大会レポート

2023.09.10

久しぶりのオフライン会場が大盛況! 「LJL 2023 Summer Split Finals」レポート

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 8月20日、幕張メッセ イベントホールにて、『League of Legends』の公式大会「LJL 2023 Summer Split Finals(Finals)」が行われました。

 LJLは『League of Legends』の国内プロリーグで、Spring SplitとSummer Splitの2シーズンで行われます。Spring Splitで優勝したチームは国際大会である「Mid-Season Invitational(MSI)」の出場権が付与され、Summer Splitで優勝したチームは「League of Legends Worlds Championship(Worlds)」の出場権が付与されます。つまり、今回のFinalsは10月10日に韓国で開催されるWorldsの出場権をかけた戦いです。

幕張メッセ イベントホールで開催された
「LJL 2023 Summer Split Finals」

DetonatioN FocusMeの6連覇なるか

 LJL 2023 Summer Splitのリーグ戦、そしてプレイオフの結果により、FinalsはDetonatioN FocusMe(DFM)と福岡ソフトバンクホークスゲーミング(SHG)の対戦となりました。DFMは2021年のSpring Splitから2023年のSpring Splitから5連覇を成し遂げており、Summer Splitの優勝候補の筆頭です。

 ただ、今シーズンはチーム内で発生したトラブルにより、選手やコーチの契約解除が発生しました。これによりトップトレーナーの不在から長年ADCを勤めてきたYutapon選手がトップに回る事態が発生。万全な体勢とは言い切れない状態でFinalsを迎えています。

 かたやSHGリーグとプレイオフで2度DFMに敗退しているものの、上り調子と言えます。

 Filnalsはプレイオフと同様にBO5で行われます。

ここまで5連覇を成し遂げているDetonatioN FocusMe
上り調子で初の優勝を狙う福岡ソフトバンクホークスゲーミング


 初戦はDFMの猛攻で30分を切るタイムで決着。2試合目は中盤から逆転したSHGがそのまま勝ちきります。3試合目は1試合目以上の圧倒的な差を見せつけたDFM。20分経過した時点でゴールドが10K差、キルが10差と大きく差をつけ、23分50秒での決着となりました。4試合目も早い展開。2試合目と同様に中盤から逆転し、30分代のハイペースでDFMを倒しきりました。

 これでセットカウント2-2となり、最終戦にもつれ込みました。最終戦は中盤まで均衡を保っていましたが、終盤の集団戦で勝ちきりDFMが有利をとると、そこからはDFMペースで試合が運び、勝利を手にしました。

 今回は両チームとも前試合で活躍したチャンピオンのカウンターピックを行い、そこが機能したと言えます。早い展開となったのはそのせいかも知れません。

 また、奇しくも5戦ともブルーサイドが勝利するという結果になりました。ピックの先攻が有利といえるのか、それとも右上に攻め込む方がやりやすいのか、さまざまな理由があると思いますが、これだけ偏ってしまうのはちょっと考えていかなければならないのかも知れません。

優勝し、チームメイトと喜びを分かち合うDFM


 何はともあれ、これでDFMのWorlds出場が決まりました。DFMは、Worlds 2021にはプレイインを突破し、ベスト16に入っています。18年のプレイイン初勝利から徐々に成績を伸ばしているだけに今回の戦績にも期待したいところです。

 しかし、先述の通り、チームの事情によりチーム力は落ちてしまっていると言えるでしょう。それでもLJLを勝ち抜く強さを持っているのも確かですが、本領を発揮できるかというと、厳しいと言えるかも知れません。そこは、あと1カ月という期間での成長に希望を見いだしていきたいところです。

優勝トロフィーを掲げるDFM

オフラインイベントならではの魅力

 さて、今回は久々のオフライン大会です。おそらく19年に立川立飛アリーナで開催した「LJL 2019 Summer Split FINALS」以来4年振りとなります。さらにこの幕張メッセ イベントホールと言えば、「LJL 2017 Summer Split FINALS」でオフラインイベントを行った会場です。こちらは6年振りの開催となり、DFMとランペイジによる対戦が行われており、ファンにとっては懐かしく、感慨深い会場と言えます。

