大会レポート

2024.04.04

「シャドバにかけた金額より得た金額が多く」 最高の舞台に挑戦した大学生による座談会、Invitational 2024裏舞台

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 『Shadowverse(以下:シャドバ)』最高峰の招待制大会「Shadowverse Invitational 2024」(以下、Invitational)が3月2日(土)~3日(日)の2日間にかけて行われました。

左から、りざ選手、かなで選手、No.084選手


 大会自体はもちろん大盛り上がりでしたが、せっかくトップ層の選手たちが集まっているこの機会を活かすべく、今回は大学生シャドバプレイヤーたちによるフレッシュな座談会を実施。初日予選大会を終えたばかりの、りざ選手、かなで選手、No.084選手の3人に、Invitationalの感想や印象に残った試合、自分のデッキのこだわりなどについて存分に語っていただきました。翌日の決勝トーナメントも勝ち進み、最終的に年間王者の座を獲得した、大注目のりざ選手の“最強デッキ”構築の裏話についても聞いちゃいました!

 予選大会を戦い抜いた3人の大会裏話をお楽しみください。

それぞれのInvitationalの感想

りざ選手(以下、りざ) 今まで画面越しで見ていた選手たちと実際に戦って、ベスト8にまで残れたことにまだ実感が湧いていないですね。最後の試合でおいたく選手と対戦したんですが、笑っちゃうくらいに自分のカードの引きがよかったので、それが今日1番印象に残っています。

かなで選手(以下、かなで) お互いに後が無い2対2の状態でりざ選手と戦ったんですが、自分のミスのせいで負けてしまったんです。その結果りざ選手が決勝に上がれたので、もしミスしていなければ、自分が決勝戦に出場できたのかもしれないと思うと少し悔しいですね。でも、配信卓で「名古屋OJA」のさに選手に勝利できたのはいい思い出になりました。

 りざ選手も話していたように、いつも画面越しに見ていた選手たちと交流できたのは僕も嬉しかったですね。「AXIZ」のRob選手と「『Shadowverse: Worlds Beyond』どうなるんだろうね」というようなお話を試合後にしました。実はRob選手も僕が現在通っている同志社大学を受けていたらしく、大学受験の話など、シャドバだけでなくプライベートな話もできたのがよかったです。

No.084選手(以下、No.084) あと1勝というところまでいって、最後に負けてしまいました。結構自分は運が良い方だと思っていたんですが、Invitationalに出場している人たちは、何かしらの大会で勝っているということもあり、その中だと自分もまだまだだと痛感しました。今日負けた試合も特に目立ったミスはなく、相手の運が良くて負けてしまったという感じだったので、さすがの勝負強さだなと思い知らされました。

 「NORTHEPTION」のForest選手が一番好きな選手なんですが、初戦で当たってしまって、「当たりたくなかった」という話はご本人にも伝えました。あとは、以前デッキの調整をしていただいた「AXIZ」のTerarina選手とも戦うことになり、デッキについてのお礼を伝えつつも、勝つことが出来ました(笑)。

デッキ選びでのエピソード

かなで 僕は「Shadowverse University League 23-24」(以下、SUL)が初めての大会出場だったんですが、その時は同じチームのNo.084選手が主体となってメンバーそれぞれの担当デッキを考えてくれたので、自分は割り当てられたデッキを練習するだけで良かったんです。だから、自分で持ち込むデッキを決めるところからは今回が初でした。

 大会歴が浅いこともあり、ツテや人脈も少ないんですが、唯一「よしもとゲーミング」のだーよね選手とは少し交流があり、デッキ構築について相談しました。

 先日、参加した大阪のES地方大会では、バフドラゴンとマガチヨエルフで戦って準優勝だったので、自分の中でもマガチヨエルフの感触が良く、だーよね選手からのアドバイスも踏まえて最終的に採用を決定しました。

 自分のデッキの少し面白い部分としては、PPブーストできるカードの枚数を増やそうと思い、《竜の真恵》を1枚入れた点です。エルフ・ネクロ・ドラゴンで来る選手が多いと予想していたので、《クロードラゴニュート》のバリューを上げるための戦略です。(《クロードラゴニュート》は、【必殺】の能力を持ち、かつファンファーレとして「覚醒状態なら、進化する」能力を持つ)

 その分《竜人のストライカー》を抜いて、序盤で《オルカサーファー》が《竜人のストライカー》を引く確率を減らしたのは、ほかの人のバフドラゴンとはちょっと違う構築になっていたと思います。

りざ 自分は、《竜の真恵》は入れずに《終幕の竜騎士》を入れて、ブーストしない代わりに手札のカードのコストを下げて、盤面処理をしながらドラゴンフォロワーにバフをかける形を取りました。《竜の真恵》を入れるかは、直前まで結構悩みましたね。

かなで 僕は逆に、元々《終幕の竜騎士》を入れていて、直前で《竜の真恵》に変えたので、悩む気持ちがすごく分かります。

りざ 僕が最終的に作った《終幕の竜騎士》が2枚入っているデッキは、けっこう珍しかったんじゃないですかね。あとは、最近は《使命の妖精姫・アリア》を入れたエルフデッキが主流でしたが、自分は入れなかったという点が他の人と違う構築だったかもしれません。

