島根県松江市の立正大学淞南高等学校は6月5日、アメリカ・アトランタの公立高等学校フォーサイスアカデミーとの友好関係連携セレモニーを開催しました。

両校長がサインを取り交わす　今後はカリキュラム共同開発や生徒間交流、交換留学など連携目指す

　セレモニーには、フォーサイスアカデミーのドリュー・ヘイズ校長、同校教員でNASEFコミュニティーリーダーも務めるPK・グラフ氏、NASEF最高教育責任者のケビン・ブラウン氏などが来日。淞南高校の北村 直樹校長、同校教員でeスポーツ部顧問の畑山 友朗氏とサインを取り交わしました。

　フォーサイスアカデミーは、通常の通学コース、通信制のバーチャルコース、更生を目的としたGatewayコースの三つが併設され、そのすべてのコースで教育的eスポーツを活用するアトランタの公立高校です。今後は、定期的な情報交換のほか、探究学習や教材、カリキュラムなどの共同開発、生徒間交流を目的としたDiscordサーバーの作成、交換留学などの具体的な連携方法を検討するとのことです。

ドリュー校長　私は、ゲームは大切なものだと考えています。ゲームを通して私たちは「集まる」「つながる」「互いの良いところを引き出す」「試行錯誤する」。今回は皆さまとこのような形でコラボレーションできることをうれしく思います。さあ、みんなで一緒に遊びましょう。

PK・グラフ氏　教育は遊び場であるべきだと思います。フォーサイスで大切にしているのは「コネクション」「コミットメント」「クリエイト」「クライム（登る）」、そして最後は「クッキー」の五つの「C」です。クッキーは学びの中でつくるのが好きなこと、想像してみたいことを表します。eスポーツはそのクッキーなんです。もし普段の授業で「ゲームができる」と言われたら楽しくなりませんか。

演奏に踊り、そしてeスポーツ！体育祭前日で会場のボルテージも上昇

　セレモニーでは、淞南高校マーチングバンド部による歓迎演奏や、eスポーツ部の活動紹介、さらにはNintendo Switchの大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALを使用した交流会なども開催。全校生徒が一丸となっての応援もあり、会場は大いに盛り上がりました。

マーチングバンドでは演奏とカラーガードを披露

　マーチングバンド部は、新世紀エヴァンゲリオンの魂のルフランや残酷な天使のテーゼをはじめ、YOASOBIのヒット曲であるアイドルなどを演奏。曲に合わせて両校の旗を華麗に操るカラーガードも披露しました。

eスポーツが欧米式の学習に触れる機会となりうれしい

　eスポーツ部の部活紹介では、部長を務める3年生の村中良光さんが登壇。全日本高校eスポーツ選手権（全国高校eスポーツ選手権）で3年連続のベスト16を達成した実績に触れながら、eスポーツ体験会の企画やチャリティー大会を主催したことなどを報告しました。

村中さん　eスポーツ部では、最終的に自分たちだけで大会を主催することを目標にしています。大会を運営することを通して社会に貢献する力を身に付けていきたいです。今回はeスポーツのつながりが欧米での学びにも触れられる良い機会となってうれしいです。

体育祭前哨戦？みんなでスマブラ交流会！勝つとポイントがもらえる

　さらに最後にはスマブラを使った交流会も。セレモニー翌日は淞南高校の体育祭。体育祭と同じ5色のチームに分かれて、1～3年生の部、団長の部、教員の部、アトランタの部の全6戦が行われました。対戦成績によって体育祭でも有効な点数が入るという話を聞くや否や、生徒たちの目の色も変わりました。

　セレモニーの最後には北村校長が登壇し、結びの言葉を述べました。

北村校長　本校ではバランス感覚のあるリーダーの育成をスクールミッションに掲げ、各部活動が日々努力しています。「縁があれば、どんなに離れていても会いに来て仲良くなり、縁がなければ、すぐそこにいても言葉を交わすことはない」そんな言葉があります。今回、アトランタファミリーとの縁が強く結ばれたと感じます。これから交流を深め、この縁が強い絆へと育まれていくことを願っています。

関連記事

立正大淞南高校eスポーツ部が大会開催に向けクラウドファンディング開始！

山口・柳井で学生と企業のeスポーツ交流会 進路を考えるヒントも

富山の高岡向陵高校でPC組み立て講座実施、ゲームで広がる将来の可能性

外部リンク

立正大学淞南高等学校
https://www.shonangakuen-h.ed.jp/

フォーサイスアカデミー
https://www.forsyth.k12.ga.us/domain/2121