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2021.03.24

まさに「eスポーツ版」甲子園!高校生が活躍する2大eスポーツ大会について紹介

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 競技性の高いゲームタイトルの上手さを競うeスポーツですが、高校生向けの大会も複数開催されて話題を集めています。eスポーツに関しては巨額の賞金が取り上げられることも多いので、高校生がプレイすることを疑問視する人もいるかもしれません。そこで、このコラムでは文科省も後押しする、野球の“甲子園大会”のような高校生向けの健全な大会について解説します。

全国の高校生を対象としたeスポーツ大会が開催されている

高校生向けeスポーツ大会が持つ魅力

 この項目では、まず高校生向けのeスポーツ大会の魅力について解説します。

熱いスポーツドラマ

 そもそもの前提として、ゲームそのものに「一人で遊ぶもの」というイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、近年のゲームはオンラインでコミュニケーションをとりながら行うものが増えています。

 中でも高校生向けのeスポーツ大会はチーム戦で開催されるので、チームとしての連携度の高さは欠かせない要素となっています。チーム戦である以上、一人だけの才能では勝負できませんから、各プレイヤーの得意な部分を組み合わせて自分たちなりの作戦を構築していく姿は、一般的な高校スポーツと同様に見ている側の気持ちも熱くしてくれます。高校生がeスポーツの大会に励む姿をレポートした記事があるので、ぜひ読んでみてください。

■大会レポート(13:tournament-report)

■動画

第3回全国高校eスポーツ選手権 ロケットリーグ部門 決勝大会

第3回全国高校eスポーツ選手権 リーグ・オブ・レジェンド部門 決勝大会

大会のゲームタイトルを誰でも遊ぶことができる

 従来のスポーツの多くは、試合を行うために場所と人数をそろえる必要があります。例えばサッカーや野球の大会を観戦し、やる気が沸いたとしても、すぐに人を集めたり、場所を確保したり、自分も同じようにプレイできる環境が用意できるわけではありません。

 一方eスポーツなら、大会で採用されたタイトルをプレイするために場所を確保したり、リアル空間で人を集めたりする必要がありません。すぐに自分も同じ世界に入ることが出来るのです。ゲームをプレイするためのPCやモバイル機器、ネット環境などは必要ですが、あらゆるスポーツで道具を必要とすることと大差ありません。さらには、用意した機器は動画視聴や勉強など、他の目的で使用することもできます。

主な高校生向けeスポーツ大会

 この項目では、高校生向けに開催されているeスポーツの大会を紹介していきましょう。

全国高校eスポーツ選手権

 名称の通り全国の高校生向けの大会で、「eスポーツを新たな文化に」したいという願いが込められています。第1回は2018年に開催されて以降年に1回開催されています。初回は153チーム、2回目は222チームが参加しています。3回目は2000年11月から予選が始まり、新型コロナウイルの影響もありましたが、計194校が参加する盛大な大会になりました。主催は全国高校eスポーツ連盟(JESEF)と毎日新聞社で、文部科学省が後援しているほか多くの企業がスポンサーについています。

第4回 全国高校eスポーツ選手権の開催が決定している

ゲームタイトル・大会ルール

 ゲームタイトルとしてはリーグ・オブ・レジェンドとロケットリーグの2つが採用されています。それぞれのタイトルをトーナメント方式で戦い抜くスタイルです。

 同じ高校に所属することがチーム結成の条件で、リーグ・オブ・レジェンドは5人、ロケットリーグは3人で対戦します。

優勝賞品

 優勝チームには、メンバー全員に賞品としてゲーミングPCやWiFiルーター、カップヌードル1年分などが贈られます。決勝大会に進出したチームにも賞品があるのも魅力です。

エントリーから決勝までの流れ

 両部門ともチームでエントリーする方式です。(両方の部門にエントリーすることも可能)。それぞれ振り分けられたブロックでトーナメント戦を行い、上位4チームが決勝トーナメントに進む流れです。

最新の開催スケジュール

 当記事執筆時点では、第4回全国高校eスポーツ選手権の開催が発表されています。2021年秋から予選を開始し、12月には決勝大会を予定しています。

STAGE:0

 STAGE:0は2019年に初めて開催され、地区ブロックの予選を勝ち抜いたチームが決勝大会で戦う方式を採っていることから、高校野球の甲子園に例えられることもあります。

第3回 STAGE:0の開催が決定している

 2019年開催時には約136万人だった視聴者が、2020年の大会では約747万人にも増えたことも大きな話題となっています。多数の企業がスポンサードしているうえに、文部科学省も後援しています。

ゲームタイトル・大会ルール

 採用されているゲームタイトルはクラッシュ・ロワイヤル、フォートナイト、リーグ・オブ・レジェンドの3種類です。

 クラッシュ・ロワイヤルは3人、フォートナイトは2人、リーグ・オブ・レジェンドは5人で参加することがルールで、規定人数以下では出場できません。フォートナイトとリーグ・オブ・レジェンドはリザーブメンバーとして1名プラスしてエントリー可能です。なお、同一高校に所属しているメンバーでチームを組む必要があります。

優勝賞品

 STAGE:0は優勝チームに対して物品ではなく、有名プロ選手との対戦権を提供するという方法を採っています。開催年によって、またタイトルごとに違いもあるので気になる方は公式HPで確認することをおすすめします。

エントリーから決勝までの流れ

 エントリー後は地域の予選ラウンドに出場し、勝ち抜いていけば決勝大会への出場資格を得ることができます。フォートナイトは多チーム同時参加のバトルロイヤル形式ですが、クラッシュ・ロワイヤルとリーグ・オブ・レジェンドはトーナメント形式です。

最新の開催スケジュール

 2020年大会が好評だったこともあり、すでに第3回となる『STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2021』が行われることが公式発表されています。

強豪校の存在

 高校生向けのeスポーツ大会の強豪校として、2020年のSTAGE:0と全国高校eスポーツ選手権で活躍している高校を紹介しましょう。

 まず角川ドワンゴ学園N高等学校は、全国高校eスポーツ選手権の第2回大会とSTAGE:0の2019年、2020年で優勝したチームを輩出しているので、eスポーツに関わる多くの人に強豪校として知られています。

 全国高校eスポーツ選手権の第2回(2019年)にロケットリーグ部門で優勝した大分県立鶴崎工業高等学校やSTGE:0の2020年にクラッシュ・ロワイヤル部門で優勝した東京の三田国際学園高等学校も、今後目が離せない存在と言えるでしょう。

 とはいえ、高校生のeスポーツ大会自体はまだ歴史が浅いので、「強豪校」の存在も固定的なものではありません。これから参加する人はぜひ恐れずに自分たちの戦いができるように技を磨いていきましょう。

まとめ

 今回は、高校生を対象とするeスポーツの大会についてまとめました。今回紹介した2つの大会は年とともに視聴者も増え、高校生の部活動の一環として定着しつつあります。

 今後も大会が継続し、一層の盛り上がりが見られると思いますので、エントリーを考えている人や、視聴を楽しみにしている人はぜひ新たな情報に注目してください。

■外部リンク

全国高校eスポーツ選手権=https://www.ajhs-esports.jp/
STAGE:0=https://stage0.jp/

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