解説
2025.05.06
自分とバレずにVCしたい!個性も演出できるボイスチェンジャー(ボイチェン)のやり方とおすすめソフト
- 解説
ゲームをプレーする際、Discordなどのチャットツールで日常的に仲間と通話する人はたくさんいると思います。しかし、近年ボイスチェンジャーを使って地声以外で通話する人も増えているようです。
そこで今回は、ボイスチェンジャーの概要を解説したうえで、おすすめのボイスチェンジャーを複数紹介します。ぜひ最後まで読んで、ボイスチェンジャー導入の参考にしてください。
ボイスチェンジャー(ボイチェン)とは
ボイスチェンジャーとは、音声の工程や音質、速度などを調整・加工するアプリケーションやツール、ソフトウェアのことを指します。
ボイスチェンジャーは音声の変化それ自体を楽しむことが多かったかもしれませんが、近年はゲームプレー中に使う音声チャットなどでも広く使用されています。ボイスチェンジャーを使うとプライバシーや匿名性を維持しやすくなり、意図的に個性を強調することも可能になるからです。
また、AIの発達によって音声加工の手法が変わってきたこともあって、利用者が増えている傾向にあります。
人気VCアプリ「Discord」で使えるおすすめボイスチェンジャー
この項目では、ゲームプレイヤーに広く利用されているボイスチャットアプリ「Discord」で使用可能なボイスチェンジャーを紹介します。ここで紹介していないボイスチェンジャーを選択する場合、価格や機能が気になると思いますが、それ以外にも注意すべき点があります。まずDiscordで使用できるかを確認し、さらに自分が使っているデバイスのOSに対応しているか、といった点にも注目して見てください。
なお、Discordとは、アメリカで開発されたコミュニケーションツールです。文字によるチャットや音声通話(グループ通話含む)、ビデオ通話ができ、無料で使用できます。また、WindowsやMacOS、iOSやAndroidなど一般的なOSのどれでも使えることもあって、世界各地で広く利用されています。
Voicemod
VoicemodはAIを用いたリアルタイムボイスチェンジャーです。100種類以上のボイスフィルターが用意されており、たとえば性別の変更やロボットのような声、悪魔のような声などを出力することができます。
セットアップが容易なうえにPCなどのデバイスにもほとんど負荷がかかりません。サウンドボードを利用して効果音を再生でき、内蔵のサウンドミキサーがあれば、別途サウンドミキサーや仮想サウンドカードを用意する必要もありません。
VoicemodはApex Legendsやリーグ・オブ・レジェンド、VALORANTなどの多くの有名タイトルに対応し、Discord以外にもSkypeなどのコミュニケーションツールで使用可能です。
Voicemod
https://www.voicemod.net/ja/
iMyFone MagicMic
iMyFone MagicMicは、リアルタイムで音声変換を行うAIボイスチェンジャーです。有料の完全版であれば音声フィルタが250以上用意されていますが、無料版でも日替わりで5種類の音声フィルタを利用できます。また、効果音や背景音の再生も可能で、完全版は800種類、無料版では300種類もの中から選択が可能です。
完全版は好みの音声をクローンして利用できる機能があり、気に入った俳優やアニメキャラクターに近い声を出力できます。さらに完全版、無料版のどちらも、WindowsやMacOS、iOSやAndroidに対応しているので、OSやデバイスの制限が少ないことも魅力です。
ほかにもオーディオ編集機能やノイズリダクション技術も導入されているので、細かい点までこだわって音声を用意したい人にもおすすめです。
iMyFone MagicMic
https://jp.imyfone.com/voice-changer/
MorphVOX
MorphVOXには、無料で使えるJuniorと有料のProがあります。無料版も有料版も自動設定機能があり、ボイスチェンジャーに不慣れな人にとっても使いやすいソフトウェアとなっています。無料版では男性的な声と女性的な声、子どものような声の3種類が用意されていますが、有料版ではさらに多くのボイスチェンジが可能です。
また、利用者の周囲の音を除去するノイズキャンセリング機能が搭載されているので、雑音が少ない音声を出力できる強みです。
MorphVOX
https://screamingbee.com/morphvox-voice-changer?Lang=ja-JP
Clownfish Voice Changer
Clownfish Voice ChangerはWindows向けのシンプルなボイスチェンジャーです。動作が軽いソフトウェアで、価格も無料なので、気軽に使用できるのが特徴です。プリセット音声への変換が容易で、ユーザーがカスタマイズしたエフェクト音声の利用も可能です。ミュージックプレーヤーという機能を使うと、組み込んだ音楽ファイルに自分の歌声を乗せられるなど、ほかのボイスチェンジャーにはない機能を有しています。
また、アップデートの頻度が高いので、動作の最適化や新機能の追加も頻繁に行われます。声の高さや音質などの細かい調整はできませんが、無料で使用できるソフトとしては多くの機能が使用でき、プライバシーの保護目的としても、選択肢の一つに挙げられるでしょう。
Clownfish Voice Changer
https://clownfish-translator.com/voicechanger/
Voxal Voice Changer
Voxal Voice Changerは、オーストラリアの企業NCHSoftware社が提供しているボイスチェンジャーです。リアルタイムでボイスチェンジしてDiscordから出力可能で、オリジナルの音声を作って地声を変換といったこともできます。また、作成可能な音声の数に制限がありません。アプリケーションの動作も軽いので、PCに負荷をかけたくない人にもおすすめです。
ゲームプレー中に音声を変えることもできるほど操作が簡単で、電車の中やオフィス、森林などの背景音を使ってどこで配信しているかを隠せるような演出も揃っています。無料版と有料版があり、有料版にすると多数の機能を解放できます。
