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2024.12.10

Polsさんの講座やCR RizArt選手の語るプロ意識とは 千葉に開校「NTTe-Sports高等学院」記念イベント 1年生や女子生徒も多く 熱心な参加者集まる

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 NTTe-Sportsは、千葉市にあるネクストサイト千葉ビルに2025年4月に通信制サポート校「NTTe-Sports高等学院」を開校します。開校を記念して、10月26日に「NTTe-Sports高等学院開校記念イベント~eスポーツがつくるキミの未来~」を開催しました。イベントではYouTuberやプロゲーマーによる講座などが行われたほか、会場には相談窓口も用意され、NTTe-Sports高等学院についての説明をマンツーマンで聞くことができるようになっていました。

(ライター:岡安学/編集:BCN eスポーツ部)

NTTe-Sports高等学院 説明会を開催
千葉に開校するNTTe-Sports高等学院 説明会を開催

篠原光さん・Polsさん登壇 動画配信のノウハウ伝える

 会場となったネクサスサイト千葉ビルは9月に建てられたばかりの新しいビルで、テナントや企業が絶賛入居中です。NTTe-Sports高等学院もまだ内装に手が加えられておらず、予定しているゲーミングデバイスが設置された教室や生徒が自由に使えるフリースペースもまだ影も形もありません。新築なうえ、千葉駅より徒歩5分というアクセスの良さもあり、新設校が入るにはふさわしい物件だと言えます。

 さて、イベントですが、司会を務めるのはeスポーツキャスターの篠原光さん。会場の中学生やその親御さんは、ポケモンユナイト甲子園でお馴染みの篠原さんの登場に、「eスポーツの高校の説明会に来た」という実感が得られたのではないでしょうか。

 YouTuberのPolsさんによるYouTuber配信講座が始まります。Polsさんはフォートナイトの元プレイヤーで、配信動画もほぼフォートナイトの解説動画です。小中高生に人気のあるタイトルなので、Polsさんのことを知っているという参加者も多かったことでしょう。

eスポーツキャスターの篠原光さん
司会進行を務めたeスポーツキャスターの篠原光さん
NTTe-Sports代表取締役社長原田元晴さん
NTTe-Sports高等学院の責任者でもある
NTTe-Sports代表取締役社長原田元晴さん
同校は今後生徒数にあわせ増床予定
建設して間もないネクサスサイト千葉ビルの2階に開校するNTTe-Sports高等学院。
初年度は50名の生徒が通う予定で、年を追うごとに1学年の人数も増え、学年自体も増えることから増床する予定とのこと
大学進学も視野に入れている
大学進学を視野に入れており、特に総合型選抜(旧AO入試)を支援
総合型選抜試験のほか一般大学入試の支援も
同時に中央高等学院と提携し、一般大学入試の支援も
さまざまな企業へ就職するスキルを身に付けられる
eスポーツを通じて、eスポーツ業界、IT業界、イベント業界などさまざまなジャンルの企業へ就職するためのスキルを得ることができる


 配信講座ということで、配信において重要な点を解説してくれました。「動画は内容がどれだけ良くても観てもらわないとなんにもならない」とPolsさん。したがって、動画制作と同じくらい、サムネイル動画の作成にも力を入れていることを話していました。フォント選びからサムネイル画像の枠に色をつけるなど、あらゆる工夫を持って、作成しています。

Polsさん
動画配信講座に登壇したYouTuberのPolsさん


 動画については、最初にどんな動画であるかの説明をします。そこから本編に入るのですが、最初はしゃべることをすべて書き出した台本を作り、それに乗っ取って動画に声をあてていたとのこと。そのうち、しゃべることにも慣れ、台本作りに時間がかかりすぎることもあり、今ではリアルタイムで話すようになったそうです。

 参加者たちは、誰もが最初から動画配信でスラスラと話ができるわけではないと言うことが理解できたのではないでしょうか。Polsさんは、動画配信をすることでいろいろなことを考えるようになり、疑問を持つようにもなったと言います。その結果、世の中の見方も変わり、動画配信の技術が社会に出ても役立てられるのではないかと話していました。