No.084 これまで、あまり分岐がなくミスが起きづらいデッキを選んで負けて後悔することが多かったので、今回は僕が1番信頼している「SGA(アマチュアチーム)」のあや選手に相談して構築を考えました。今の環境で言うと、マガチヨエルフやバフドラゴンが比較的扱いやすいデッキで、融合ネクロ・カステルエルフが難しいですかね。

 多分ドラゴンが1番多く使われるだろうと思っていたので、対ドラゴンで比較的戦いやすいデッキを3つ持っていきました。練習段階ではカステルエルフを使っていましたが、対ドラゴンを考えてエルフデッキはマガチヨエルフにしました。

マガチヨ燃えました(笑)

かなで カステルエルフは僕も練習していたんですが、あまり上手く使いこなせていない感覚がありましたね。デッキの出力的にはカステルエルフの方がマガチヨエルフより上だと思いますが、自分が上手く扱えるという点で、最終的にマガチヨエルフを選びました。

りざ 僕は反対にマガチヨエルフや融合ネクロ、バフドラゴンといった主流デッキに対して有利ということもあって、エルフデッキはカステルエルフを使いました。元々カステルエルフで練習していたのもありますが、自分は手札がいっぱいになるマガチヨエルフがあまり得意じゃなくて……(笑)。

試合も姿勢も“前のめり”で挑んだNo.084選手

プロに教えてもらった必勝法は「前かがみの姿勢」

かなで 最初に2連勝した後に2連敗してしまって、気持ちが落ち込んだのと、疲労からその後は冷静な判断ができなかったですね。

りざ 僕も終盤の試合は特にミスが多くて……。後悔するプレーがあった時は、引きずらないように水を飲んで切り替えるようにしていました。

かなで 水を飲んで気持ちを落ち着かせるのは、僕もやっていました。他にも、配信卓の時に気持ちを落ち着かせるために下を向いて、画面も見ずに全てシャットアウトして1回リセットしていました。

No.084 配信卓じゃなければ自分は落ち着けるので、今日は比較的緊張せずにできました。Forest選手が「姿勢を前のめりにすると、(カードの)引きも前のめりになる」と言っていたので、今日は前のめりの姿勢を意識して6試合戦い抜きました。そしたら、相手の方がもっと前のめりだったようで(笑)。

かなで 相手の方が、より前傾姿勢だったんですね(笑)。

どっちが強い?「1人で練習」VS「チームで練習」

かなで SULで優勝したのをきっかけにNo.084選手がリーダーを務めているチームに加入したので、Invitationalに向けてのデッキ調整やBO5の練習はチームメンバーに手伝ってもらっていました。これまでも多くの方に手伝っていただいていましたが、人との繋がりによって練習の幅がさらに広がりましたね。

りざ 僕は、Ratings杯を活用したり、知り合いに調整を手伝ってもらっていたりしました。例えば今の環境だと融合ネクロが分岐も多く難しいので、人に見てもらいながらやると訳が分からなくなってしまうということもあり、今期は特に1人でやることが多かったです。

かなで 今の環境は1ターンごとの手数が多いデッキが多いので、リアルタイムでは1人でプレーして、あとからほかの選択肢をみんなで検討するといった練習の方が良いかもしれないですね。

No.084 1人でできる人はそれでもいいと思いますが、僕は逆に誰かがいないとモチベーションが上がらないので、チームで一緒に戦う仲間がいてくれた方がいいですね。

「シャドバ」は学生生活に好影響?

かなで 僕とNo.084選手は通っている大学は別ですが、No.084選手のチームに加入してからより人とのつながりが増えました。ほかにも、元々試合を見ていただーよね選手と、今は一緒に通話したりシャドバをプレーしたりなんて、当時は夢にも思っていなかったですね。

りざ 僕も、シャドバを通じての知り合いが多くできたり、交流が増えたりしたのはいいことだと思いますね。

優勝した りざ選手を讃える2人

「りざ選手ベスト8進出おめでとう!」のつもりが優勝してしまった!

 座談会では、りざ選手と直接戦ったかなで選手が、りざ選手の発言に対して時折悔しそうな表情を見せていたのが印象的でした。

 今回の取材は予選ラウンド終了時に行われたので、ベスト8進出を決めたりざ選手を称える座談会でもありましたが、後日の決勝ラウンドでりざ選手は数多の苦しい局面を乗り越え、優勝しました。

 取材の後半では「シャドバの魅力はスマホで手軽にプレーできること」という話になり、三者ともシャドバにかけたお金よりも、シャドバから得たお金の方が多くなったという話で大盛り上がり。No.084選手の、「宝くじを買うよりもシャドバを頑張った方が大金を手に入れられる確率は高いし、コスパも良いと思う」という発言に取材陣は爆笑の渦に包まれました。

 スマホさえあれば誰でも無料で始められるのが『Shadowverse』の魅力です。今回のInvitationalでも、プロ選手が多数出場する中、大学生のアマチュア選手であるりざ選手が決勝大会に進出。さらには優勝! という、夢のある展開でした。学生時代に打ち込むにはぴったりの競技かもしれません。(ライター・小川 翔太 / 松永 華佳)

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外部リンク

Shadowverse Invitational 2024
https://shadowverse-invitational.jp/

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