Voxal Voice Changer
https://www.nchsoftware.com/voicechanger/jp/index.html?srsltid=AfmBOoqGcL1wtXmUAaT5h31FyO5eJCHfoT837lQUrNgOHFTlrgpsHmAC
ゲーム実況動画などに!動画編集で使えるおすすめボイスチェンジャー
ここからは動画編集にも使用できるボイスチェンジャー3種類を紹介します。
PowerDirector
PowerDirectorは、台湾に本社を置く企業CyberLink社がリリースしている動画編集ソフトです。無料体験版や買い切りのパッケージ型など複数の提供形態がありますが、ボイスチェンジャー機能があるのはサブスクリプション型のPowerDirector365とDirectorSuite365の2種類のみ。
PowerDirectorのボイスチェンジャーは、デフォルトで女性や男性、子どもやロボット、ラジオやアヒルなどの音声が使用できますが、カスタム化によってピッチや音質など、音声を細かく調整することもできます。
PowerDirectorは動画編集ソフトとして高い人気がありますが、対応するOSがWindowsのみな点には注意が必要です。
PowerDirector
https://jp.cyberlink.com/products/powerdirector-video-editing-software/overview_ja_JP.html
MyEdit
MyEditは、PowerDirectorと同様に台湾のCyberLink社が提供しているオンラインオーディオ編集ソフトです。ブラウザ上で使用できるので、ダウンロードやインストールの必要がありません。MyEditは画像編集と音声加工にAI技術を活用しており、画質や音質をクリアにすることができます。音質をクリアにできるのは、音声強調機能とノイズ除去機能によるものです。
MyEditはボイスチェンジャーとして一般的な機能をもつだけでなく、音楽データなどから音声だけを取り出すこともできます。音声の抽出は自動的なので、面倒な操作は不要です。
無料版でも基本的機能は使用できますが、12か月契約で購入すると月あたり500円程度からプレミアム機能を無制限に使用可能です。このためコストパフォーマンスにも優れたソフトとして知られています。
MyEdit
https://myedit.online/jp/audio-editor
RVC
RVC(Retrieval-based-Voice-Conversion)は、AIを使用したボイスチェンジャーツールです。RVCを利用すると、自分の声をプロのナレーターのような声に変換したり、性別を変えたりして出力できます。リアルタイム変換ができるので、ゲームプレー中に使用する音声通話の声を変換し、匿名性を守る用途に使用できます。また、ポッドキャストなどの音声コンテンツ作成にも便利です。
ボイスチェンジャーは元の音声を加工して異なる音声にするものが多いですが、RVCはサンプル音声をAIに学習させて利用できるので、利用者の声に影響されない全く違う音声を出力できる特性をもっています。
さらに、「AIに学習させるのが面倒」と思う人は、学習済みのデータを利用することで手間を省けます。RVC用の学習済みデータは、クリエイター向けのマーケットプレイスサイトBOOTHなどで入手できるので、ぜひ検索してみてください。
なお、使用環境としてはWindows、MacOSともにPythonがインストールされていることが必須となりますご注。また、音声のリアルタイム変換を行う場合、VB-Audio Virtual CableとVC Clientというソフトウェアも同時に必要となります。
ボイスチェンジャーを使う時の注意点
ボイスチェンジャーを使う場合に特に注意すべき点を解説します。
使用前にちゃんと機能するかどうかテストする
ゲームをプレーする際にDiscordの出力音声をボイスチェンジャーで変更する場合、いきなり本番で使うことはおすすめしません。ボイスチェンジャーは何らかの設定が必要で、操作に慣れていないとトラブルが起きる可能性があるからです。
そのため、事前のテストプレーは必須と言って良いでしょう。特にプライバシーを重視して匿名性を高めるためにボイスチェンジャーを使用する場合や配信に使用する場合などは、操作ミスなどで地声が流れてしまっては意味がありません。また、チームで対戦する場合、音声をメンバーに届けられなかったり遅延が起こったりすると勝敗にも影響します。
これらの点を踏まえて、事前にテストを行って、目的とする音声に変換されているか、地声が出力されていないか、遅延などの不具合が起こっていないかを確認しておきましょう。
人を騙すために使用しない
ボイスチェンジャーは音声を変化させることで、正体を明かさないようにしたり、自分以外の人になりきれたりするツールです。逆に言えば、悪意をもって人を騙すことにも使用できます。
特に近年はAIの発達もあってボイスチェンジャーの機能が進歩し、声をサンプリングして有名人や知人に近い声を再現することも可能となりました。この技術が悪用されると、世の中に様々な弊害を起こす可能性があります。そして残念なことに、ボイスチェンジャーが犯罪に使われる事例も発生しています。
これを踏まえて、ボイスチェンジャーは他者に危害を加えないよう、あくまで自分のプライバシー保持などのための使用にとどめてください。
【まとめ】ボイスチェンジャーを使ってなりたい自分になろう!
ボイスチェンジャーはAI技術の発展により、非常に便利なものになりました。そのためゲームプレーで使用する音声通話でリアルタイムに地声を音声変換できるようになりました。自分の匿名性を守れるので、ボイスチェンジャーの使用を考える人は今後増えていくと予想されます。ボイスチェンジャーを導入する際は本記事を参照して、ぜひ「なりたい自分」を目指してください。
また、人を騙したり傷つけたりする用途で悪用されることもあるので、自分を守ることや、純粋にゲームを楽しむために使用することを心がけましょう。
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