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2025.05.08

eスポーツにはメリットが多い!意外と知らない特徴を解説

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 若年層を中心に世界中で人気を広げている「eスポーツ」。一般的な身体を使う「スポーツ」にはないメリットがたくさんあります。

ゲームコントローラーを持つ手元の画像


 こちらのコラムでは、eスポーツファンであっても意外と知らない”eスポーツのメリット”について解説します。現在eスポーツが人気を集めている理由や、業界全体の将来性について詳しく紹介していきます。

eスポーツの8つのメリット

 「eスポーツ」は、PCや家庭用ゲーム機などでプレイできるコンピュータゲームを、一種のスポーツ競技として扱うときの名称です。野球やサッカーなどのように身体を使うスポーツとはまったく性質の異なるeスポーツには、独自の魅力やメリットが多くあります。

誰でも気軽に参加して楽しめる

 eスポーツには、年齢・性別・体格・国籍などの制限はなく、誰もが同じゲームをプレイして競い合うことができます。

 生まれもった性別や体格でどうしても有利・不利が生まれやすいスポーツと比較すると、eスポーツは性別と体格で差異が生まれにくく、誰でも気軽に参加して対等に試合を楽しめるのが魅力です。

専用の競技場を必要とせず、どこでもすぐに参加できる

 eスポーツは、ゲームをプレイできるPCや家庭用ゲーム機などのデバイスさえあればどこでも試合に参加することができます。

 大規模なeスポーツ大会では機材を揃えた競技会場が用意されることも多いですが、各プレイヤーの自宅からでも試合ができることは、昨今のコロナ禍において特に大きな強みとなりました。

ケガや事故のリスクがほとんどない

 PCや家庭用ゲーム機でプレイするという性質上、選手がケガや事故といったリスクがほとんどありません。

 選手の安全確保が比較的簡単であることは大会を運営するうえでも大きなメリットであり、eスポーツ業界全体の発展につながっています。

誤審が少ない

 eスポーツにおける審判はすべてコンピュータが判定するため、人間が審判をするよりも誤審が起きにくく、公正公平な試合ができます。

 一般的なスポーツでは人間の審判による誤審をきっかけに、選手やサポーターに不満が溜まるような場面も多いですが、そういった原因を作りづらいという側面もあります。

世界中の人たちとコミュニケーションをとる機会になる

 空間を飛び越えて世界のどこからでも同じゲームを同時にプレイできるのも、eスポーツの強みです。同じチームになった海外のプレイヤーとコミュニケーションをとる機会が生まれ、ゲームをきっかけに世界中の人たちとつながることができます。

 タイトルによっては接続するサーバーを選択できるため、特定の地域のプレイヤーが多いサーバーでプレイすることも可能。好きな言語でナチュラルなコミュニケーションを学ぶことができます。

集中力や思考力の向上につながる

 視覚・聴覚をフルに活用し瞬時に戦略を練っていくことが必要なeスポーツは、プレイヤーの集中力や思考力を鍛えられます。身体的なスポーツと比べても、体を動かすことが少ない分、頭を使う場面が多いことも特徴です。

 プレイ時間に対して適切な休憩時間をしっかりとれば子どもの成長にも良い影響を与えられるとされ、教育の現場に取り入れる動きもあるほどです。

スポンサー企業のPRの場になる

 大会の運営・開催に出資したり、プロゲーミングチームとスポンサー契約を結んだりといった形で、ゲームには直接関係ない分野を取り扱う企業もeスポーツに関わることが可能です。

 この仕組みは、一般的なスポーツのスポンサーシップによるビジネスモデルと似ていますが、特に若年層から多く支持されているeスポーツは、若いターゲット層に訴求したい企業にとって非常に大きな宣伝効果を見込めます。

集客力が地域活性化につながる

 eスポーツはオンラインで実施できることがメリットの一つですが、大会やイベントとして開催する際は、通常のスポーツと同じく人が集まる場として活用することができます。例えば「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」は、これまで茨城県や鹿児島県、三重県に続いて、栃木県、佐賀県で開催されており、次回大会の開催予定地は滋賀県となっています。現地の施設で開催されることもあり、選手や観戦者による経済効果が見込めます。

 注目度の高い大会が地方で行われることで、大会に参加したい人・生で観戦したい人が集まり、地域活性化にもつながっています。

eスポーツの4つのデメリット

ヘッドセットをしてPCを操作する男性のイメージ


 先述したようにさまざまなメリットがあるeスポーツですが、一方で身体を使うスポーツにはないデメリットも存在します。

競技に採用されるゲームタイトルが頻繁に変わる

 野球やサッカーといった身体を使うスポーツの場合、大まかなルールやゲームシステムが変わることはほぼありません。

 しかし、eスポーツは流行りの新作タイトルが競技化したり、人気シリーズの最新作が登場したりと、日々変わっていく競技の環境に選手が対応していく必要があります。

 ひとつのタイトルの練習だけに集中できない場合があり、これは選手側にとっては負担となりえます。

夢中になりすぎて生活が疎かになる可能性がある

 eスポーツは身体を動かすことが少ない分、疲れを感じにくいため、夢中になってのめり込みすぎてしまうことが多くあります。運動不足や生活習慣病になる危険もあるので、身体の成長過程にある学生の場合は特に注意が必要です。

 プレイ時間を考慮した休憩をしっかりとることや、適度な運動をすることを忘れないようにしてください。

ゲームのルール・勝敗がわかりにくい場合がある

 eスポーツの場合、身体を使うスポーツに比べて、どんなルールなのか?どうすれば勝利となるのか?という点がわかりにくい場合が多いです。

 プレイヤー側も観客側も、試合をフルに楽しむためにはゲームの内容を熟知していることが求められます。

スポーツとしてはまだ理解や関心が不十分

 株式会社ロイヤリティマーケティングが2022年7月に実施した調査によると、10代から60代のeスポーツに対する認知度は71%と高い結果になりましたが、関心については10%とまだまだ低い現状があります。また、eスポーツという分野自体への関心認知度や理解が世界的に不十分という現状があります。

 特に「ゲーム=悪」という認識を持つ人も少なくない日本では、eスポーツがれっきとしたスポーツの一種として扱われるにはまだ時間がかかる可能性があります。

eスポーツは今後確実に発展していく

 いくつかのデメリットもあるものの、eスポーツ業界の市場規模は現在急速に拡大し続けており、今後も更なる盛り上がりが見込まれます。

 一般社団法人日本eスポーツ連合が発行した日本eスポーツ白書2024によると、2023年の国内eスポーツ市場は前年比117%の146.85億円規模まで到達したといい、これが2025年には約200億円近くまで拡大すると予想されています。eスポーツ業界は、将来性という点でも非常に注目されている業界です。

まとめ

 独自の魅力やメリットを中心に、まだ広く知られていない部分も多いeスポーツの特性を解説しました。

 メリットが多い分、同時にデメリットも付きまとう側面はあるものの、現在eスポーツは世界中で親しまれており、今後もますますその市場規模は拡大していきます。デメリットやリスクを考慮した対策を十分にとったうえで、eスポーツを楽しんでください。

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