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eスポーツによって活気あふれたパソコン部へ 湘南学院高等学校 後編

【高校eスポーツ探訪・12 後編】 パソコン部の活動の一環としてeスポーツに取り組んでいる湘南学院高等学校。前編では、eスポーツをパソコン部に導入したきっかけや、eスポーツに取り組む部員との関わり方などについて顧問の工藤先生に語っていただきました。後編では、部長の千里久(ちりく)洋希君と1年生の石原粋之介君に聞いたeスポーツへの取り組み方やeスポーツの魅力についてお届けします。(取材・文/キズグチアロエ 写真・構成/銭 君毅)

30年以上の歴史を持つパソコン部にeスポーツが新たな風を吹き込む 湘南学院高等学校 前編

 

千里久洋希君(左):3年生・部長。中学時代はサッカー部に所属。得意タイトルはVALORANTやフォートナイトなどのシューティングタイトル。
石原粋之介君(中央):1年生。中学時代はサッカー部に所属。好きなタイトルはLeague of Legendsで、好きなチャンピオンはケイル。
工藤先生(右):パソコン部副顧問。家庭用ゲーム機を中心に幅広いタイトルを嗜むゲーマー。

eスポーツによってコミュニケーションが円滑に

――工藤先生から頼れる部長と期待のエースであると聞いています。まずは自己紹介をお願いします。

千里久洋希君(以下、人名は初出以降敬称略) パソコン部の部長をしています、3年生の千里久(ちりく)です。

 パソコン部は表計算に関連した資格取得と、eスポーツ大会への出場を目標に活動しています。資格取得は情報処理検定の1級レベルの取得が目標で、eスポーツに関しては、大会で勝利することよりも、大会に出場することで得られる経験や、大会に向けた努力などの過程を大事にしています。

石原粋之介君 1年生をまとめる役割を担当している石原です。僕は将来、エンジニア職に就こうと考えているので、資格取得ができるパソコン部に入部しました。

――千里久君はどうしてパソコン部に?

千里久 当時は将来の夢が決まっていなかったので、何らかの資格を取得できれば将来の役に立つと思いパソコン部への入部を決めました。中学生の頃からゲームをよくプレーしていて、本格的にゲームに取り組んでみたい気持ちがあったので、資格取得と両立してeスポーツに取り組むことができて充実しています。

 ちなみに、いまは将来の夢が決まっていて、情報系の教員になりたいなと考えています。

 

取材中は和やかな雰囲気。入部して数カ月でも仲の良さを感じます

 

――1年生が12人も入部したと聞いています。石原君は同級生や先輩と仲良くできていますか?

石原 みんなゲームのことが大好きで、好きなゲームのキャラクターや技、育成方法などの話をして盛り上がっています。なによりも、パソコン部に入るまで友だちがいなかったんですが、パソコン部に入ってからは友だちができました。

 僕は中学時代にサッカー部だったので、上下関係が厳しいなと思う場面もありましたが、パソコン部はeスポーツのおかげか、あまり上下関係を感じないコミュニケーションが取れていると思います。ゲームを通してコミュニケーションを取ると、先輩と1年生の間の壁がなくなるんです。

――千里久部長、いまの話はすごくうれしいんじゃないですか。

千里久 とてもうれしいです。社会では敬語を正しく使うことが重要だとは思いますが、部活動ではみんなにのびのびと活動してもらいたいので、上下関係を感じていないと言ってもらえてホッとしています。

 実は僕も中学時代はサッカー部に所属していたので、上下関係は厳しかったんですよ。

――なんと、2人ともサッカー部員だったんですね。パソコン部にeスポーツが導入されてから、変化はありましたか?

千里久 資格取得を目的としてパソコン部に入部した人が多かったので、活動中はあまり会話がありませんでした。でも、eスポーツを通して会話をすることが増えて雰囲気が明るくなり、みんなで楽しく部活動に取り組むことができるようになったと思います。

 

資格の勉強とeスポーツの練習は部員が各自で管理しているとか

 

――資格取得とeスポーツには、どのような時間配分で取り組んでいるんでしょうか。

千里久 明確な時間配分は決めておらず、部員それぞれが自由に時間を決めて取り組んでいます。でも、自然と資格取得の勉強をしてからeスポーツに取り組むという流れができていて、メリハリもあるので時間配分に関しては部長として指示していることはありません。

 テストや試験前は勉強する時間を長めに確保したり、逆にeスポーツ大会の前は練習する時間を確保したりするなど、柔軟に対応して活動しています。勉強との両立はしっかりできていますね。

オフライン大会の開催が待ち遠しい

――eスポーツ大会に出場してみてどうでしたか?

石原 大会はとにかく緊張しました。でも、みんなで息を合わせて1つのことに向かって努力することはすごく楽しいと感じられました。個人的には、1人でやるゲームよりも、チームでやるゲームのほうが本気になれるんです。

千里久 みんな緊張していましたが、いいプレーがでると「ナイス!」と声をかけあってチームが1つになれた気がしました。eスポーツは指示を出したり、作戦を考えたりするので、リーダーシップや発想力なども養えると思っています。eスポーツ大会がもっと増えてほしいですね。

 

石原君「まだ1年生ですが、この先2年、3年とある中で、みんなと一緒にゲームを楽しみつつ本気で頑張っていきたいです」

 

――具体的にはどんなeスポーツ大会がいいですか?

千里久 最近はオンラインでの開催が増えているので、オフライン大会の場が増えてほしいと思っています。同じ場所で対戦相手と試合をしてみたいです。

石原 部長と同意見で、オフライン大会に挑戦してみたい気持ちが強いです。本格的な大会ではなくても、その場に行って即席チームを作って試合をするとか、eスポーツを通じて新たな交流が生まれるようなイベントにも参加したいと思っています。

――eスポーツへの熱量が感じられます。そんな2人にとって、eスポーツの魅力はなんですか?

石原 サッカーのような運動をするスポーツとは違った才能が活かせることだと思っています。例えば、身体的な能力が高くなくても、eスポーツでは頭脳を活かすことができると思います。それに、eスポーツは考えたことをすぐに実践できるので、改善点を見つけやすいことも魅力だと思います。

千里久 石原君の考え方に近いんですが、eスポーツを通じてPDCAサイクルを行える点が魅力だと感じています。コミュニケーションが生まれやすく、試行錯誤もしやすいです。
部員にはPDCAサイクルを意識しながらeスポーツに取り組んでほしいと思っていたんですが、僕がアドバイスをする前に、自然と改善点について話し合っていたので驚きました。

 

千里久君「みんなで一緒に何がダメだったかを話し合って、改善点を見つけたりできる。そこがeスポーツのいいところだと思います」

 

――それでは最後に、今後eスポーツとどのように関わっていきたいかを教えてください。

石原 ゲームやeスポーツが好きなので、エンジニアとしてゲームに携わり、好きなことを仕事にしていくこともいいなと感じています。

千里久 僕は教員になりたい夢は揺るがないので、ゲームやeスポーツには趣味として関わっていきたいですね。もし、無事に教員になれて、勤めている学校にeスポーツ部があったら、顧問として部員と仲良くeスポーツに取り組んでいきたいです。

 

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湘南学院高等学校=https://shonangakuin.ed.jp/