YouTube基礎知識から動画配信の実践まで解説
動画配信講座ではYouTubeの基礎知識から
動画配信の実践まで行う
同校では基礎中の基礎から学べる
Googleアカウントの作成やチャンネル開設方法など、
基礎中の基礎すぎて見落としがちな点から学べるのが特徴
Polsさんの動画チャンネル
Polsさんの動画チャンネル。
どんな動画であるかサムネイルだけでよくわかるようになっている

CR RizArt選手がプレーを実践 プロ意識や普段の生活を語る

 次に登壇したのはCrazy Raccoon所属のプロゲーマーのRizArt選手。RizArt選手もフォートナイトのプロとして活躍しています。

 まずは司会である篠原さんから質問。誰もが知りたがっていた「プロゲーマーとはどんな存在?」という問いに対して、確固たる定義はないとしながらも「ゲームをプレーすることでお金を稼げる人、プロ意識を持ってゲームに向き合う人」という答えを出してくれました。最初はRizArt選手も意識していなかったそうですが、チームに所属して初めてオーナーに「プロ意識」について教えてもらったとのことでした。

 普段の活動としては、朝起きて、昼過ぎから寝るまでのほぼすべてを練習時間に充てているそうです。時間にすると7~8時間くらい。夜型の生活をしている印象のあるプロゲーマーですが、しっかり朝起きて、サラリーマンの定時と同じくらいの時間は練習にあてていて、まさに仕事としてゲームに取り組む姿が想像できます。

RizArt選手がプレーを実践
RizArt選手がプレーを実践。
縦置きのキーボードなど、実際にプロの操作を目の当たりにできた

新設校は大学進学から就職までカバー 就職支援も充実

 次に姉妹校 渋谷eスタジアムの生徒を交えた座談会を開催。PolsさんとRizArt選手はそのまま登壇し、3年生と2年生の二人も参加し、NTTe-Sports高等学院がどんな学校であるかを説明しました。

 NTTe-Sports高等学院は、1年生の時は学校の授業の6割がeスポーツ、4割が一般教科となっています。2、3年生になるとこの割合が逆転し、一般教科が多くなるとのこと。

 同校は、中央高等学院と提携しており、卒業すると高卒資格取得をすることができます。その後の進路については、大学進学や就職を目指せるようになっています。

 学校名から、eスポーツに特化したものだと思われがちですが、多少特殊なカリキュラムを実施しているだけで、基本的には一般的な高校となんら変わりはありません。

 したがって、卒業後の進路としては、プロゲーマーのほか、大学進学、就職などのロードマップが示されています。就職支援については、eスポーツ業界のほか、動画編集やWebデザインなどのデジタルスキルを教わることでIT業界への道も用意されています。さらに、eスポーツは大会をはじめとするイベント開催、運営のノウハウも習得できるので、eスポーツはもちろん、他業種のイベント業界への就職という選択肢もあります。

 参加した生徒ふたりも将来はイベント運営に携わってみたいと話しており、習ったことが就職に直結する学校と言えるでしょう。

ゲストと姉妹校の生徒らによる座談会
PolsさんやRizArt選手に加え、
姉妹校の生徒も交えてNTTe-Sports高等学院についての座談会が行われた

【終わりに】女子生徒が多く 中学1年生も参加 eスポーツへの可能性感じているのでは

 会場に訪れていたのは、NTTe-Sports高等学院を進学先と考えている中学生とその保護者。中には1年生もいて、早い段階から進路を見据えているのには驚きました。

 また、参加者の半分は女子生徒。eスポーツの世界は老若男女、障害の有無を問わないと言われていますが、それでも女性の参加が少ない業界でもあります。次世代を担う中学生の約半分が女子生徒だったことは、いよいよ本当の意味で老若男女を問わない業界になりつつあると期待が膨らみました。

 イベントが終了すると、会場に用意された相談窓口に個別で説明を聞きに行く参加者が多くいました。

 イベントの司会を務めた篠原さんも言及していましたが、中学1・2年生の段階で、高校進学について考え、説明会に来ると言うのはかなりのやる気の表れ。しっかりと将来を見据えている証拠だと思います。その選択肢のひとつとして、eスポーツに特化した高校を選んでいるのは、それだけ中学生が、eスポーツに対し魅力や可能性を感じているからではないでしょうか。

イベントで設置された相談窓口
イベントで説明された内容以上のことや詳細などは相談窓口へ

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外部リンク

NTTe-Sports高等学院
https://www.ntte-sports.co.jp/school/

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