情報や、触覚情報を用いた支援技術の開発に取り組んでいます。今回の共同研究では、当研究室が提案する視覚障害者支援技術と、ePARAが取り組むバリアフリーeスポーツ事業を掛け合わせ、インクルーシブなゲーム体験の創出を実践していきたいと考えています」とコメントしています。
ePARAの北村直也氏は、「eスポーツプレイヤーとしての活動を通して、『目が見えないのに格闘ゲームができてすごい』という声をたくさん聞くようになりました。ただ、やりたいけどプレーすることすらかなわないジャンルのゲームはまだまだある。そこで、視覚障害者とゲームについて研究している筑波技術大学と、一歩踏み込んだブラインドeスポーツの研究を行えればと考え、この共同研究を開始することになりました。研究成果はドキュメントや記事、ソフトウェアなど何らかの形で随時発表していきます」と今後について説明しました。
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■外部リンク
ePARA
https://epara.co.jp/
筑波技術大学
https://www.tsukuba-tech.ac.jp/

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