大会レポート

2022.08.15

STAGE:0 2022 クラロワ決勝! 330校の頂点に立つのは?

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 8月12日から開催されている全国高校対抗eスポーツ大会「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2022」(STAGE:0 2022)の決勝大会。最終8月15日は「クラッシュ・ロワイヤル」。2060校2559チームのなかから地方ブロック・オンライン予選で勝ち上がった9校が日本一をかけて戦います。

Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2022

 対戦カードは、玉野商工「arcana」vs N高「最弱IMasters」、桐朋「キッカーマン」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」、岩見沢西「生徒会」vs 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」、刈谷工科「おだまき」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」です。沖縄尚学「アイコン縛り」は第1試合の勝者と準々決勝を戦います。

 クラロワの決勝大会は1チーム3人がそれぞれ3本先取の形式で対戦し、先に2人勝利したチームが勝ち進みます。

クラロワ決勝大会の対戦カード

第1試合 玉野商工「arcana」vs N高「最弱IMasters」

 第1試合は、玉野商工「arcana」vs 前回王者のN高「最弱IMasters」。セット1は、1戦目、2戦目ともにN高が堅実な守りからのカウンターを決め勝利。セット2初戦、N高らくりま選手vs玉野商工ターキ?選手は、ターキ?選手の丁寧な防衛が続きましたが、延長戦でらくりま選手がザッピーにミラーを使い手数を増やしカウンター。そのチャンスを活かして勝ち切りました。2戦目は、ターキ?選手がらくりま選手のデッキを把握したことで先読みしたうえで展開。エリクサーのアドバンテージを確保し、一気に攻めて勝利しました。3戦目、らくりま選手が序盤から積極的に攻め、最小限の手数で防衛するという前のめりの先方で押し切りました。準々決勝に進出したのはN高です。

第1試合 玉野商工「arcana」vs N高「最弱IMasters」

 MVPを獲得したるり選手は、「最初の試合で緊張しましたが、1本とれたことで落ち着いてプレーできました」、らくりま選手は、「崩れそうになって危なかったが、次までには調整していきます」とコメントしました。

ターキ?選手が一矢報いた

第2試合 刈谷工科「おだまき」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」

 第2試合は刈谷工科「おだまき」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」。セット1の1試合目は、刈谷工科のねむい選手が相手のデッキを読み切ったうえで、現環境では珍しいヴァルキリーやライトニングドラゴンを採用した変則的な構成で勝利しました。2戦目はミラー対決を榴ヶ岡が制しイーブンになります。3戦目、これまでの対戦を受けてお互いがお互いを対策するデッキで挑みましたが、榴ヶ岡のDEPAKUN選手が、相手がローリングバーバリアンを使った直後にゴブリンバレルを使うという戦法を徹底したことでじっくりタワーにダメージを与え、勝利しました。

第2試合 刈谷工科「おだまき」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」

 セット2、1戦目はお互いが1本ずつタワーを壊した状態で延長戦に突入。デッキは刈谷工科のざこ選手が相手を徹底的に対策したデッキで勝利します。2戦目もお互い同じデッキで挑みますが、今度は榴ヶ岡がリベンジ。3戦目も同じデッキでのマッチになりました。榴ヶ岡しばちん選手がボムバルーンを通すことに成功し、前半でタワーを一本破壊。その有利を保ったまま試合を進め、勝利しました。準々決勝に進んだのは榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」です。

ラヴァハウンドに見事に対策したざこ選手

 MVPを獲得した榴ヶ岡のDEPAKUN選手は、「1本とられて相手のペースに飲まれそうだったのですが、それでも負けることなく勝ててよかったです」。リーダーのasaxy選手は、「次も絶対2対0で勝利したいです」とコメントしました。

第3試合 岩見沢西「生徒会」vs 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」

 第3試合は岩見沢西「生徒会」vs 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」。セット1の1試合目は、復活|Roh 愛亜酢選手が危なげのない試合運びで勝利。2試合目は岩見沢西のいのり よもぎ選手が堅い守りを見せますが、復活|Roh 愛亜酢選手が左右にユニットを振り分け翻弄し、一瞬のスキを突いて1セット目を獲得しました。

第3試合 岩見沢西「生徒会」vs 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」
最後は物量で押し切った復活|Roh 愛亜酢選手

