大会レポート

2021.08.15

「STAGE:0」クラロワ部門でN高優勝! 3冠に大手

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 8月12?15日に、オンラインで開催されている高校生eスポーツ大会「STAGE:0」の決勝大会。8月14日はクラッシュ・ロワイヤルの決勝大会が開催されました。STAGE:0は今年で3回目を数え、過去最高の参加校1960校、2234チームが参加しています。大会は「リーグ・オブ・レジェンド」「クラッシュ・ロワイヤル」「フォートナイト」に、ゲームパーティの「フォールガイズ」を加えた4タイトルが行われています。

 リーグ・オブ・レジェンドの大会レポートはこちらで確認できます。

 今回は「クラッシュ・ロワイヤル」のレポートをしていきます。決勝大会に残ったのは、釧路工業高専(仕事人メガカイロス)、一関第二(45°バックエクステ-ション)、市川(Blue Sapphires)、神奈川総合(fantastic bables)、郡上(Renegades)、同志社(Black Taias)、徳山商工(Legend)、八女工業(花より団子が好き)、N高(Teamおひさま)の9校でした。

STAGE:0「クラッシュ・ロワイヤル」部門で優勝したN高

 初戦は逆シードとなったN高と八女工業。八女工業のオリジナルデッキが刺さり、1戦目を取るも、地力に勝るN高が2、3戦目を連取し勝利。続く準々決勝は、神奈川総合対一関第二は神奈川総合が、郡上対徳山商工は徳山商工が、同志社対市川は同志社が、釧路工業高専対N高はN高が勝利し、準決勝に進みます。

会場ではステージ前方の端末で対戦に参加する

 なかでも日本人唯一の世界王者となったたぁ選手を中心に全員トロフィー※8000超えとなった同志社と、同じく全員が高トロフィーのハイレベルプレイヤーが揃った市川との事実上の決勝戦と謳われた注目の一戦。好調のBlack Monster選手とたぁ選手が連取し、同志社が勝利しました。

※トロフィー:高いほどプレイヤーの実力の高さを表す(8000は稀)

 準決勝は、神奈川総合対徳山商工は徳山商工が、同志社対はN高が勝利し、決勝戦にコマを進めます。

見どころだらけの決勝大会

 徳山商工とN高の激しい戦いの末、見事に日本一を勝ち取ったのはN高でした。同高は「リーグ・オブ・レジェンド」部門で3連覇、「フォートナイト」も前回優勝しており、唯一「クラッシュ・ロワイヤル」での優勝が達成していなかった。そのため、「クラッシュ・ロワイヤル」の優勝は悲願と言えます。決勝戦は台風の目となった徳山商工でしたが、選手個々の実力差を発揮したN高校が初優勝を飾りました。

N高の優勝が決まった瞬間

 その中で圧巻だったのが、決勝戦2試合目のRey選手対Legendたけもt選手の一戦です。Rey選手は、ペッカ、ロイヤルジャイアント、アースクエイク、ファルチェと言うこれまでにない組み合わせのデッキを導入。今大会で猛威を振るったゴーレムクローンデッキに対応しつつ、相手が得意な枯渇デッキにも対応するデッキを大会中に考案しました。それが見事に効果を発揮し、N高を優勝に導きました。

とっさの戦術で勝利をつかみ取ったRey選手

 準優勝となった徳山商工は、トロフィー5000台のzero選手の活躍が目立ちました。「クラッシュ・ロワイヤル」ではオンライン対戦であるマルチでの勝敗の結果によってトロフィーの数が増減し、その数の多さで強さを測ることができます。今大会に出場したほとんどの選手が7000超えをしており、中には8000を超える選手もいます。そんな中、徳山商工にはトロフィー数が5000台の選手がふたりいました。徳山商工のzero選手と郡上のちーかま選手のふたりです。それでも勝ち進んだことで注目を集めていました。

 両チームは、1回戦で対戦。徳山商工zero選手と郡上のちーかま選手の5000台対戦は実現せず、両名とも7000オーバーの上位プレイヤーとの対戦となりました。そこで、zero選手は7000超えのWada Yoshi選手を倒すというジャイアントキリングを達成。対戦相手の情報がまったくわからない不特定多数のプレイヤーと対戦するマルチと、相手の得意デッキ、戦略から対策を練れる大会では、単純に強さをトロフィーで測れないと言うことが実証されました。zero選手は準決勝でも勝利し、ダークホースとして大会を盛り上げました。

 世界王者率いる優勝候補の同志社が準決勝で敗れ、トロフィー5000台の選手がいる徳山商工が準優勝し、優勝したN高が初戦の八女工業で苦戦するなど、すべてのチームに優勝の可能性があり、デッキの組み合わせや相性、タイミングなどで勝敗の行方は変わってくるほど、実力が伯仲していることがわかります。また、戦力的に劣っていても、戦略次第では勝つことができることも証明されたのではないでしょうか。

 すべての試合が見どころと言える対戦が続き、これまでのSTAGE:0の「クラッシュ・ロワイヤル」部門で一番の盛り上がりを見せたと言えます。

優勝トロフィーを掲げるN高

 最後に、優勝したN高のインタビューです。

?? 優勝した気持ちをお聞かせください。

Rey:めちゃくちゃ嬉しいです。

ksuzukay:本当に幸せです。

hiroking:最初は思い出作りで始めたSTAGE:0ですが、本気で取り組んで優勝できてうれしいです。

?? 練習したこと、工夫したことはありますか。

ksuzukay:みんなの使用するデッキの幅が広く、お互いに教え合って良い練習ができた。

?? STAGE:0に参加してよかったことをお聞かせください。

Rey:みんなで楽しんで、優勝できたこと。

ksuzukay:昨年の準優勝が悔しくて、優勝したかった。

hiroking:優勝したけど、個人的には悔しい部分はあった。みんなで乗りきったのよかった。


?? ペッカロイジャイデッキは大会中に考えたとのことですがどのタイミングで思いついたのでしょうか。また、ぶっつけ本番で使いこなす自信はありましたか。

Rey:ステージ上がってから考えました。自分がクロスボゥ使いで、参考にしているクロスボゥ使いの人が以前ペッカロイジャイを使っていたことを思い出し、使えるのではないかと思いました。

?? N高はSTAGE:0の優勝常連校ですが、唯一、「クラッシュ・ロワイヤル」だけ優勝していませんでした。そのことに対して決勝トーナメントに出場するにあたり、プレッシャーがありましたでしょうか。また、優勝してその重圧から解き放たれた感想をお聞かせください。

Rey:僕自身は、そんなにプレッシャーは感じてなかったんです。N高は、生徒の人数も多いし、STAGE:0で優勝しているのは他のゲームだし、他は他と思っていました。

ksuzukay:昨年の決勝戦、僕のせいで昨年は負けてしまいました。それがプレッシャーになっていて、すごく怖かった。決勝トーナメントを勝ち進んでいき、決勝戦に進出した時は、もう優勝できると思っていました。

hiroking:このチームは、N高の中でうまい人3人が集まって結成されています。確かにプレッシャーがありましたけど、それと同時に優勝する自信もありました。チーム戦と言ってもひとりで戦うので、みんなでわかちあっていけると思いました。

(ライター・岡安 学)

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