大会レポート

2024.12.22

「プロにはない魅力」aleluさんも興奮 「全高e」初となるApex Legends部門 大会レポート NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権

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 国際教育eスポーツ連盟ネットワーク 日本本部(NASEF JAPAN)は、高校生のためのeスポーツ大会「第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」のApex Legends部門 全国決勝大会を12月22日に開催しました。総合MCはOooDaさん、実況は平岩康佑さん、解説はaleluさん、アナリストはまさのりchさんです。

Apex Legends部門 全国決勝大会
Apex Legends部門 全国決勝大会
出演者
出演者


 Apex Legends部門は今大会からの競技初採用ながら全国から97校142チームがエントリーしました。決勝大会に進出したのは20チーム。

決勝大会エントリーチーム
決勝大会エントリーチーム


 東日本全日制ブロックでは、仙台育英学園高校の「GOAT」は撃破ポイントがダントツで高かったとのこと。東日本通信制ブロックでは、中央国際高校のチームが4チーム。西日本全日制ブロックには、大会常連の阿南工業高専が決勝進出。さらに西日本通信制ブロックでも、高校生大会の強豪N高等学校のチームが2チーム出場しています。

長崎総合科学大付属 ましょたん選手
選手宣誓は長崎総合科学大学付属高校「RMN」からM(ましょたん)選手


 試合形式は3人チームでバトルロイヤルを行うトリオ。5試合行い、撃破ポイントと試合毎の順位により得られるポイントの合計で優勝を競います。ステージは第一、第三、第五試合がワールズエッジ、第二、第四がストームポイントです。

GAME1

 決勝大会とあって、開始早々で撃ち合いが発生します。開始10分を待たずに6部隊が脱落します。シールドを展開して打ち合いできる、ジブラルタルやニューキャッスルといったサポートキャラクターが目立ちます。リングの収縮はフラグメントイースト付近。第5~6リングの収縮となると、建物が多い地形の中、屋根の上や屋内に籠城する各チーム。中でも岩場の高台に位置取りし、エリア優位を取っていたのは、N高等学校「アバタケタブラ」。上手く地形を生かして初戦を取りました。撃破ポイントも「11」を稼ぎ、首位に立ちました。

高台に位置取りするアバタケタブラ
高台に位置取りし終盤はエリアを掌握したアバタケタブラ
順位表
順位表


GAME2

 GAME2は、ストームポイント。最終的なリング収縮場所はマップ左下の海辺という珍しい展開の中、エリアの取り合いが激しくなります。降下場所がリングから遠かったチームも多く、序盤はリングの境で競り合う展開が目立ちます。最終収縮ポイントは海上に孤立した岩場。先に到着していたのは中央国際「おさかな天国」と長崎総合科学大付属「FANTAグループ」の2チームでした。

エリア収縮予測
エリア収縮予測


 終盤には、海岸線から島に渡ろうと各チームが密集し、激しい撃ち合いが始まります。口火を切ったのは中央国際「英雄に、なりたい。」。ジップラインで海を渡り、島の主導権を賭けた争いに参加します。さらにそれに後続チームも続きます。そして島の中でも最後まで高い位置を取ったのはFANTAグループ。このゲーム16撃破を稼ぎながらGAME2で勝利を収めました。

ジップラインで海を渡る
ジップラインで海を渡る
優位を取ったのは長崎総合科学付属
優位を取ったのは長崎総合科学付属「FANTAグループ」。「英雄に、なりたい。」と阿南高専「ウォーターサーバー」は島の下側、地形不利を背負ってしまった
GAME2 順位表
GAME2 順位表
総合順位
総合順位


GAME3

 試合も折り返し。どのチームもポイント差がそれほどないからか、序盤から撃ち合いを展開。中盤には、先ほどの勝利チーム「FANTAグループ」が二人欠けてしまう、GAME1の勝利チーム「アバタケタブラ」が全滅など順位変動の兆しが。

エリア収縮
エリア収縮
仙台育英学園
「アバタケタブラ」を仙台育英学園「GOAT」が撃
破。まさのりchさんは、地形的有利はアバタケタ
ブラだったが、taketoyo選手がグレネードの衝撃
で崖下に吹き飛んでしまったことが勝敗を分け
たと解説


 終盤は最終リングの高台に位置取りしていたポイント首位の中央国際渋谷「おさかな天国」が相手を圧倒して勝利しました。

終盤の高台をめぐる攻防
最終盤、「英雄に、なりたい。」「ウォーターサーバー」は崖を上ることができなかった
GAME3 順位表
GAME3 順位表
総合順位
総合順位


GAME4

 優勝候補もある程度絞られてきたところでGAME4。降下地点が重なるなどして、各所で撃ち合いが繰り広げられます。首位のおさかな天国は早々、収縮予測に沿って、位置取りを始めながら、しっかりと撃破ポイントを稼ぎます。第2リング収縮を待たずして生存部隊は10と、半分が全滅しました。

リング収縮
リング収縮


 終盤にはやはり「英雄に、なりたい。」、「アバタケタブラ」の一騎打ち。これまで各ゲーム終盤まで生き残るも、崖下から上がれない苦しい状況が続いた「英雄に、なりたい。」。ここにきて初の勝利を飾り、優勝への望みをつなぎました。

