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2024.06.28

「PCがゲーム機ではなくなった日」、新潟コンピュータ専門学校でASRockがPC組み立て教室

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 ASRockとBCNは6月14日、新潟県新潟市にある新潟コンピュータ専門学校でインテルPCマイスタープログラム「中級」認定の対象となる「カスタムPC組み立て教室」を実施しました。

新潟コンピュータ専門学校で開催された
カスタムPC組み立て教室


 会場となった新潟コンピュータ専門学校は、新潟県内初のeスポーツスタジアムをはじめ、最新スペックPCやVRデバイスなど、最先端設備を備えた専門学校です。eスポーツ科やキャラクターデザイン科、CG・Webクリエイター科、AIシステム科など、さまざまな専門分野を、eスポーツ選手や映像制作会社など、現役で活躍するプロから直接学ぶことができます。

新潟コンピュータ専門学校
校舎の1階にあるNSGeスポーツスタジアム

インテルPCマイスタープログラムとは

 インテルPCマイスタープログラムは、PCに関するさまざまな知識をもったことを認定する資格です。PCを構成するパーツの種類や特性などを理解し、個々の使用用途にあったパーツの選定から、PCの組み立て、PCに関するトラブル解決の知識を持った人が対象になります。


 なかでも中級は、PCで使用するパーツの違いを理解し、パーツの選定から組み立てを独力で完了できるレベル。講座では、座学と組み立て体験を通じてPCに関する知識の向上を狙います。中学生や高校生、大学生、専門学校生、社会人の取得を想定しており、実技と筆記検定テストの修了が条件となっています。

 今回の「カスタムPC組み立て教室」は、そんな中級マイスターの認定を取得できる講座です。内容としては、座学、主要パーツによるPC組み立て体験のほか、性能比較体験の3つの工程で構成されています。当日は、事前募集に応募した新潟コンピュータ専門学校のeスポーツ科を中心に28人の生徒が集まりました。

カスタムPC組み立て教室 座学編

 講師を務めるのはASRockの原口有司さん。講座は座学からスタートしました。内容としては、「パソコン」が略称であることの説明からはじまり、CPUは基本的に数字が大きいと性能も高いことや種類など基本的なもの。ベンチマークの意味や、CPUは製品のシリーズごとに機能が異なるといった説明もあり、PCに触れる機会が少ない人には勉強になる内容です。

講師を務めたASRockの原口有司さん


 ただ、新潟コンピュータ専門学校のeスポーツ科の生徒たちは日頃からPCに触れているうえ、ゲームを快適にプレーするための知識を持っています。このため、座学の内容はほとんど網羅している様子でした。そうした空気を敏感に察知した原口さんは、早々に少しマニアックな話に移ります。

座学の様子


 ASRockはマザーボードを設計、製造していることもあり、数あるPCパーツのなかでもマザーボードの持つ役割や、ゲームに置いて注目すべき点などを解説。生徒たちも自らの興味のある分野の話に前のめりになります。ここで原口さんが紹介したのは、ASRockのマザーボードに搭載されている「ライトニングゲーミングポート」機能です。

 PCでゲームをプレーする際、一瞬のうちにマウスを高速で動かしながらキーボードで複数のキーを連打する、といったタイミングがあります。こうした、短時間に入力された情報が多い場合、二つのデバイスからの情報を一緒に処理しようとする通常のUSBポートでは合流地点が混雑してしまい、「入力しても画面に反映されない」といったことが起ります。マウスのポインターが手元の動きをすべて反映し切れていなかったり、押下したはずのキーが入力できていなかったり、といったケースが考えられます。

 一方、ライトニングゲーミングポートを使えば、同じ状況でもマウスとキーボードからの情報をそれぞれ別々に処理できるため、混雑を避けてスムーズなデータの処理を可能にします。これには普段からゲームを快適にプレーしたいと考えている生徒たちも感嘆の声をあげていました。

