大会レポート

2024.12.21

国内トップレベルのShelom選手が大活躍! 全日本高校eフォートナイト部門 全国決勝レポート

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 国際教育eスポーツ連盟ネットワーク 日本本部(NASEF JAPAN)は12月21日、オンラインで第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権「フォートナイト部門」の全国決勝を開催しました。全国308チーム(145校)が参加した予選を勝ち抜いた40チームが、日本一の座をかけて競いました。


 

実況の大和周平さん(左)と解説のShirasさん(右)


 大会の総合MCを務めるのはOooDaさん、実況は大和周平さん、解説はShirasさん、アナリストはMelonさん、応援リーダーはふらんしすこさんです。競技形式は、二人一組のデュオ、試合は5試合、5試合の撃破ポイント、生存ポイントを合算した総合ポイントで順位を決定します。

選手宣誓は水戸啓明高等学校「CREATE Lab.」のぽてみ選手(左)、くれよん選手


 

全国決勝の参加チーム


 

第1試合

 注目は、ルネサンス高等学校 池袋キャンパスのチーム「ていらーしぇろん」。特にShelom選手は2023年の「FNCS Global Championship」で世界5位という国内でもトップレベルの選手です。序盤から積極的に戦闘に参加し、撃破数を重ねます。撃破ログにていらーしぇろんが出てくる回数が多いことを見て、N高等学校チーム「めいべる」も積極的に撃破ポイントを稼ぎます。

激しい戦闘が各所で発生している終盤の巨大建造物

 終盤に差し掛かったころ、「ていらーしぇろん」のTayler選手が脱落。しかし、Shelom選手はソロでも撃破数を15まで伸ばして脱落していきました。高所を取ったのはN高等学校チーム「めいべる」でしたが、すぐにN高等学校「なるーく」が奪取。そこにルネサンス高等学校 横浜キャンパス「ポルスファンクラブ」おろないと選手が新アイテムで下からテレポートし、なるーくのルーク選手と1対1の状況に。最後はルーク選手が一騎打ちを制し、10撃破ポイントをとってビクトリーロイヤルを獲得しました。

最後の一騎打ちを制したルーク選手


 

第2試合

 序盤から、着地点が被った名古屋大谷高等学校「ベーコンレタスバーガーポテトL」とルネサンス高等学校 池袋キャンパス「くりぃむぎ」が衝突。くりぃむぎが勝利し、ベーコンレタスバーガーポテトLは2試合連続で0ポイントでの退場となり、2回連続で着地点が被ってしまった様子です。また、中央国際高等学校 渋谷学習センター「さなもも」が「ていらーしぇろん」のShelom選手をダウンさせたものの、Tayler選手が迅速にカウンターを決め窮地を脱しました。


 中盤には、N高の「めいべる」とN高の第1試合でビクトリーロイヤルを獲得した「なるーく」が激突。どちらも公式試合で上位に入る実力ですが、N高「なるーく」が勝利。同じころ、すでにルネサンス池袋キャンパスの「ていらーしぇろん」が13撃破で独走。終盤に入るころには19撃破で他の津出生を許しません。高所を取ったのは、ルネサンス高等学校 池袋キャンパス「だいらに」でしたが、そこにルネサンス池袋の「ていらーしぇろん」が急襲し高所を奪います。最後はShelom選手がダウンをとられたものの、Tayler選手がN高「なるーく」を撃破し、最終撃破ポイント25でビクトリーロイヤルを獲得しました。

圧倒的な撃破数でビクロイしたルネサンス池袋「ていらーしぇろん」


 

第3試合

 第2試合までの総合ポイントでは、「ていらーしぇろん」が55ポイントと驚異的なポイントを獲得していることが明らかになりました。2位「なるーく」は35ポイントで追いかけますが、ビクロイ2回分の差が開いている状態です。

 このポイント差を見た各チームは、開幕からこれまでより積極的に戦闘を仕掛けます。最初の安全地帯収縮までに7チームが落ちました。「ていらーしぇろん」はポイントに余裕があるので、たとえ初動で落ちたとしても問題ない前提で動き、ひっきりなしに戦闘を繰り広げます。

 残りチームが20チーム以下になり安全地帯が狭くなる終盤、撃破数を伸ばすチームが注目されがちですが、立ち回りが光ったのは豊川高等学校「D-FOX」soufini選手。建物のなかで混戦になってしまったものの、方向感覚を見失わず、撃破を取りながら建物から離脱し安全地帯のなかでも有利な立ち位置を確保。強者がいるなかでビクロイを狙う動きでした。最後は強固に高所を確保していたN高「グランドファイナリストいます」が、ルネサンス大阪高等学校 なんばeスポーツキャンパス「テンション 0 100」を上からせめてビクロイをとりました。

高所から地上チームを襲撃したN高「グランドファイナリストいます」


  

第4試合

 試合を重ねたことで各チームの動きが見えてきた第4試合。撃破ポイントを狙って着地地点を合わせる動きが出てきます。総合1位の「ていらーしぇろん」が3位「テンション 0 100」を撃破。4位以下に順位を上げるチャンスが訪れます。中盤、N高「グランドファイナリストいます」が、激しい戦闘を続けたことでTayler選手が欠けた「ていらーしぇろん」にとどめを刺し、総合3位に続き、1位も脱落します。

 安全地帯の動きが予想外にマップ北に移動したことから、南に集まった選手たちはお見合い状態でスタック。移動にともなって各所で戦闘が勃発します。移動距離が長いことから、テレポートできる仮面や高速移動できる刀など、移動をサポートするアイテムを持っているチームが残りやすい傾向があります。

