解説
2021.07.25
eスポーツの協会「日本eスポーツ連合(JeSU)」とは?概要や取り組みなど紹介します
- eスポーツ団体
eスポーツ業界は、数億円もの賞金を獲得するプロゲーマーたちの活躍によって現在急速にその規模を広げています。業界の発展の裏には、eスポーツの振興活動としてさまざまな取り組みを行っている組織の存在があることをご存知でしょうか?
今回は、eスポーツの協会「日本eスポーツ連合(JeSU)」についてご紹介します。eスポーツ業界のさらなる発展のために、どこでどんな取り組みがなされているのかを深く知ることができますよ。
eスポーツの協会「日本eスポーツ連合(JeSU)」とは
日本eスポーツ連合(JeSU)は、 「日本におけるeスポーツの振興を通して国民の競技力の向上及びスポーツ精神の普及を目指し、これをもって国民の健康とともに、社会・経済の発展に寄与すること」を目的に、2018年に設立されたeスポーツの国内競技連盟。eスポーツの普及やeスポーツ選手の地位向上のための取り組みを行っています。
eスポーツの協会「日本eスポーツ連合(JeSU)」の主な取り組み
JeSUが行っている主な取り組みについて、以下の4つの点に絞って見ていきましょう。
(1)日本におけるeスポーツ業界発展
(2)競技大会の普及
(3)選手育成の支援
(4)プロライセンスの発行
日本におけるeスポーツ業界発展
JeSUでは、ゲーム制作会社やゲームに関する組織・協会などとともに日本国内におけるeスポーツ発展のための取り組みを行っています。2019年から2020年にかけて、現役のプロゲーマーやeスポーツ関連の組織の代表、その他各分野の有識者による「eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会」を全5回にわたって開催しました。
また、2020年には経済産業省と連携し、eスポーツの周知活動としてのセミナーを全国各地でも開催しています。JeSUと経済産業省による取り組みについては、こちら(https://jesu.or.jp/discussion/)のWebサイトで紹介しています。
競技大会の普及
JeSUは、eスポーツ大会の開催・運営に積極的にも関わっています。JeSUが主催しているeスポーツ大会には以下のようなものがあります。
・『全国都道府県対抗eスポーツ選手権』
各都道府県の代表となり、地区ブロック予選を勝ち進んだ選手たちが競い合ってeスポーツ日本一の都道府県を決める大会。
・『JAPAN eSPORTS GRAND PRIX(日本eスポーツ選抜競技大会)』
「日本のeスポーツシーンを盛り上げ、世界で活躍する選手を創出する」という目的のもと開催され、国際eスポーツ大会に日本代表として出場する選手の選抜を行う大会。
大会の主催はもちろん、ゲーム制作会社などが主催する大会の後援も行っています。
選手育成の支援
eスポーツ選手(プロゲーマー)の育成・発掘のための取り組みとしては、「全国統一eスポーツテスト」の実施などがあります。
これは2020年11月に公開され、スマホのブラウザ上で誰でも気軽にeスポーツの適正や基礎能力、全国偏差値・都道府県エリア偏差値を測ることができるものです。すでにeスポーツに触れている方のスキルチェックとしてはもちろん、新たに興味を持った方がeスポーツにより親しみを持てるような内容になっています。
プロライセンスの発行
大会に出場し賞金などの報酬を得ているプロゲーマー向けに、「ジャパン・eスポーツ・ライセンス」を発行しています。
このライセンスはJeSUからプレイヤーに対して直接オファーをする形でのみ発行しており、ライセンスを保持するプレイヤーには、JeSUが関わる大会において法令上の規制を受けることなく高額賞金を受け取れるなどのメリットがあります。こちらも、大会での賞金などによって生計を立てるプロゲーマーの地位を守るための取り組みと言えますね。
各都道府県にもeスポーツ連合や協会がある
JeSUでは、国内全域にわたるeスポーツの発展・普及振興を行うため、地方支部として各都道府県それぞれを統括する組織を設けています。現在は26の地域に位置する連合・協会がJeSUの地方支部と認定されており、47都道府県すべての地域への創設を目指して拡大中です。
まとめ
現在急速なペースで拡大を続けているeスポーツ業界において、振興・発展のためのさまざまな取り組みを行っている「日本eスポーツ連合(JeSU)」についてご紹介しました。
JeSUはまだ歴史が浅い組織でありながらも、eスポーツ大会の開催支援やプロゲーマーの地位向上に大きく貢献しており、今後ますますの活動規模拡大が期待されます。特にプロゲーマーを目指す方なら詳しく知っておいて損はないので、ぜひeスポーツ業界を支える組織の存在にも目を向けてみてくださいね。