コラム
2023.09.08
オンラインゲームの回線落ちは何が原因?考えられる理由と解決方法を説明
- 解説
オンラインゲームを気持ちよくプレーしていたのに、急な回線落ちや通信速度低下で遅延が起きたら、テンションもガタ落ちです。
今回は、オンラインゲーム中の回線落ちの原因や対策をわかりやすく解説していきます。軍資金が少ないであろう学生にもできるお金がかからない対策も記載していますので、快適な環境でプレーしたい人はぜひ参考にしてください。
オンラインゲーム中の回線落ちの主な原因
まずはオンラインゲームの最中に回線落ちが起こる主な原因を解説していきます。
利用している回線会社で障害が発生した
一つは、利用する回線会社で障害が発生した時に回線落ちするパターンです。この場合の「回線」とは、家庭内で利用する光回線や、無線で屋外でも使用できるWiMAXやモバイルWi-Fiなどを指しており、運営会社にはNTTやKDDI、So-netやBBIQ、UQコミュニケーションズなどがあります。
回線の不具合は、もし起こったとしてもさほど長く続かない例が多いです。しかし問題が続くようなら利用している回線会社の故障やメンテナンス状況を確認してみましょう。
利用しているプロバイダ会社で障害が発生した
プロバイダ会社で障害が発生した時にも回線が落ちることがあります。プロバイダとは、回線会社と利用者をつなぐ役割を担っている接続事業者のことです。
プロバイダにはOCNやSo-net、@niftyやSoftBank、楽天モバイルなど多数ありますが、問題が起こっている場合は、契約している会社のトラブル情報を確認してみましょう。
基本的には回線とプロバイダのトラブルはユーザー側ではどうにもできません。費用は掛かりますが家庭の光回線と別の会社でポケットWi-Fiを持っておくと突然の不具合にも対応できます。
プレーしているゲームのサーバーがダウンした
ゲームのサーバーダウンでも同様に回線落ちが起こります。頻繁に起こるものではありませんが、復旧するまでそのゲームをプレーすることができなくなります。プロバイダや回線の不具合と同様に、ユーザー側でどうにかできる問題ではありません。
ただしほかの原因とは異なり、誰もがゲームをプレーできない状態なので、回線落ちで他の人に迷惑をかけてしまうことはありません。
ゲームの運営によって計画的に行われるメンテナンスでも、一時的にプレーができなくなります。この場合は事前に必ずアナウンスがあるので、運営からのお知らせなどを日ごろからチェックしておきましょう。
自分の周辺機器に何かしらの問題がある
ルーターやLANケーブルの不具合のほか、ゲーム機やPCなどの問題から回線落ちが発生するケースもあります。これに関しては事前に通信環境を改善することで対策することができます。
原因や対策は複数あるので、次の項目で詳しく解説します。
自分の周辺機器に問題があるかも・・・?
ここからは自分自身が使っている通信機器など、自分の通信環境によって起こる回線落ちの原因と対策を記載していきます。
学生の場合、費用がかかるものにはなかなか対処しにくいとは思いますが、今後のために原因を知っておくことは大切です。家族と協力して原因を確認し、具体的な改善方法を考えましょう。
使っているLANケーブルに問題がある
まずはLANケーブルに原因がないか確認しましょう。ルーターとPCやゲーム機をつなぐLANケーブルによっても通信速度は変化します。一見どれも変わりなく見えるケーブルですが、「カテゴリー(規格)」によって通信速度が異なるからです。
【チェック】LANケーブルのカテゴリーを確認しよう
LANケーブルを使っている人は、ケーブルの線上に表記されているカテゴリーを確認してみてください。例えば、「CAT5e」という表記があればそのLANケーブルのカテゴリーは5eです。数字が大きいものほど高性能で、2023年9月現在、数字が5以下のLANケーブルは推奨できない状態にあります。
具体的に速度差を表記すると、CAT5は100MbpsですがCAT6なら1Gbps、6eや6Aなら10Gbpsと明らかな差があります。
LANケーブルの価格は商品によって差がありますが、カテゴリー6以上でも数百円~千円程度で購入できるので、学生でも手が届く値段です。
使っているルーターに問題がある
使っているルーターが古い場合、通信速度が安定せず、回線落ちの原因にもなります。
【チェック】ルーターのスペックを確認しよう