 2セット目の1試合目は、終盤に同志社Kimchi選手が耐久値が少なくなっていたタワーへの攻撃を許容しながらエレクトロジャイアントを通すという、肉を切らせて骨を断つ戦法で勝利しました。2試合目はKimchi選手が雪玉をタイミング良く使用し、敵ユニットの位置をずらすという高度なテクニックを使用。終盤、ユニットが入り乱れる混戦になりましたが、その混乱にまぎれてディガーを通し同志社が勝利しました。

スレスレの戦いのなか冷静にディガーを通したKimchi選手

 MVPを獲得したKimchi選手は、「ギリギリの戦いが多く緊張しました。今も心臓バクバクです」。復活|Roh 愛亜酢選手「勝ったのは当然嬉しいですけど、ずっと一緒に練習していたKimchi選手がMVPに選ばれて嬉しいです」とコメントしました。

第4試合 桐朋「キッカーマン」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」

 第4試合は桐朋「キッカーマン」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」。1セット1戦目はお互い残り1分まで動かない展開になりました。コストが重いデッキ同士の戦いで発生しやすい展開です。お互い攻めあぐね、もはや行方が分からない展開でしがた、延長残り20秒に開成おどろねすの会選手がこれまで見せていなかったスケルトンラッシュを決め、勝負が決まりました。2戦目は序盤から相手のタワーを直接狙って攻防が続きます。一進一退の展開ですが、おどろねすの会選手は堅実に守りながらじわじわと相手のタワーを削り、堅実な展開で勝利しました。

第4試合 桐朋「キッカーマン」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」

 2セット目の1戦目、開成の暗闇のあろーん選手が初手から積極的に攻めます。終盤、エリクサーポンプを使用しエリクサーを確保。エリートバーバリアンをミラーで追加し一気にキングタワーまで崩し、開成のマッチポイントになります。2戦目も終盤、暗闇のあろーん選手がエリクサーポンプを出しますが、桐朋ユウサク選手がロイヤルホグをミラーで増やし、一気にタワーを破壊して1勝を取返しました。3戦目、時間いっぱいまで暗闇のあろーん選手がエリートバーバリアンの展開って攻防を続けます。延長残り30秒で暗闇のあろーん選手がエリートバーバリアンで敵の注目を引きつけ、そのスキにもう一方のタワーを攻めて勝利を納めました。開成が準決勝に駒を進めます。

エースの駒であるエリートバーバリアンを使って防衛を分散しつつスキをつくる暗闇のあろーん選手

 開成の暗闇のあろーん選手は、「1戦目は読みが当たって勝てましたが、2戦目は同じデッキでしたがプレイングで負けてしまいました。3戦目も同じデッキで来ると思いきや違ったので焦りましたが、勝ててよかったです」とコメントしました。

第5試合(準々決勝) 沖縄尚学「アイコン縛り」vs N高「最弱IMasters」

 準決勝の第1試合は沖縄尚学「アイコン縛り」vs N高「最弱IMasters」です。セット1の1戦目はN高が相手の対策カードがなくなったタイミングを狙って物量で一気に攻めて1本先取。2戦目は沖縄尚学DIGNO選手が左右に攻撃を振ってN高Rudy選手を翻弄しようとしますが、迫撃砲を使ってタワーを直接叩く戦略に苦しみます。Rudy選手は迫撃砲をおとりにディガーでタワーを叩いてじわじわと削り、セット1を獲得しました。

準決勝 第1試合 沖縄尚学「アイコン縛り」vs N高「最弱IMasters」

 セット2の1戦目は、沖縄尚学のピノタン選手がジャイアント×ペッカ×レイジの構成で、タワー1本を犠牲に1本破壊する展開になります。N高の最弱ISK選手はロイヤルホグでタワーを狙い返しますが、ピノタン選手は左右に攻撃を振り相手を翻弄。相手が立て直す前にレイジとジャイアントで一気に2本目のタワーを破壊して勝利しました。2戦目も同様の先方に加え、ジャイアント、レイジ、エリートバーバリアンで攻め、相手のロイヤルホグはスパーキーでまとめて対処するという戦法でセットを取り返しました。

