大会レポート
2023.02.16
戦いが終わればチームメイトからライバルに! 「第5回 全国高校eスポーツ選手権」ロケットリーグ部門【インタビュー】
- ロケットリーグ
- 大会/イベント
2月12日、第5回 全国高校eスポーツ選手権 ロケットリーグ部門の決勝大会が開催されました。大会の模様は既報(https://esports.bcnretail.com/highschool/230212_000975.html)の通りなので、今回は大会後に実施された優勝チーム、N高等学校「ねこなま」のインタビューの様子をお届けします。さらに今回は優勝チームへのインタビューだけでなく、パブリックビューイング会場に駆けつけていた応援団・観客の方々のインタビューをお届けします。

優勝チームインタビュー N高等学校
──優勝おめでとうございます! 本日はどのような気持ちで大会本番を迎えたのでしょうか。
Lunatic選手 最初から絶対に勝つって思いで臨みました。勝つ自信もありました。
──今日の試合を振り返って、チームの強みと目指した試合展開について教えてください。
Lunatic選手 チームのパフォーマンスは申し分ないほどよかったです。試合展開については難しいのですが、相手の弱点を突いて確実に勝っていきたいと思っていました。試合中にチームで話し合いながら状況に応じて弱点を突く形です。
──(決勝と準決勝の)全試合3-0で勝てた理由はなんだと思いますか?
Lunatic選手 みんなの本番の強さが一番に上がると思います。オフライン大会経験が豊富なメンバーもいますし、ika君はオフライン経験が少ないのですが、それでも最高のパフォーマンスを出してくれたので心強かったです。

──N高に入って良かったと思うところはありますか?
Lunatic選手 N高はロケットリーグのレベルが高いプレイヤーが多く、そのプレイヤーたちとの紅白戦を通して、選手同士で成長できる環境がある点です。
──1年生でキャプテンを務めるにあたってどうでしたか?
Lunatic選手 みんな調子が良かったので、自分のメンタルが崩れずにすみました。リーダーの自分としてもチームメイトにはとても助けられました。
──ハイレベルな技術を実戦でミスなく決めるための練習はどのように行っていますか。
Lunatic選手 僕自身はトレーニングと呼ばれるモードで個人技の練習を行い、ランク戦(実践)で練習した個人技を試しています。何百戦ものランクマッチに挑み、状況に応じた技術が出せるように練習して総合力を磨いていました。新しい技術を試している期間はランクが落ちやすいのですが、技術向上のためにはランクは気にしないという気持ちが必要だと思います。
観客 特別インタビュー
会場にきていた保護者の方々や関係者の方々にインタビューをしました。
決勝大会参加経験がある阿南高専のOB

──どちらのチームの応援に来られましたか。
全チームを応援にきました。『ロケットリーグ』が好きなので試合自体を楽しんでいます。僕自身が阿南高専のOBで、第1回のロケットリーグ部門にてオフライン決勝に参加していました。
──ここまで試合をご覧になっていかがでしょうか。
N校のfurlashh選手やLunatic選手はすごいです。やはり世界レベルのプレイヤーはすごいなと。ランクマッチでも2人と当たるのですがとても強いです。2人は個人技もハイレベルですが、連携もよく取れている印象です。
──オフライン決勝経験者として、後輩の選手にエールをお願いします。
このオフライン決勝の会場は緊張します。手が動かなくなるほどのプレッシャーを感じると思うので、緊張と上手に向き合って頑張ってほしいです。
──ありがとうございました!
ロケットリーグが好きな社会人の集まり

