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2025.04.12

PC切替器(KVMスイッチ)とは?導入するメリットやおすすめの使い方

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 PC周辺機器には、PC切替器(KVMスイッチ)という便利な機器があります。これを使うと2台以上のPCに対して、1つのキーボードやマウスで操作可能になります。非常に便利な機器ですが、あまり聞いたことがない人も多いかもしれません。

 そこで今回は、PC切替器(KVMスイッチ)について概要や用途、選び方やおすすめ商品を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

二つのモニターの前で作業をする人物のイメージ1

PC切替器(KVMスイッチ)とは?

 「PC切替器」とは、「コンソールスイッチ」や「KVMスイッチ」とも呼ばれる機器です(KVMはキーボード、ビデオ、マウスの略)。用途としては、複数のPCをひとつのキーボードとマウスで操作するための中継機器として使用します。

 PC切替器を使用すると、複数のPCへの操作がしやすくなるうえに、仕事用PCとプライベート用PCの使い分けが瞬時にできるようになるなど、生産性の向上に役立ちます。また、使用するデバイス数を減らすこともできるので、デスク上の省スペースが実現し、節電にもつながります。

PC切替器の便利な使い方例

二つのモニターの前で作業をする人物のイメージ2


 この項目では、PC切替器の便利な使い方を複数紹介します。

機種によってはWindowsOSとmacOSの併用も可能

 PC切替器の中には、WindowsOSとmacOSを並列で使用できるタイプも存在するので、異なるOSのPCを併用することが多い人にとって非常に便利です。ただし、すべてのPC切替器がWindowsOSとmacOSの両方に対応しているわけではないので、購入する際は仕様の確認を怠らないようにしてください。

簡単な操作でPCの切替ができる

 複数のPCを接続していても、PC切替器による切替は非常に簡単です。PC切替器の本体にあるスイッチで切り替えるタイプもありますが、キーボードの特定操作による切り替えが可能な機種もあるので(例えば「Ctrl」を2回押すなど)、通常のPC操作の範囲内で切り替えができるものなら、複雑な操作は必要ありません。

仕事用PCとプライベート用PCを切り替えて、ゲーミングマウスとゲーミングキーボードを使用する

 ゲーミングマウスとゲーミングキーボードはそもそも扱いやすいため、仕事用PCとプライベート用PCの両方で使えると便利です。PC切替器がない場合、いちいちケーブルを抜き差ししなければなりませんが、PC切替器があると1回の切替操作だけで、ゲーミングマウスとゲーミングキーボードを両方のPC操作に使用できます。

仕事用PCとプライベート用PC+USBハブをPC切替器に接続する

 PC切替器は便利ですが、切替可能なUSBポートが2つしかない機種もあります。そういった機種では2台のPCに対して切替できる機器はキーボードとマウスなどに限定されがち。しかし、PC切替器に3口または4口あるUSBハブを接続すれば、切替可能な機器が増えます。例えば、キーボード、マウス、外付け光学ドライブなど、3つ以上の機器を共有することができるようになります。

PC切替器を選ぶ際の5ポイント

PC切替器(KVMスイッチ)のイメージ


 この項目では、PC切替器を選ぶ際に注目すべき5つのポイントを紹介します。PC切替器は安いものなら数千円で入手できますが、10万円を超える機器も存在しています。このことから、ひとくちにPC切替器と言っても、商品による機能の幅が大きいことがわかります。そのため選定に当たっては、しっかりと仕様を確認してから購入することをおすすめします。

1.対応しているポートの種類とポート数

 PC切替器を選ぶうえで重要なポイントのひとつにポートの種類と数があります。例えばディスプレイに関しては、DVIやHDMIのほかDisplayPortなどがありますし、マイクやスピーカーをつなげたい場合はステレオミニジャック端子の有無などを確認することが重要です。

 また、モニターを2台接続できるタイプもあるので、用途を踏まえてポート数を確認しましょう。

2.接続可能台数

 PC切替器に接続できるPCの数は2台であることが多いですが、3台以上をつなぎたい場合は、必ず接続可能台数を確認してください。

 ちなみに、接続可能な台数は2台が多いものの、4台、8台、16台などの機種が存在します。接続数が多いほど価格が上がるので、必要な台数を想定して購入することが重要です。