ルーターは5年前後で機械的な寿命が来ると言われています。そのため、購入から5年を超えているようであれば買い替えることをおすすめします。
接続状況に問題がある
ゲームをプレーしている時、PCやゲーム機は有線接続か無線接続、どちらでしょうか。Wi-Fiなどの無線接続は、部屋のどこにいてもケーブルをつながずに利用できる点は便利です。しかし、電子レンジやBluetoothなどの電波の影響を受けやすいので、ゲームプレイに集中したい人、回線落ちを防ぎたい人にはおすすめできません。
【チェック】無線接続よりも有線接続の方が安定しやすい
一方で有線接続は、物理的につなぐという取り回しの悪さがあるものの、回線が安定しやすいという特性があります。現在無線でプレーしている人の中で、回線落ちや通信速度が遅くなる現象を回避したい人は、ぜひ有線接続に切り替えることをおすすめします。有線にすると電子レンジやBluetoothなどの影響を受けにくくなりますし、通信速度も安定するので、さらに快適にプレーできるはずです。
使っているPC・ハードに問題がある
使っているPCやハードが原因となることもあります。購入してから年数が経過している、メンテナンスが不十分だったなど、そうした場合には通信速度が遅くなりがちです。
【チェック】スペックが足りているか・負荷がかかる設定になっていないか
まずPCのスペックとゲームの「必要動作環境」や「推奨動作環境」を見比べてみてください。必要動作環境に達していない場合はPCのスペックを上げる必要があります。PC本体は非常に高価なので、簡単に買い替えることは難しいです。購入するために具体的な計画を立てるか、家族と相談することが必要になります。
しかし、PC買い替えの結論を出すのはまだ早いかもしれません。まずハードディスク上にある不要なデータを削除したり、必要以上に起動しているプログラムを一旦停止したりすることで状況が改善できる例もあります。またゲームのグラフィック設定を下げてみるのも有効です。例えばSteamを利用している場合、「ライブラリ」の「プロパティ」から「起動オプション」を開くとゲーム解像度を下げることが出来ます。
PCのシステム側の設定によりパフォーマンスが発揮できない可能性も考えられます。「PCコントロールパネル」から「電源オプション」設定を開き、省電力モードになっている場合は「最大パフォーマンス」に変更することで、通信環境を改善できる場合があるので念のためこちらも試してみましょう。
プロバイダとオンラインゲームの相性が悪い可能性がある
もしかすると契約しているプロバイダとプレーしているゲームの相性が悪いのかもしれません。ゲームの種類によっては、要求される通信速度や下で説明するPing値というものも絡んでくるのでこちらもチェックしましょう。
【チェック】通信速度とPing値を確認しよう
「通信速度」とは1秒間に送るデータ量を示すもので、bpsという単位であらわされます。bpsが大きいほど通信環境は良好になります。
一方、Ping値はサーバー間での情報伝達の速度を示すもので、msという単位で表示されます。ms値が小さいほど通信が早く、プレーに有利に働くとされています。ゲームに関してわかりやすく言うと、プレイヤーの操作がサーバーに届いてゲームに反映されるまでの時間と考えてください。
求められるPing値はゲームによって異なりますが、例えば囲碁や将棋など瞬発力の高さ問われない場合は50~100ms程度で支障がないと言われ、RPG系なら50以下であることが望ましいです。一方でMOBAやRTS、FPSやTPSなら30以下がおすすめです。
近年の光通信は各社ともPing値が20ms以下とされています。光通信で有線接続していれば、通常気にする必要はありませんが、どうしてもゲームの勝率を上げたい、勝ちたいと考えている人は、自分の環境下のPing値がどれくらいか確認してみましょう。
【まとめ】PC買い替え以外にもできることはある 本当に買い替えるなら計画的に!
通信環境やハードウェアに投資するにはお金がかかりますが、LANケーブルが原因であれば千円前後でも改善でき、PCの設定変更なら費用は掛からないため、学生でも簡単に対策できる項目も多いです。
オンラインゲームを楽しむためにも、まずは簡単なところからやってみて、お金がかかるようであれば、家族に相談するなど、計画的に検討を進めてみましょう。
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