大会レポート

2025.04.30

脇阪寿一さんが解説に登場 JAF公認 UNIZONE 2025 第2戦 浜松会場の様子を取材 地元チーム「遠州ハママツモータース」の活躍に会場も拍手で応える

記事をシェア
エックス
フェイスブック
ライン

 日本eモータースポーツ機構(JeMO)は、4月29日に日本自動車連盟(JAF)公認eモータースポーツ大会「e-Motorsport League UNIZONE 2025」のRound.2を開催した。大会は各選手が全国の異なる各チーム拠点から参戦し、オンラインで対戦する「HOME&HOME」形式が取られ、浜松・高崎・熊本・渋谷・名古屋の5会場で観戦イベントが開かれた。遠州ハママツモータースのチーム拠点浜松会場の模様を取材した。

(取材・文・写真/寺澤 克)

イベント開催告知イメージ
UNIZONE 第2戦 浜松会場を取材

地ビールと肉料理を楽しみながら! チームアンバサダーの脇阪寿一さんのレース解説も

 会場となったのは、JR浜松駅からすぐのはままつ地ビールレストラン「マイン・シュロス」。

会場外観
会場となったマイン・シュロス


 会場は、入り口付近に、チームロゴや所属選手らののぼりが立てられ、応援ムード全開。会場内には、レースシミュレーターの体験ブースなども用意された。観客たちは、地ビールや肉料理などに舌鼓を打ちながら、観戦を楽しみ、地元チームが活躍するたび拍手や歓声を挙げていた。

会場のようす
のぼりが立って会場は応援ムード一色
会場内のようす
会場内のようす
会場内のようす
シミュレーターは子ども達に人気だ


 会場には、同ラウンドに出場する瀬田凛選手、田中健太選手に加え、メンバーの尾田結都選手、百瀬翔選手、そしてチーム代表の山岸真智さん、チームアンバサダーを務めるレーシングドライバーの脇阪寿一さんが登場。開催前に壇上で挨拶を行った。

出演者写真
左から山岸さん、脇阪さん、瀬田選手、田中選手、尾田選手、百瀬選手
出演者写真
瀬田選手(左)と田中選手
出演者写真
百瀬選手、尾田選手、脇阪さん、そしてMCの近藤未波さん(最右)が実況席に
テレビ出演経験なども豊富でトーク力には定評が
ある脇阪さん。各チームの選手の解説やレース展
開など、初心者にもわかりやすく説明し、観客と
もコミュニケーションをとる

トークショーでは脇阪さんがシミュレーターを語る GW恒例の浜松まつりもPR

イベントのようす
トークショーのようす


 途中行われたトークショーでは、脇阪さんと、地元浜松の一大イベント「浜松まつり」の事務局を務める浜松・浜名湖ツーリズムビューローの伊藤典明さんが登場。お祭りについて説明するとともに、浜松餃子のほかにも新たな名物が登場していることにも言及。地元浜松の魅力をPRした。なお、浜松まつりは5月3、4、5の3日間の開催だ。

出演者写真
浜松まつりのはっぴを着て話す脇阪さん


 また、脇阪さんはリアルレーサーから見たレーシングシミュレーターについて問われ「ひと昔前、早い時期からの練習手段としてカートが出てきたけど、今はシミュレーター。カートはせいぜい週末走る程度ですが、これだったら毎日走れる。今じゃレーシングシミュレーターで練習していないとリアルでも通用しないレベルにまで来ています」とシミュレーターの重要性が高まっていることに言及した。

レースの模様は? やっぱり強い名古屋OJA ハママツの2選手も健闘

会場のようす
両選手は観客のテーブルのすぐ目の前でレースに参加する(中央奥で座っているのが瀬田選手)


 Round.2は、シルバーストーンサーキットでの予選タイムアタック、6周のスプリントレース(1)、そして鈴鹿サーキットでの8周のスプリントレース(2)、25分間のセミ耐久レースが行われた。それぞれ順位に応じてポイントが入る仕組み。

 「今回の競技タイトル『iRacing』って例えば、上に行けばF1で活躍するマックス・フェルスタッペン選手など、プロレーサーと普通にマッチングしたりする。そこに現在ポイントトップの名古屋OJAの武藤選手がいる。遠州ハママツの二人はそうした世界レベルの相手と戦っている。それを踏まえて観戦いただければ」と脇阪さん。瀬田選手と田中選手の奮闘を期待した。

 タイムアタックでは一時、瀬田選手がトップに躍り出る場面もあったが、最終的には名古屋OJA武藤壮汰選手がトップとなった。瀬田選手は3位、田中選手は9位だった。

ゲーム内画面
瀬田選手がタイムアタックで一時トップに


 スプリントレース(1)では、スタート直後に名古屋OJA武藤選手、小出峻選手に続いて、瀬田選手が3位に付ける。田中選手は5位に。田中選手はペースを上げてきたSaishunkan Sol 熊本の黒沢和真選手の追い上げがあったが、順位を守り切った。瀬田選手3位、田中選手5位でフィニッシュ。1位は武藤選手、2位は小出選手で名古屋OJAがワンツーフィニッシュだった。