 今回の試合もその2試合に見劣りしないほど盛り上がっていました。約4000席のホールはほぼ満席で久しぶりのオフラインイベントを待ち望んでいたのが分かります。また、17年は全席2500円だったチケットが、19年には、3500~5500円になり、今回は全席6500円となり、倍以上の価格となっています。これはeスポーツの観戦がコモディティ化し、より多くの人が観戦するようになったことで、チケットの価値が高まった証拠と言えるでしょう。

DFMサイド
SHGサイド


 オフラインイベントとしての楽しみも満載でした。まず、お馴染みの物販コーナー。物販コーナーは1階のホワイエを利用して展開されていましたが、購入者の殺到を見越して、2階階段前で入場規制をしていました。入場できたとしても、1階ホワイエでもかなりの列をなしていたので、グッズを買うまでに時間を要しているほどの人気っぷりでした。

1階の物販コーナーは入場規制をするほどの人だかりが。
2階の柵の列は物販コーナーに入るための待機列
フィギュアからマウスパッド、キャラクターを模した帽子など
さまざまなアイテムが用意されていた
LJLのチームTシャツなどアパレルももちろんある
最終的にはほとんどの商品が売り切れになっていた


 次にコスプレです。Riot Gamesのタイトルのオフラインイベントと言えば、もはやコスプレは外せません。40人以上のコスプレイヤーが集結しているのは見ていて壮観です。しかもチャンピオン被りはあったとしてもスキン違いとなっており、被りがないと言うのが驚きです。大会中にお披露目イベントもありましたし、参加者で被らないように話合ったんでしょうか。コスプレコミュニティ、侮りがたし。

試合の合間に行われたコスプレイヤーのお披露目イベント
ホワイエに用意された看板の前で記念撮影
フォトスポットにも集まっていました


 Riot Gamesの大会でお馴染みと言えば、応援ボードです。今回も応援ボードを用意しており、ファンはそこに推しのチームや選手への応援コメントを書いて、ボードを掲げながら応援します。それ以外にも手作りのうちわやタブレットに絵やメッセージを書いて表示させるのが主流となっていますが、今回はうちわやタブレットの類いはほとんど見られませんでした。来場者は個々のファンはあるものの、日本最高峰のプレーを観に来た人が多かったのではないでしょうか。

応援ボードにメッセージやイラストを描いているファン
応援ボードを抱えて応援です
ファンアートの作品の掲示もありました
試合の合間ではスマホの明かりで場内を照らすことも。
これもオフラインならではの一体感です


 そう言えば、同日幕張メッセのメインホールやZOZOマリンスタジアムで音楽フェス「サマーソニック 2023」も開催されていました。当然、凄い人出だったのですが、イベントホールに並ぶ人たちを見た通行人から、「eスポーツの列? 凄くない?」という発言が出るほどLJLも盛況でした。もちろんサマソニの方が、桁違いの集客力があり、規模的にも断然大きいのですが、それでもそれに劣らないほどの盛り上がりと人だかりに見えたのかもしれません。

 リーグ最終戦となるFINALSでの有観客オフラインイベントが復活したのであれば、次はリーグ戦の有観客オフラインイベントの復活ではないでしょうか。以前のようにヨシモト∞ホールでの開催になるかはわかりませんが、LJL 2024 Spring Splitからのオフライン開催復活に期待したいところです。(ライター・岡安 学)

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外部リンク

LJL 2023 Summer Split Playoffs 7月22日(土)より開幕
https://lolesports.com/article/ljl-2023-summer-split-playoffs-7%E6%9C%8822%E6%97%A5%EF%BC%88%E5%9C%9F%EF%BC%89%E3%82%88%E3%82%8A%E9%96%8B%E5%B9%95/blte7f607cfe8985008

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