 残った総合2位のN高「なるーく」は、高所を気にしつつ地上で戦闘を続け、12撃破を獲得。最後は高所にいたルネサンス池袋「だいらに」のだいら選手を撃破し、13撃破でビクロイを獲得しました。

2回目のビクロイを獲得したN高「なるーく」


 

第5試合

 第4試合で総合1位と3位が中盤で脱落したうえ、2位の「なるーく」は撃破数を重ねたうえでビクロイしたことで、1位「ていらーしぇろん」との差は4ポイントとなりました。上位2チームはビクロイを取れば優勝、3位以下はひたすら戦闘を重ねて撃破ポイントを稼ぐ必要がある状況です。

 どのチームも倒れてしまっては元も子もないので、慎重に戦闘しながらゲームは進みますが、戦闘を避けて安全に生き残っても勝てる見込みのある総合1位ルネサンス池袋「ていらーしぇろん」はこれまでとあまり変わらず戦う相手を探す動き。一方、2位の「なるーく」は慎重に動きます。

 後半に入るころには、「ていらーしぇろん」は8人を撃破。常に戦う相手を探し、遠くで戦闘の音が聞こえれば必ず向かうほど前のめりです。他方、「なるーく」は3撃破で潜伏。終盤に高所をとったのはルネサンス池袋「だいらに」です。総合3位の「テンション 0 100」は、ひたすら潜伏していた中盤までと打って変わって積極的に戦闘に参加します。ただ、最後は「ていらーしぇろん」が16撃破3位で退場。ルネサンス大阪高等学校 なんばeスポーツキャンパス「相方valo中毒」との回復耐久勝負で高所を確保していたルネサンス池袋「だいらに」が勝利し、ビクロイを決めました。

5試合目でビクロイを獲得したルネサンス池袋「だいらに」


 

第5試合までの総合ポイント(4~10位)


 

優勝は……?

 5試合を終えて総合ポイントを最も多く獲得し、第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権「フォートナイト部門」の優勝に輝いたのは、ルネサンス高等学校 池袋キャンパスのチーム「ていらーしぇろん」でした。アナリストのMelonさんは「さすがです。対面も強く、判断も早く、完璧なチームでした」。解説はShirasさんは、Shelom選手は「攻撃的な選手なので、試合でも積極的に攻めて勝利をつかんだのだと思います。一見、Shelom選手だけが前に出ているように見えるのですが、Tayler選手がもれなくカバーに入っていた点も見逃せませんでした」とコメントしました。

優勝したルネサンス高等学校 池袋キャンパスのチーム「ていらーしぇろん」のTayler選手


 

 Tayler選手は、「優勝はめっちゃうれしいです。5連続ビクロイを狙っていたのですが、1試合目から達成できなかったので悔しいです。4試合目も思わぬところで倒れてしまって後悔しました。撃破をすごく狙って動いて、負ける気はしませんでした。2位とポイント差が縮まったときも、いつも通りやれば勝てると思って、結果勝つことができました。来年は世界大会に行きたいです」と、話しました。

優勝チームに贈られるメダル


 準優勝はN高等学校「なるーく」でした。アナリストのMelonさんは、「全試合5位以内で、すごく安定したチームでした。引き際の見極めも素晴らしく、バランスがいいチームでした」とコメントしました。ルーク選手は、「後半の試合では総合ポイントを把握していて、漁夫の利を取られる可能性の低い安全地帯の端で撃破を狙っていましたが、惜しかったです。応援してくださった方々、ありがとうございました。来年も頑張ります」と話しました。

準優勝 N高等学校「なるーく」のルーク選手


 3位はルネサンス大阪高等学校 なんばeスポーツキャンパス「テンション 0 100」。Melonさんは「最後まであきらめず、順位を上げようとしていました。最後の追い上げがすごかったです」。実況の大和周平さんは「安定しているチームに共通していることとして、プランがぶれない部分があると気づかされました」とコメントしました。Folon選手は、「楽しかったのはそうですが、やっぱり1位取りたかったです。ただ、相方は最強だったと改めてわかりました」と話しました。

3位 ルネサンス大阪高等学校 なんばeスポーツキャンパス「テンション 0 100」のFolon選手


 また、大会に参加するにあたって、仲間はもちろん、対戦相手にも誠実にプレーした選手に贈られるフェアプレー賞は、水戸啓明高校「CREATE Lab.S」のpotemi選手が受賞。解説のShirasさんは「確実に1位と2位が飛びぬけていて、あきらめてもおかしくないシーンで、あきらめずに順位を上げてきた」、続けて大和周平さんは「選手宣誓をするなど、学生のうちから自主性を発揮するのは難しい」と話しました。potemi選手は、「1試合目2試合目、ていらーしぇろんチームに会ってしまったのでしんどかったのですが、本当に強かったのでいい経験になりました」と喜びました。

フェアプレー賞を受賞した水戸啓明高校「CREATE Lab.S」のpotemi選手


 第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権「フォートナイト部門」はこれにて閉幕ですが、12月22日は11時からApex Legends部門の決勝大会をオンラインで開催。28日と29日は品川プリンスホテルClub eXクラブエックス 品川プリンスホテル アネックスタワー 3Fでオフライン全国決勝を行います。高校生たちの熱い試合をまだまだお楽しみに!

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外部リンク

NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権
https://www.nasef-nhec.jp/

NASEF JAPAN
https://nasef.jp

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