 スプリントレース(2)では、田中選手がスタートでミス。壁に衝突しリアウィングが外れてしまう。一方、瀬田選手は途中6位に転落するも、前方でクラッシュやスピンがあったために最終的に4位に付けた。トップでフィニッシュしたのは名古屋OJAの小出選手、2位は群馬ダイヤモンドペガサスの小此木裕貴選手で初の入賞。3位は名古屋OJA武藤選手だった。

ゲーム内画面
ガッツポーズを決める小出選手(右下ワイプ画面)


 最後のセミ耐久レースはドライバー交代を伴うチーム戦。スタートダッシュを決めたのは名古屋OJA。Sol熊本、群馬がその後を追う。遠州ハママツは5位からスタート。田中選手は8周目から瀬田選手に早めにスイッチする。

 その後、他チームのピットインも重なり、遠州ハママツは3位に。そして、トップでチェッカーを切ったのは危なげなくレースを進めた名古屋OJA。最終ラップで、ファステストラップを狙いに行く余裕まで見せた。2位は東京ヴェルディ。遠州ハママツは、2位争いでダメージを負い、ペースが落ちながらも3位を守り切った。

ゲーム内画面
群馬・小山美姫選手、東京ヴェルディ・木村偉織
選手、遠州ハママツ・瀬田選手の2位争いでは、木村選
手が一瞬の隙を突き4位から2位に順位を上げた

第2戦 1位は名古屋OJA 遠州ハママツモータースは2位に

集計結果
集計結果


 集計の結果、第2戦優勝となったのは名古屋OJAで54ポイント獲得。2位は遠州ハママツモータース(24ポイント)、3位は群馬ダイヤモンドペガサス(19ポイント)だった。名古屋OJAは開幕戦に続いて2連勝。武藤選手は「ヘッドホンをしていても拍手が聞こえてとても心強かったです」とファンの後押しを受けたという。小出選手からは「最終戦を待たずに優勝を決めたい」といった発言もあった。

遠州ハママツモータース 嬉しさ7割 くやしさ3割 観客の拍手や歓声は力になる

出演者写真


 会場では、田中選手、瀬田選手、脇阪さんがコメント。レースの感想と共にオフライン独特の環境についても語ってくれた。なお、この点については会場で「もっと選手の動きを近くで見てください」と呼び掛けていた脇阪さん。そこには脇阪さんなりの狙いもあったという。

──レースを振り返って。

田中選手 個人の走りとしては結構地味で、粘り強く行けた。チームワークが上手く機能したので、第3戦も頑張りたいと思います。

瀬田選手 嬉しさ7割、くやしさ3割。練習の成果は出ているが、まだ足りない部分はある。そこを修正しさらに上を目指します。

──選手席のすぐ後ろが観客席だった。

瀬田選手 始まる前は「大丈夫かなぁ」と思いましたけど、これが意外にも好影響だったんです。やっぱりお客さんの拍手や歓声がバックから聞こえてきて、すごく励みになって、結果的にパフォーマンスが上がったと思います。

田中選手 実はいつもサポートしてくださっている方がすぐ後ろの席を取ってくれていて(笑)。それもあったのか後ろに人がいても僕としてはいつもと変わらない環境でした。

脇阪さん リアルレースだったら、プロの足さばきやドライビングを後ろから見られる経験なんてありません。でもeモータースポーツなら可能なんです。だから皆さん、こういうイベントがあったら是非、彼らの技術を間近で見てみてください。プロの動きを見て、正しい知識をつけ、交通安全や正しい運転に対する意識の向上につなげてくれるとうれしいです。

他会場でも盛り上がり見せる 第3戦は6月14日開催

東京会場のようす

東京会場のようす
東京会場のようす


 全国5会場で観戦イベントが行われたUNIZONE 2025 Round.2。各会場とも多くの来場者が訪れ、選手たちとの交流や各会場独自のイベントが行われ、盛況となった。なお、第3戦となるRound.3は6月14日の開催だ。

 今回も名古屋OJAの一人旅といった展開が目立ったが、巻き返しがあるのか。第3戦の展開にも期待が集まる。

【お詫びと訂正】
本稿初出時、以下の誤りがございました。
お詫びして訂正いたします。

(誤)脇坂寿一さん
(正)脇阪寿一さん

関連記事

JAF公認eモータースポーツリーグ「UNIZONE」開幕戦が群馬で開催 名古屋OJAが圧倒的強さ見せる 会場ブースも充実 現場をレポート

映画「マインクラフト」本日公開 全国のTOHOシネマズにクリーパーのポップコーンボックスが登場!

プロの指導が結果につながる! 「埼玉eスポーツキャンプ2025」、大宮駅ならではの楽しみも

外部リンク

UNIZONE
https://unizone-emotorsport.com/

部活紹介

おすすめ関連記事

spring2025 eスポーツ部の活動日誌

新着記事

ゲーミングデバイス情報

   spring2025

ゲーミングデバイス情報

新製品 レビュー 部活紹介 eスポーツ部の活動日誌