優勝候補のN高を圧倒する沖縄尚学のピノタン選手

 セット3にまでもつれ込んだ沖縄尚学vs N高。1戦目は、N高のG-master しおん選手がひたすらに攻めながら、相手と体力差をつけていきます。ederson選手はゴールドナイトで攻めようとしますが、G-master しおん選手が確実に対策し、タイムアップ時の体力差で勝利しました。2戦目、エリクサー供給が2倍になる残り1分までお互い動きません。動き始めてもG-master しおん選手はどっしりと構えてダメージを受けないよう立ち回りながら、ジワジワとダメージを稼ぎます。ederson選手はレイジなどを使いながら一気にせめてなんとかタワーを削ります。しかし、G-master しおん選手はうまくしのぎ、準決勝への切符を手にしました。

守りを固めて勝利したG-master しおん選手

 G-master しおん選手は、「自分が勝たなければ敗退だったので、すこし緊張しました」と安心します。最弱ISK選手は、「少し調子に乗ってしまいました」と反省しました。

準決勝 第1試合 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」

 準決勝の第1試合は同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」vs 榴ヶ岡「脳みそプレイヤーズ」。1セットの1戦目は復活|Roh 愛亜酢選手がエレクトロジャイアントを中心に攻め、対するしばちん選手はラヴァハウンドで攻めます。終盤、しばちん選手は自陣のタワーを破壊される前に相手のキングタワーを狙いますが、復活|Roh 愛亜酢選手が完全にいなし、エレクトロジャイアントを通して勝利しました。2戦目は復活|Roh 愛亜酢選手のヴァルキリーで引きつけながらゴブリンバレルで攻める攻防一体の戦略が刺さり、セット1は同志社が勝利しました。

 セット2の1戦目は、Kimchi選手が見習い親衛隊の物量でasaxy選手を左右に振り防戦に追い込みます。さらにロイヤルホグで追撃をかけて勝利しました。2戦目は、残り1分から動き始めます。Kimchi選手はエレクトロジャイアントにミラーを使い、大きなダメージを稼ぎます。asaxy選手も反対側から攻めますが、Kimchi選手が最低限の手数で防衛。その間に果敢に攻め、同志社が決勝進出を決めました。

エレクトロジャイアントをミラーで増やす戦法をとるKimchi選手

 復活|Roh 愛亜酢選手は、「前の年のベスト4を超えることができたので、嬉しいです」と喜びました。

準決勝 第2試合 N高「最弱IMasters」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」

 準決勝第2試合は、N高「最弱IMasters」vs 開成「暗闇のパンケーキ会」。1セットの1戦目は一進一退の攻防でしたが、N高の最弱|SK選手がマジックアーチャーの貫通する矢をタワーに当たる角度に調整し、とどめを刺しました。トルネードで敵ユニットをまとめて貫通する矢を当てる戦法が奏功した形です。2戦目は開成Hey!Jones@パンケーキ選手がラヴァハウンドを使用しますが、最弱|SK選手がインフェルノタワーを採用しており対処されます。終盤、インフェルノタワーが切れたタイミングでHey!Jones@パンケーキ選手がラヴァハウンドを出しましたが、最低限のユニットで対処しながらホグライダーでタワーを破壊しました。

 2セット目の1戦目、開成のおどろねすの会選手はローリングバーバリアンとユニットで構成されたデッキを採用。終盤、左右に攻撃を振りつつ、タイミングのいいヒールスピリットと、相手のマジックを避ける位置に配置するマジックアーチャーで攻め、おどろねすの会選手が勝利しました。2戦目、エリクサー供給が2倍になってから双方が動き始めます。おどろねすの会選手がこれまで見なかったフリーズのマジックを使用しますが、G-master しおん選手がポイズンを刺してユニットに対処します。おどろねすの会選手はフリーズとスケルトンラッシュを組み合わせて攻めますが、G-master しおん選手が高速でデッキを回しながらポイズンで対処し続け、G-master しおん選手が勝利しました。

 3戦目は、G-master しおん選手がゴブリンドリルでタワーを攻めてダメージを稼ぎ、アドバンテージを確保します。おどろねすの会選手は守りに入りますが、右側のタワーが削られ続けます。そんな状況でも冷静に判断し、右側がにぎやかなうちに左に迫撃砲を設置。ついに相手のタワーに攻撃が入り、残り2秒でダメージを逆転。2セット目を取りました。

