解説
2021.06.24
プロゲーマーを目指す人におすすめのヘッドセット9選! 高校生でも手に届く価格帯で厳選
- 高校eスポーツ
- ゲーミングデバイス
一瞬の油断も許されないeスポーツにおいて、いかにゲーム内の情報を認識するかは“死活問題”といえます。敵よりも早く銃声や足音を把握し、良いポジションをとることは大変重要なこと。そのため、ヘッドセットをこだわって選んでいるプロゲーマーはたくさんいます。一方で、ヘッドセットのスペックや機能は専門用語も多く、自分に合ったヘッドセットを見つけるのは難しいかもしれません。
そこで、このコラムではヘッドセット選びの基準になる要素の解説と、高校生でも手が届く価格帯でプロゲーマーを目指すeスポーツプレイヤーにおすすめのゲーミングヘッドセットの紹介をしていきます。参考の一つにしてみてください。
ゲーミングヘッドセットの選び方・注目ポイント
まずはゲーミングヘッドセットを選ぶ際に注目すべきポイントを紹介していきます。
価格
高校生にとって、販売価格は最も気になるところでしょう。基本的に価格が高いほど高機能ですが、一部の性能を抑えることで低価格にしているヘッドセットもあります。どのポイントを重要視するかで自分のプレースタイルに合ったヘッドセットを安価に手に入れることができます。なお、今回紹介するゲーミングヘッドセットは約3000円から約3万円までの範囲です。
高校生には少々厳しい価格の商品もありますが、新品の購入が厳しい場合、中古を利用する方法もあるでしょう。商品の特徴や求める性能を整理して無理のない買い物をしましょう。
接続端子
使用しているゲーミングデバイスによって接続端子は異なります。しっかり確認してからヘッドセットを選びましょう。ゲーミングヘッドセットの接続端子で代表的なのは、USBかミニプラグ(4極)の2種類です。USBはどの方向から音が聞こえてくるのかを判別しやすいので、全方向に注意したいゲームに向いています。一方、ミニプラグは対応できるハードウェアが多いことがメリットです。
有線or無線
有線のヘッドセットはケーブルが邪魔と感じる人がいるかもしれませんが、電波干渉で接続が切れるリスクがなく、遅延も最小限なので確実性を優先したい人に向いています。ちなみに、ゲームでは一瞬の遅れが命取りになるため、eスポーツを意識したヘッドセットとして有線タイプが多いです。
無線はケーブルのわずらわしさがなく、コードが体にあたって気が散ることもなければ、席を立つときも気軽です。その一方、遅延が起きたり接続が切れたりする可能性があるほか、バッテリ残量についても気にする必要があります。
なお、無線式を選択する場合は、そもそもハードウェアがデジタル伝送やBluetoothに対応しているかも確認しておきましょう。
密閉型or開放型
ヘッドセットを構成する部品の中には音を出すための「ドライバー」とそれを支える「ハウジング」というものがあります。このハウジングというのが、一般的なヘッドセットの外側の部分で、外見や重量だけでなく音質を決めます。よく耳にする開放型(オープンエアー型)と密閉型というのは「ハウジングから音が漏れるかどうか」の違いを指しています。そのまま音を“密閉”するか“開放”するかで理解すると分かりやすいかもしれません。
密閉型のヘッドセットは、ハウジングから音が出ないタイプ。木材やプラスチックなどの樹脂素材でできていることが多く、音を外部に逃さないので低音の質が良く没入感が高い特徴があります。機種によっては音がこもる場合もありますが、ゲームに集中することだけを考えれば密閉型がおすすめです。ただし、音が漏れないということは音が入ってこないということでもあります。外部の音がほとんど聞こえないので、周囲の人に呼ばれたときや来客に気付かないなど、生活面で不便があります。
一方、開放型はハウジングから音を逃がす設計のヘッドセット。メッシュ素材が使われていることが多く、音が抜けるので高音の質が高いのが特徴です。没入感は密閉型よりも下がりますが、外部の音を聞きやすいというのもメリットです。また、開放型は密閉型と比較して軽いため、着け心地に関しては開放型を好む人が多いようです。ただ、音漏れについては注意する必要があります。家族の迷惑にならないよう、音量調節しましょう。
対応デバイス
接続端子の他にも、使っているハードがヘッドセットに対応しているかどうかも確認が必要です。ヘッドセットによってはPCやスマートフォンに対応しているものの、コンシューマーゲーム機に対応していない場合があり、接続が認識されていても音が出なかったり、一部の機能が使えなかったりするケースがあります。プレーする環境を踏まえて商品を検討しましょう。
