コラム

2023.12.13

渋谷区内の学校を集めて部活動を展開!東京ヴェルディeスポーツが講師派遣で協力 活動を報道陣向けに公開

記事をシェア
エックス
フェイスブック
ライン

 スポーツ総研が運営する東京ヴェルディeスポーツは、渋谷ユナイテッドが運営するユナイテッドクラブへの講師派遣を請け負っています。渋谷ユナイテッドは、2022年度から渋谷区立中学校の生徒を主な対象としたシブヤ「部活動改革」プロジェクトに取り組んでいます。同社はこのほど、その部活動の一つ「eスポーツとメタバースであそ部」の活動の模様を12月6日、報道陣向けに公開しました。

eスポーツとメタバースであそ部 活動のようす

渋谷区内の生徒が参加する部活動!何をやるかは投票で決める!

 渋谷ユナイテッドでは、子どもたちがスポーツや文化活動に楽しく参加できるよう、地域が支える部活動のあり方、シブヤ「部活動改革」プロジェクトに取り組んでいます。これにより、教員の負担軽減や専門指導者の確保、部員を集めて試合に出場できるなどのメリットが期待できるといいます。

渋谷ユナイテッド
(渋谷ユナイテッド ホームページから引用)


 具体的には、渋谷区という単位で部活動を作り運営し、そこに区内の小学生や中学生が参加するとイメージすればわかりやすいでしょう。今回取材したeスポーツとメタバースであそ部は、区内8つの中学校から部員が集まり活動しています。そのほかにもフェンシング部やダンス部など、全部で10の部活動が活動中とのことです。

 気になったのはこのプロジェクトの部活のラインアップ。担当者によると、期ごとに区内の学校にアンケートを取って、ニーズ調査を実施し、学校の部活動にはない新しいクラブを創設しているそうです。その中でもeスポーツの人気は高かったそうで、投票数も上位に食い込むほどだとか。

 ただ、ニーズがあったとしても、公立の学校でeスポーツを取り入れるのはハードルが高いとされています。例えば、プレーしたいゲームタイトルや使用したいソフトなどがあれば、逐一管轄の教育委員会の方に申請を出して、許可を得る必要があります。渋谷ユナイテッドが部活動を運営すれば、こうした申請は不要です。さらには、専門の講師も民間企業などから派遣できるので、部員もしっかりした指導が受けられるようになります。

部活動のラインアップ(2023年12月時点)

メタバースを学ぶ!東京ヴェルディeスポーツの選手も活動に参加!

 報道陣に公開されたeスポーツとメタバースであそ部では、国内最大のメタバースプラットフォームのクラスター、GMOの協力の元、メタバース内でアスレチックステージを制作する活動を行いました。活動の中では、東京ヴェルディeスポーツに所属するeスポーツ選手の2人も加わり、生徒と一緒にメタバースについて学ぶ姿もありました。

東京ヴェルディeスポーツの選手も活動に参加
活動に参加したFIFA/ロケットリーグ部門所属の
y0ichiro選手(左)とFIFA部門のあつや選手


y0ichiro選手 もう生徒の方とは何度も顔を合わせていて、素直な子が多いので非常にやりやすいです。私は今、eスポーツ高等学院でも講師として教壇に立つこともあります。既にセカンドキャリアも見据えなければならない年齢でもありますので、このような機会は大切にしていきたいと考えています。

あつや選手 今回のような場合は専門的な知識が必要になるので、基本的にはクラスターの講師陣にお任せすることになりました。私たちも生徒がどこかでつまずいていないか見回り、教えられるところは教える。ただ共に学ぶという意識が大切で、ともに悩み、ともに考えるというイメージでしょうか。私も将来的には指導する立場になるので、こうした経験は貴重だなと思います。

活動を通してeスポーツへの理解を深めたい

 今回は教える立場として取り組みに参加したeスポーツ選手たち。彼らにとっても子どもたちとの時間は、今後の人生においてためになるものとなりました。しかし、なぜ東京ヴェルディeスポーツが子どもたちの部活動を支援するのでしょうか。ゼネラルマネージャーを務める片桐正大さんは以下のようにコメントしました。

片桐正大さん サッカーも初めは、今のeスポーツに重なるものでした。現在eスポーツは親世代からの理解を得ることが難しい状況。ただ、世界を見れば、プロが活躍し、市場が形成されている。日本でもその可能性があるし、この活動はその端緒となるもの。それに携われるのは非常にうれしいことです。

 スポーツは遊びから派生してきたもので、そこから社会の役に立つ人材が育つ。片桐さんによれば、これがスポーツに込められた昔からの思いだと言います。eスポーツを通して、デジタルの分野で世界で活躍する人材を育てる。そこからこの国の未来を担ってくれるような人が出てきてほしい。今回の活動にはそんな願いが込められているそうです。

 最後に部活動に参加していた中学生にも感想を聞いてみました。中学1年生の2人は、同級生ということで非常に和気あいあいとした雰囲気。口をそろえて「楽しかったので、期が変わったとしてもまた参加したいです」とコメントしてくれました。

帰る準備をしている中でも取材に対応してくれた2人。
活動中も講師と積極的にコミュニケーションを取るなど
楽しそうだった


 渋谷ユナイテッドでは、クラブに参加する生徒をホームページで随時募集しているとのことです。今後の取り組みにも注目しましょう。

関連記事

ゲーミングPC無料貸出でeスポーツ部創部支援!?神奈川県小田原市が発表

授業で桃鉄・マイクラ!? 「エデュテイメント祭り!」で活用事例を発表

スポーツ科学の側面からeスポーツにアプローチ!筑波大学・松井先生に聞くeスポーツ科学 前編

外部リンク

東京ヴェルディeスポーツ オフィシャルサイト
https://verdy.club/e-sports/

渋谷ユナイテッド ホームページ
https://shibuyaunited.tokyo/

部活紹介

eスポーツ部の活動日誌

新着記事

ゲーミングデバイス情報

  

ゲーミングデバイス情報

新製品 レビュー 部活紹介 eスポーツ部の活動日誌