大会レポート

2021.03.13

121校178チームの頂点が決まる! 全国高校eスポーツ選手権 ロケットリーグ決勝大会

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 大会は全国高等学校eスポーツ連盟と毎日新聞が主催、サードウェーブが共催、文部科学省が後援についています。11月に予選を実施し、4チームがベスト4に進出。決勝大会では、準決勝から戦いました。ロケットリーグは、地面や空中を自在に駆け回る車を使ってボールを相手のゴールにシュートする、サッカーのようなゲーム。大会中は高度な技が出るたびに、その技がいかにすごいのか図解しながら解説しているので、初心者でもわかりやすい構成になっています。試合は、5ゲーム中3ゲームを先に獲得したチームの勝利です。

 大会のスペシャルサポーターには俳優のケイン・コスギさんが就任。MCはOooDa(オーダ)さん、実況はkokken(コッケン)さん、解説はWave(ウェーブ)、アナリストはValtaN(バルタン)さんが務めました。

 準決勝の対戦カードは、第1試合がN高等学校「NRLG Cats」(N高)×釧路工業高等専門学校「mirage virtual Calimba」(釧路高専)、第2試合が大阪府立大学工業高等専門学校「hogehoge」(大阪府大高専)×東海大学付属札幌高等学校「FSC」(東海大札幌)です。

N高「NRLG Cats」 VS 釧路高専「mirage virtual Calimba」

 第1試合は、個人の高い技術力とチームワークを持ち合わせる「NRLG Cats」と、3人のバランスが整った「mirage virtual Calimba」の対戦。NRLG Catsが3人のローテーションによる波状攻撃で押し続け、GAME1、GAME2は大きな点差で勝利を納めます。GAME3はmirage virtual Calimbaが試合展開の速さに慣れはじめ拮抗していましたが、勢いに乗ったNRLG CatsがGAME3も勝利をおさめ、決勝に進みました。

N高等学校「NRLG Cats」

 試合後のインタビューで、mirage virtual Calimbaは「成すすべもなく、苦しめられました」と、用意した戦術を展開するスキもないプレッシャーに襲われたと話します。準決勝では苦しんだ一方、メンバー全員が3年生であることに触れつつ、大会を通して「この大会に臨んだことで、友だちを作ることができた。目標を持って頑張ることもできて楽しかった」と振り返りました。

釧路工業高等専門学校「mirage virtual Calimba」

 第2試合は、攻めと守りの切り替えが早い「hogehoge」と、高いチームワークを持つ「FSC」が対戦。hogehogeのフィールドを広く使って攻める戦法が刺さった結果、ストレートで3GAME先取し決勝に進みました。

大阪府立大学工業高等専門学校「hogehoge」

 試合後のインタビューで、FSCのGR_sukegin選手は「攻めも守りも本当は両立できるはずでしたが、緊張して出し切れなかった」と悔しさをにじませます。キャプテンで3年生のジェネシス選手は、「悔しいというよりは、来年があるメンバーもいるので、今回の対戦を次回につなげてほしいです」と次世代へのエールを送ります。

東海大学付属札幌高等学校「FSC」

 決勝戦は、N高「NRLG Cats」と大阪府大高専「hogehoge」の戦いです。試合は終始、互角の展開が続きました。GAME1は2‐1、GAME2は3-2でNRLG Catsが勝利しましたが、攻防入り混じった素早い試合展開で、一つでもピースが違えば結果も変わっていたかもしれないほど接戦でした。GAME3は心も体も温まったNRLG Catsが勢いを増し、最後は6-1でNRLG Catsが勝利を納めました。

第3回全国高校eスポーツ選手権のロケットリーグ部門で優勝したN高「NRLG Cats」

 準優勝したhogehogeのkazuryu選手は「N高は強いので、大差で負けるかと思いましたが、結果は僅差で少し達成感があります。複数人で何か目標に向けて取り組めるのは楽しいことだと実感しました」と振り返ります。shiromani選手は、「悔しさもありますが、楽しかったというのが率直な感想。練習の成果も出たのでよかったです」。たんく選手は、「GAME1、2ともに1点差で負けてしまったのが悔しい」と語りました。

 優勝したNRLG Catsのtetu選手は「高校3年間はずっとこの大会を意識していたので、勝ててうれしいです」。Arinko選手は「この1年間、大会に向けて練習してきて、実際、今日は勝ててうれしかったですし、楽しかったです」。sk:D選手は「勝ててうれしかったです」と三人は優勝した実感を噛み締めていました。リザーブのnekota選手は、「試合には出れず悔しい気持ちもありますが、応援団長のような立ち位置で応援できたのはよかったです」と話しました。

決勝戦のGAME3残り1分でtetu選手がゴールを決める瞬間(c)2015-2021 Psyonix Inc.All rights reserved.

 決勝大会には、次のような副賞もありました。第10世代インテル Core i7プロセッサーとNVIDIA GeForce RTX 3060を搭載した、144Hzの高リフレッシュレートを備えるゲーミングノートPC「GALLERIA「GALLERIA XL7C-R36」。日清食品の「カップヌードル一年分」。これは、決勝大会進出チーム(優勝チームを除く)に「カップヌードル200食分」でした。ネットギアジャパンの「メッシュWiFi Orbi WiFi 6」。決勝大会進出チームには「NighthawkメッシュWiFi MK63」と「デジタルキャンバスMeural(MC321BL)」でした。今後、ゲームをプレイするにはピッタリの環境をつくれそうです。

 今回の大会は、新型コロナウイルスの感染拡大対策のため、第3回にして初めてオンラインでの実施となりました。第2回まではリアルで声援や視線が集まる中での試合だったので、緊張する選手も多かったのですが、オフラインでは少し緊張が和らぐようでした。ただ、観戦しているなかでは声援をSNSなどで確認する必要があり、リアルの熱気を再現するのは難しそうです。

 オフラインならではの見どころは、チーム内のボイスチャットを聞けたことです。試合の合間と試合終了間際に公開される形でした。選手が悔しがる声や励まし合う声を聴くと、感情移入してしまったり、思わず画面に向かって応援してしまったりと、心に響きました。

 また、大会やロケットリーグを通じて、新たな関係を築いたという選手も多かったです。大会があったことで目標を持つことができ、そこに向けて頑張ることで充実感を得られたという選手も散見されました。もし次があるなら出たいという声もいくつも上がっています。次回があるかはまだわかりませんが、選手たちの雄姿をまた見れる日が楽しみです。

 なお、3月14日は11時から全国高校eスポーツ選手権のリーグ・オブ・レジェンド部門の決勝大会が開催されますので、お楽しみに!

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