3.対応しているOS(バージョン)

 PC切替器を購入する場合は、接続可能なPCのOSやバージョンを確認することが重要です。PC切替器の中にはMacに対応するとは記載されていても、アダプターを使った接続を要求されるケースがあります。その場合、画質が低下する可能性があるので、特にMacを接続する予定であれば、事前の確認が重要です。

 また、WindowsとmacOSのPCが混在する状態で、切り替えによって1つのマウスやキーボードで使用する場合、問題なく使用できるかを確認しましょう。使用できるモデルには、「クロスプラットフォーム対応」などの記述があります。

4.PC切替器の形状

 PC切替器の形状は、ボックス型とケーブル一体型に分類されます。ボックス型はUSBの増設ポートを備えていることが多く、耐久性、機能性への強い配慮が見られます。

 一方ケーブル一体型は、ボックス型よりコンパクトなので場所をとらないメリットがあります。また、価格設定が低めな商品が多いので、コスト重視の方におすすめします。

おすすめのPC切替器

 ここからは、おすすめPC切替器を、ボックス型とケーブル一体型に分けて紹介します。

機能性を重視したい人におすすめの「ボックス型」

 ボックス型は機能性や耐久性を重視したい方におすすめです。

エレコム「KVM-NHUS2」

エレコムのKVM-NHUS2


 PC2台接続可能。HDMI端子、USB-Aポート接続。Windows/macOS対応。解像度4Kのディスプレイにも対応しており、USB3.1のポートが2個あるのでハブ機能も有しています。パソコンポートの表示を一定間隔で切り替えるAUTOSCAN機能があります。

公式サイト:KVM-NHUS2=https://www.elecom.co.jp/products/KVM-NHUS2.html

エイテン「CS1924ATC」

エイテンのCS1924ATC


 PC4台接続可能。USB3.1接続。シームレス切替可能でオーディオ対応もできます。HDCP準拠、RS-232切替対応です。

公式サイト:CS1924ATC=https://www.aten.com/jp/ja/products/kvm/24%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88kvm%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%81(%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E5%90%91%E3%81%91)/cs1924atc/

スマートにまとめたい人におすすめの「ケーブル一体型」

 ケーブル一体型を使うと配線がスマートにまとまりますし、価格を抑えたい方にもおすすめです。

サンワサプライ「SW-KM3UU」

サンワサプライのSW-KM3UU


 PC3台接続可能。USB-Aポート接続。Windows/macOS混在環境下でも使用可能。本体裏面にマグネットがあるので、スチールデスクの側面に固定可能。LEDランプでどのPCに接続中かが判別可能。ワイヤレスマウスやワイヤレスキーボードにも対応。

公式サイト:SW-KM3UU=https://www.sanwa.co.jp/product/syohin?code=SW-KM3UU

サンワサプライ「400-SW032」

サンワサプライの400-SW032


 PC2台接続可能。USB-Aポート接続。Windows/macOS対応。キーボードの「Ctrl」を2回押すだけでPCの切り替えが可能です。専用ソフトウェアやAC電源不要で、接続後すぐ使用できます。また、多機能マウスやチルトホイール機能の使用も可能です。

公式サイト:400-SW032=https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/400-SW032

【まとめ】PC切替器を導入して快適な作業環境を構築しよう!

 PC切替器(KVMスイッチ)は、1組のキーボードやマウスを、複数のPCに切り替えながら接続できる機器です。上手に使うとデスク上の省スペース化ができますし、キーボードやマウスの配線をつなぎ変える手間を減らすことができます。仕事用とプライベート用のPCを使い分ける場合や、業務で複数のPCを頻繁に使い分ける場合に便利です。

 価格的に数千円のものから10万円を超えるものもあり、商品による機能の幅がかなり大きな機器です。そのため購入に当たっては、ボックス型やケーブル一体型の違いや、PC接続可能数、ポートの種類や数などをチェックして、使用環境にあったものを選定するようおすすめします。

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