GAME4 最終局面
最後は建物上での戦闘から「英雄に、なりたい。」が動いた


 実は、両者が立っている円形の建物の屋内にはそれぞれ、弘前東「フルーツポンチ」、eスポーツ高等学院シブヤ「大和魂Ver2」が籠城。まさのりchさんは「先に『英雄に、なりたい。』が下のフルーツポンチを倒したことにより身軽になり、戦いに集中できたことが勝利の要因ですね」と解説します。アバタケタブラは最終リングで強さを発揮する編成だったものの、何もさせず完封に近い状況を作り出しました。

GAME4 順位表
GAME4 順位表 撃破ポイントも加味すると「英雄
に、なりたい。」と首位「おさかな天国」は同率
となった
総合順位
総合順位


GAME5

 総合優勝争いは中央国際対決となりそうな展開。GAME5では、開始数秒でおさかな天国が全滅し早くもゲームに動きがみられます。FANTAグループや尼崎工業高校「わいち」など、少しでも順位を上げようと積極的に戦闘に参加し撃破数を稼ぐチームが目立ちます。

尼崎工業高校「わいち」
部隊も少なくなる中、果敢に攻め撃破ポイントを稼ぐ尼崎工業高校「わいち」


 一方、逆転優勝を狙う「英雄に、なりたい。」は首位が脱落したことで安全に試合を進めるため慎重な動きが目立ちます。終盤、FANTAグループを落とした英雄チームとN高「アバタケタブラ」が競り合う中、米子南「RAQK」と犬山総合「アビゲイル愛好家」が加わりさらに撃ち合います。混戦を制したのは米子南「RAQK」でした。

4チームによる混戦に
4チームによる混戦を制したのは米子南「RAQK」

大会を制したのは…? 優勝チーム発表

 全試合が終了し、最終順位と優勝チームの発表が行われます。

最終総合順位 4~10
最終総合順位 4~10


特別賞「フェアプレー賞」には、長崎総合科学大付属高校「RMN」M(ましょたん)選手!

M(ましょたん)選手
フェアプレー賞のM(ましょたん)選手 Apexプレー歴は1年というのでこれからの活躍にも期待したい


 フェアプレー賞は、ゲームプレーや大会に参加するにあたり、チームメイトだけでなく相手や周りの人に誠実なプレーをしたと評価された選手に贈られるもの。この特別賞には、最後まであきらめないプレーを見せてくれたM(ましょたん)選手が選ばれました。ましょたん選手は「本選で序盤こけてしまって、中盤もなかなかポイント伸びず苦しかったです。けっこう予定が合わず練習不足の面があったんですが、みんなで最後まで楽しんでプレーしようと決めていました」と試合時の様子を語りました。

準優勝は中央国際池袋「英雄に、なりたい。」 第3位はN高「アバタケタブラ」

「アバタケタブラ」taketoyo選手
「アバタケタブラ」taketoyo選手


 第三位に輝いたのはN高等学校「アバタケタブラ」でした。taketoyo選手は「自分たちの強みを生かしながら戦えたのかなと思います。初戦で勝利して喜びで手が震えていました」とコメント。将来の目標について聞かれ「これからもまっすぐ、目移りせずに努力していければと思います」と語り「応援ありがとうございました。これから大会に出たい人もいるかと思いますが、僕もいつかまたこの舞台に立てたらなと思います」と応援に感謝しました。

らいりー選手
「英雄に、なりたい。」らいりー選手


 準優勝となったのは、中央国際高校池袋学習センター「英雄に、なりたい。」。らいりー選手は「あと一歩届かず悔しいです」と悔しさをにじませました。チーム名については、「英雄願望」というスキルを持つ某アニメキャラクターが由来になっているとのこと。「応援ありがとうございました。次は絶対優勝するので、これからも応援よろしくお願いします!」と次回大会への意気込みも見せてくれました。

優勝は中央国際渋谷「おさかな天国」!

おさかな天国の3人
おさかな天国の3人。左からおさかなさんば選手、kou選手、ugiugii選手


 そして見事優勝し、初代王者となったのは中央国際高校渋谷学習センター「おさかな天国」でした。二位とのポイント差はわずかに1と接戦となりました。kou選手は「チームメイトは二人とも強いので、負ける気がしなかった。しっかり優勝できたので、うれしいって気持ちもありますが、それよりも安心しました。めちゃくちゃ緊張していました」と答えました。これからの目標を問われ「高校生大会はこれが最後と決めていました。競技としてApexに取り組み、プロを目指したい」と答えました。「応援してくれた皆さん、ありがとうございました。私は最後ですが、おさかなさんば、ugiugiiの二人はこれからも高校生大会に出ると思います。二人への応援を引き続きお願いします」と二人の活躍に期待を寄せました。

プロにはない魅力 高校生らしいエネルギッシュなプレーがたくさん見られた

 最後には出演者たちも感想を述べてくれました。

平岩さん Apexの高校生大会は初めて見ましたが、プロや大人にはない、攻めっ気があるシーンがたくさんみられてとても面白かったです。

aleluさん エネルギッシュなプレーが特徴的でした。それを忘れずにこれから様々な大会に参加してほしいと思います。そのエネルギッシュさはどんなところでも大切なこと。大会以外の場面でもその姿勢を生かしてほしいですね。

まさのりchさん いつもとは違う立場でしたが、いろんなプレーを見ることができて楽しく、プロシーンとはまた別の魅力がありました。

手を振る出演者一同
選手のみなさん、お疲れ様でした!

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外部リンク

NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権
https://www.nasef-nhec.jp/

NASEF JAPAN
https://nasef.jp

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