 最後に、PC組み立ての流れと注意事項を説明し、後半パートへとつなげました。

カスタムPC組み立て 実践編

 後半はカスタムPCの組み立てパートです。生徒たちは2~3人一組になり、各卓にマザーボードとCPU、GPU、メモリ、ストレージを用意しました。いざ組み立てがスタートすると、組み立て経験者がいるチームはスムーズに、初心者が集まったチームは慎重にパーツを開封していきます。「壊してしまいそうでこわい」「どこを触っていいのかわからない」と、あちこちからサポートスタッフに声がかかり、さっそくPCパーツの扱い方について実地で学んでいました。

組み立てに熱中する生徒たち


 各グループではマザーボードにパーツを取り付けるところまで行い、立候補した3人が生徒たちの前で電源やマザーボードをケースに取り付けました。サポートスタッフ立ち合いのもと、コードの多さと細かさに四苦八苦しながらもなんとか完成。電源が入ることを確認したらOSを起動するまえにBIOS画面で、しっかりとパーツが接続されて動作しているのか確認したり、ゲーミングGPUやファンのLEDの色を変更したりと確認・調整をして組み立ては完了です。

生徒たちからの質問に答えながら
組み立てをサポートする原口さん
BIOS上で各パーツの接続を確認


 組み上がったPCでは、生徒たちが思い思いにゲームを起動。普段と異なる環境でプレーの感触を確かめていました。

使用感を確かめる生徒たち

今日得た経験を活かしたい

 講座を受けた同校のeスポーツ科3年 長嶋さんは「PCは持っていましたが、自分で組み立てたことがなかったので勉強になりました。自分でも、グラフィックボードを買って、付け替えてみようかと思います。講義のなかでは、マザーボードの説明が印象的でした。ゲームにとってあんなに大切だとは思っていなかったので、自分で組むときは意識しようと思います」と、学んだ知識を早速活かそうとしていました。

 2年生の中村さんは、「聞いてはいたので少しだけ知識はありました。でも、家のPCのフタを一度も開けたことがないので、PCパーツを見るのは初めてで新鮮でした。今度、掃除のために開けようと思っていたので、その練習になりました」と、コメント。

 1年生の服田さんは「デスクトップPCにじっくり触ったのは初めてでした。組み立てるときも、パーツが壊れてしまうかも、と最初触るのも怖かったのですが、案外頑丈でした。コードの部分は本数が多く細かくて難しかったのですが、教えてもらいながらだったので、安心して組み立てることができました。この経験を生かして、自分でも組み立ててみたいです」と喜んでいました。

左から、長嶋さん、中村さん、服田さん

PCが“ただのゲーム機”ではなくなった

 今回の取り組みは、受講した生徒がPCの不具合や性能を向上させたくなる状況に遭遇した際、自ら原因を特定したり、パーツを選んで交換したりできるようにするための布石です。

 実際、カスタムPC組み立て教室を通して、生徒たちはPCパーツを取り扱う自信が付いたようでした。生徒たちをサポートしていたeスポーツ科の松本響先生は、「自分も同じようにPCを初めて組み立てたことがあったなと思い返していました。生徒たちにも体験してもらえてよかったです」と話します。

eスポーツ科の松本響先生


 「これまで生徒たちにとって、PCはゲーム機に見えていたと思います。でもそうではなく、中にはどんなものが入っていて、どんな役割があるのかを今日知りました。ゲームだけでなく、映像制作やAIなどに取り組もうと思ったときに、自らPCの性能を変えることができるようにもなっています。ゲームを入り口に、将来、やりたいことができたときに選べる選択肢が増えたことは、本当に貴重な経験だったと思います」と、松本先生は生徒たちの将来に期待していました。

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外部リンク

インテルPCマイスター認定講座
https://intelpcmaster.redee.co.jp/

ASRock
https://asrock.com/index.jp.asp

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