迫撃砲を守り抜いてダメージを与えたおどろねすの会選手

 3セット目の1戦目は、Rudy選手がひたすら攻めて開成 暗闇のあろーん選手に攻撃のスキを与えません。トルネードと範囲攻撃を重ねて前線を押し上げ、Rudy選手が勝利しました。2戦目はお互いがゴブリンドリルでタワーを狙います。攻防を続けるうちにRudy選手が手札を調整し、流行りの形であるゴールドナイト×ゴブリンドリル×トルネードを押し付けることに成功。勝利することができました。

ゴールドナイト×ゴブリンドリル×トルネードの形を作ることができたRudy選手

 決勝に進んだN高のG-master しおん選手は、決勝に向けて「ここまで来たからには優勝しかないので、優勝したいと思います」とコメント。開成 おどろねすの会選手は「自分で終わってしまうかとも思ったのですが、3人全員N高の選手とプレーすることができてよかったです」と振り返りました。

決勝戦 同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」vs N高「最弱IMasters」

 決勝戦は同志社「京都饅頭リベン茶ーズ」vs 2連覇のかかったN高「最弱IMasters」。セット1の1戦目、序盤に同志社の復活|Roh 愛亜酢選手がスケルトンキングのソウルコールを使ってダメージを稼ぎます。トドメは、復活|Roh 愛亜酢選手のファイヤーボール×ゴブリンバレルという、対処に現れる相手ユニットを撃破してゴブリンを安全に着地させる戦法でした。2戦目、復活|Roh 愛亜酢選手がスケルトンキングでタワーに一撃を入れ大きくダメージを稼ぎます。G-master しおん選手は防戦一方になってしまい、攻撃に転じることができません。そのまま復活|Roh 愛亜酢選手が押し切り、1セット取りました。しかもここにきてノーダメージでの勝利です。

 N高がはじめて1セット先取されてからの2セット。1戦目は開始から1分経ってもお互い動きません。戦闘が始まると、お互いが大型のユニットを展開します。最弱|SK選手は守りからのカウンターを徹底し、隙間にスケルトンラッシュを通してダメージを稼ぎます。Kimchi選手はフリーズとボムバルーンで大ダメージを狙いますが、最弱|SK選手がうまく処理。スケルトンラッシュで削り切り、最弱|SK選手が勝利しました。2戦目、序盤から最弱|SK選手が自らのキングタワーの起動に成功し、有利な形をつくります。中央で激しい戦闘が発生したスキにKimchi選手のロイヤルホグが相手のタワーを大きく削ります。あわや削り切られるかというところでギリギリ防衛。最弱|SK選手が反撃のロイヤルジャイアントをタワーまで届け、2セット目に勝利しました。

 セット3の1戦目、Rudy選手が相手のスキを突いたロイヤルホグが刺さり、大ダメージ。同志社の京饅 ユウビビ選手はゴーレムを出しますが、Rudy選手は巨大スケルトンにミラーを使い、2枚体制で迎撃。そのまま守り切り、勝利しました。2戦目はRudy選手が相手のスキを突くホグライダーと、インフェルノタワーによるゴーレムの迎撃で堅実に試合を運び、見事にN高に優勝をもたらしました。

優勝したN高「最弱IMasters」

 優勝したN高のなかでもMVPを獲得した最弱|SK選手は「予選の準決勝と全国大会の準々決勝で負けて二人にカバーしてもらったのですが、決勝で買って二人に恩返しできてよかったです」と喜びました。G-master しおん選手は「個人としては準決勝から惨敗だったのですが、ほかの二人が勝ってくれて嬉しいです」とコメント。Rudy選手は「予選からここまで無敗で来れたので、それが嬉しいです」と話しました。

 試合の合間には、特別企画としてアンガールズ田中さんvs ひろゆきさんの「クラロワ ガチ対決」を実施。決勝大会と同様に3本勝負の2本先取です。1本目は田中選手が堅実な守りからのカウンターを見事に決めて勝利。ひろゆき選手は「けっこうしっかりやるんですね」とこぼします。

 2本目はダメージが拮抗。中盤で田中さんがゴーレムを護衛しながら敵陣に運ぶことに成功。そのままタワーを1本破壊して、勝利しました。田中さんは「俺が強すぎました。アンバサダーなんで負けられないんですよ」と喜びます。試合後、ひろゆきさんは選手やこれからクラロワを始めようと思っている人たちに向けて、「すごく強い人のマネをすることから始めた方がいいと思います。そのままでも結構勝てるので、そのあと自分の形が見えてきます」とアドバイスを残しました。

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外部リンク

Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2022=https://stage0.jp/

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