──どちらのチームの応援に来られましたか。
男性A 特段ここってチームはないのですが、飛龍高校さんは応援していました。会社の出身が静岡なのでゆかりがあるんです。静岡県沼津市のeスポーツイベントで、飛龍高校さんが『ロケットリーグ』の体験ブースを出しており、そこに参加したことがあります。
男性B 今日は純粋に高校生のプレーを見に来たので、応援しているチームとかはないです。ただ、社会人から見て高校生のeスポーツっていう面白いことやっているなって思って来場しました。それを『ロケットリーグ』でやっているのがいいなって思いました。
──ここまで試合をご覧になっていかがでしょうか。
男性A すごくハイレベルな戦いをされているなって思いました。練習してきた成果がここにつながっているんだなって思ってワクワクしましたし、とても面白い試合が多かったので、見に来てよかったです。
男性B いやぁ、青春の一言ですよね!(笑) 勝ち負けはあれど全チームに良いプレーがたくさんあって、青春だなぁって感じです。みんな楽しそうにやってるなって。見ていてこっちまで楽しくなりますよね。いい大会だと思います。羨ましいです(笑)
──プレイヤー目線でここが良かったなどはありますか。
男性A 試合中にチーム内でやり取りされるボイスチャットが聴けたのが良かったです。コミュニケーションが多いことが分かったのと、プレーの判断理由が分かったのが良かったですね。
──確かに、他の大会ではチーム内のボイスチャットが聴ける機会は少ないですよね。
男性A 僕も会社内で社会人チームを作っていて、そこでロケットリーグ部門の部長的なことをしているのですが、参考になるプレーが多いなって感じます。
男性B 大会自体がすごいなって思いました。高校生大会っていう参加者を限定した大会であっても、活躍する選手がいて、大きな大会になっているのってすごいんですよ。このまま大会が大きくなって、社会人にもこんな大会ができてほしいです。うちの会社にもeスポーツ部があるので。
男性A そういうことをやりたいなぁって良く話しているんですよ
男性B もっともっと大きい大会になって社会人部門も誕生してほしいですね。
──ありがとうございました!
優勝チーム所属選手のお母さん

──どちらのチームの応援に来られましたか。
N高のねこなまです。
──応援している理由を教えてください。
Furlashhの母なので息子のチームを応援しにきました。
──ここまで試合をご覧になっていかがでしょうか。
どんな試合であっても、見ているこちらも緊張します。
──Furlashh選手はご自宅でどのくらい練習をされていますか。
家にいる時はずっとPCゲームをプレイしています。1日5?6時間ではないですね。それ以上の時間を練習に費やしています。
──息子さんが戦っているのをご覧になって、どのような感想を持ちましたか。
仲が良いLunatic君(チーム「ねこなま」のチームメイト)と組めているのが感慨深かったです。2人ともプロチームに所属しているのですが、チームが違うので一緒のチームでプレイする機会がなかなかありませんでした。今日もこの後公式大会のRLCSで2人は対戦をするので。
──友人でありライバルでもある世界トップレベルのプレイヤーが、同じチームでプレイするのは見ていて熱いものを感じます。本日はありがとうございました!
飛龍高校の顧問の先生

──本日はお疲れさまでした。悔しい結果となってしまいましたが、選手の良かったところやほめてあげたい部分はありますでしょうか?
プロゲーマーが複数所属するチームを相手に2点取れたことがうれしかったです。練習試合では1点も取れない試合もあったので。
──試合で練習の成果が発揮できたのは素晴らしいですよね。部活としては週どれくらい練習されるんですか?
毎日、16時から19時まで部室で練習をしています。時間よりも練習の質を重視しています。
──特に、haru選手はLoL部門にも出場していましたから練習時間の管理が大変だったと思います。どのように対応されていたんですか?
haru選手だけでなく、rudo選手も含めて複数の選手が両部門に取り組んでいます。時間やメンタル面を50%ずつに振り分けさせるのではなく、両方100%でやらせています。
──選手は全員2年生以下とお聞きしております。来年に向けての抱負や選手への期待はありますか?
『ロケットリーグ』だけではなく、『LoL』でもオフラインに行くことを目標にしています。勉強や校内外のイベントも頑張らなくてはならないので選手は本当に大変そうです。しかし、一所懸命成長してくれているので、部員全員に期待しています。
──ありがとうございました!
日本一はあくまでも通過点

N高のチーム「ねこなま」が準決勝と決勝ともに3-0という圧倒的なスコアで勝利した第5回大会。キープレイヤーであったLunatic選手とFurlashh選手は、それぞれ異なるプロチームに所属するプロプレイヤーであり、現在行われている『ロケットリーグ』の公式大会RLCSのアジア大会で対戦するライバル同士でもあります。事実、本大会当日の夜にはそのRLCSのアジア大会において、対戦する予定となっていました。
2人にとって高校生日本一の称号は、あくまでも世界一を目指すうえでの通過点に過ぎないのかもしれません。もはや、大人の手の届かないレベルで戦う2人や彼らのチームメイト、彼らと戦う高校生のハイレベルな激戦をまた来年も期待したいです。
■関連記事
■外部リンク
全国高校eスポーツ選手権
https://www.ajhs-esports.jp/

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