レビュー
2023.02.28
ワンタッチで2種の打鍵感を切り替え! 多彩なシーンに対応するAcer製ゲーミングキーボード「Predator Aethon 700」をレビュー
- レビュー
ゲームのプレーからチャット、ブラウジングまで、PC操作の要であるキーボード。とくにゲーミングキーボードなどでは、キーのタッチやタイピング音に関わる「軸」にこだわりたい、という方も多いのではないでしょうか。
ゲームプレー時と普段では好みの軸が違うほどにこだわりを持とうと思うと、シーンごとにキーボードを出し入れする手間がかかり、収納場所を確保する必要もあります。そんな中、Acerが発売した「Predator Aethon 700」は、ワンタッチで青軸と赤軸のモードを切り替えられる機能を搭載しています。
本稿ではそんな1台で2つの顔を持つ最新ゲーミングキーボード「Predator Aethon 700」をAcerさんからお借りし、その使用感をレビューします。
たしかな変化が感じられる「デュアルタイピング」
ゲーミングキーボードで多く採用されているメカニカルキーボードは、キースイッチ(軸)の種類によって、使用感が異なります。一般的に「青軸」は押し上げる圧が強くタッチ感がしっかりしている点が特徴とされ、反対に「赤軸」はソフトタッチで入力できて静音性に優れているとされています。
そして、本稿でレビューする「Predator Aethon 700」は、本体右上のレバーひとつで青軸と赤軸の打鍵感を再現したモードを切り替えられる「デュアルタイピングモード」を備えているのです。実際にゲームプレー中の使用感をたしかめるべく、今回は「VALORANT」など複数のタイトルをプレーしてみました。
まずは青軸モードで操作してみると、たしかに青軸に近いしっかりしたクリック感があり、キャラクターコントロールも力強く行えます。そこからレバーを赤軸モードに切り替えてみると、一瞬でソフトなタッチで入力可能に。文字で表現するならキーを押してから返ってくる音が「カチッ」から「スッ」になったと言えるくらいの違いが感じられます。
今どちらのモードを使っているのかは、本体右上にあるレバーの周囲がブルーとレッドにライティングされるので一目で判別可能なうえ、見た目もオシャレな印象を受けます。レバーの切り替え操作は「カチッ」と音が鳴るくらいしっかり動かさないといけないため、ちょっとした接触や衝撃で不意にモードが切り替わってしまう心配もなさそうです。
どちらが使いやすいかは好みが分かれるポイントですが、例えば「ゲームはしっかり操作できる青軸モードで、チャットや作業は疲れにくい赤軸モード」という使い分けも可能です。普段のブラウジングや長時間プレーするタイトルは赤軸モードで楽しみ、短時間集中してプレーするタイトルは青軸モードにチェンジして気合いを入れるなど、スタイルに応じた活用も可能なのではないでしょうか。
どんなスタイルにもフィットする多機能ぶり
また、この「Predator Aethon 700」はモード切り替え以外でも多彩な機能を備えています。筆者が個人的に嬉しかったのは、切り替えレバーと一体化している音量調節ダイヤルです。左右に回すと直感的にマスターボリュームを変更でき、バックグラウンドで開いている動画や音楽でも音量調整が可能。作業に集中したいタイミングでわざわざタブを切り替えてボリュームを変更する煩わしさから解放されます。
ゲームでも「VALORANT」の射撃練習やデスマッチは小さい音量でプレーしつつ、試合の時だけ通常のボリュームにすることも容易です。学校のeスポーツ部など、周囲に人がいる状況でゲームをする場合でも、話しかけられたら一時的にボリュームを下げるといったことがとっさに行えます。
さらに専用ソフト「PredatorQuarterMaster」をインストールすれば、任意のキーバインドを複数のプリセットで保存できるカスタム性の高さも魅力。レビュー時点ではソフトは日本語には未対応ですが、英語のままでも基本的な設定は十分に可能でした。
本製品は光学式スイッチを採用していて、赤軸・青軸どちらのモードでも高速な反応を実現しています。また、同時に複数のキーを押しながらでも、その後に新たなキーを押しても認識する「Nキーロールオーバー」機能にも対応。6000万回のキーストローク耐久性を誇るので、キャラクターコントロールで激しい入力を必要とするFPSプレイヤーにも安心の構造です。
高級感のあるメタリックな外観
ここまでは「Predator Aethon 700」の機能面を紹介してきましたが、ビジュアル・外観もチェックしていきましょう。ゲーミングキーボードらしいメタリックさとスマートさが両立した外観は、クールの一言。
ゲームでよく使用するWASDキーだけ色違いのキーキャップを採用したデザインも魅力。定番のバックライトはあらかじめ登録されている7種類だけでなく、先述の「PredatorQuarterMaster」を使って自由にカラーリングや明るさを変更できます。
本製品はテンキーも含んだフルサイズのキーボードのため、横幅は約450?と大きめ。ひとつひとつのキーが押しやすく、テンキーでデスクワークなどもしやすいデザインです。なお、本製品はUS配列(英語配列)のみのラインアップであり、JIS配列(日本語配列)が用意されていない点は、留意しておきたいポイントです。
これだけの多機能を備えていることもあって、マグネット式で取り外し可能なパームレストを含めると重量は約1653gとずっしりしています。持ち運ぶことはせず、メインPC専用のキーボードとして使いたいところです。
マルチな機能を備えた「Predator Aethon 700」は「タイピングは軽いタッチでやりたいけど、ゲームはしっかりした押し感が欲しい」「青軸が良いけど時間帯によっては少しタイピング音が気になる」など、多彩なニーズに応えてくれるキーボードになりそうです。
筆者もここまでの記事を赤軸モードで書き終えたので、これから青軸モードへ切り替えて、いざ「VALORANT」の練習に勤しみたいと思います。(ライター・ハル飯田)
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