ノイズキャンセリングなどの機能
ヘッドセットの中には特殊な機能がついているものがあります。例えば、最近よく話題になっているノイズキャンセリング機能はその一つ。ノイズキャンセリングとはそのまま騒音を軽減する機能のことで、イヤホンにこの機能が付いていれば生活音を遮断してゲームに集中できますし、マイクにこの機能があるとVCで自分の音声をクリアに伝えやすく、伝達ミスなどを減らすことができます。
また、マイク部の位置調整ができるかどうかも意外と大切。VCの相手から音量の調節を求められたときにソフトで調節しないで済むのは結構楽です。また、ミュート機能があるかどうかも確認してから購入すると失敗せずに済みます。
さらに、FPSをよくプレーする方なら、サラウンド機能は必須ともいえるでしょう。立体音響で臨場感のある音を楽しめるだけでなく、音の方向を聞き分けられるようになるため、索敵で有利に立つことができます。5.1ch、7.1ch、9.1chの順で高性能になりますが、できれば7.1ch以降に対応した機種がおすすめ。左右だけでなく前後も判別できるようになります。
おすすめのヘッドセット9選
ここからは、高校生でも手に届く価格帯のヘッドセット9機種を紹介します。なお、表示している価格は2021年6月23日時点のAmazonを参照したもので、時期やショップによって異なる場合があるので参考値と考えてください。
Kingston HyperX Cloud II
古くから多くのゲーマーに親しまれているロングセラーです。多くのゲームジャンルで使われていますが、中でもFPSをプレイする人におすすめ。ゲーム内の効果音(打撃音や足音など)を聞き取りやすい特性を持っています。最新機種でないこともあって、購入しやすい価格で販売されています。
Kingston HyperX Cloud Alpha
有線タイプのヘッドセットで、マイクの取り外しができるメリットもあります。複数の音をしっかり聞き分けられる、デュアルチャンバードライバーが搭載されています。
SENNHEISER GAME ZERO
密閉型で足音や銃撃音が聞き取りやすいので、FPSに向いています。密閉型ながらも通気性を持たせて快適性を高めています。接続ケーブルを交換することで多くのデバイスに対応可能です。
SENNHEISER GSP 602
マイクが単一指向性で位置が調整しやすい上に、跳ね上げる動作でミュートできる機能も便利です。全方向からの音を聞き分けやすく、音質の良さにも定評があります。
SteelSeries Arctis Pro
ハイレゾ基準対応のハイスペック機です。ゲーム内の効果音と音声チャットのバランスを調整できる機能が非常に便利です。密閉型ですが、クッション部分の素材に工夫して蒸れにくいように設計されています。
Razer Kraken
比較的リーズナブルなのに音質が良いことで、人気が高い機種です。密閉型の欠点である熱がこもる特徴を、冷却ジェル注入型イヤークッションで解消しています。マイクは格納可能で、距離や位置の調整も容易です。
Logicool G Pro X
低音域がクリアに聞こえることや、距離認識しやすい音質を特徴としています。そのため、「敵に見つけられる前に敵を見つけよう」というアピールには高い説得力があります。
Astro Gaming A40 TR
軽量性とクッションの良さにこだわっているので、長時間プレーしやすい工夫があります。単一指向性マイクで、ノイズが乗りにくいのもメリットです。
ARKARTECH G2000
非常にリーズナブルなモデルで、対応デバイスの多さも特徴です。マイク位置の調節や音量調整、マイクのオン・オフがしやすい設計が施されています。
まとめ
ゲーミングヘッドセットは値が張る品も多いですが、まずはリーズナブルなエントリーモデルから試してみて、気に入ったらハイスペックモデルを購入するというのも悪くありません。eスポーツで使う周辺機器の中でも重要性が高いツールなので、本気で取り組むのであればどんなに安価なものでも使うことをおすすめします。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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