大会レポート

2023.09.08

横浜・みなとみらいが『ポケモン』一色! 日本初開催の「ポケモン WCS 2023」レポート

記事をシェア
エックス
フェイスブック
ライン

 8月11~13日にパシフィコ横浜にて、『ポケットモンスター』のゲームの祭典「Pokemon World Championship(ポケモン WCS) 2023」が開催されました。WCSは2009年にアメリカで初めて開催され、コロナ禍によって中止となった2021・2022年を除き、毎年開催されている文字通り世界規模のビッグイベント。開催地はサンディエゴやハワイ、ボストンなどアメリカ合衆国の各地が中心ですが、カナダやイギリスなども開催地に選ばれています。WCS 2023は満を持してアジア初の開催となり、日本の横浜が選ばれました。

横浜みなとみらい地区にあるパシフィコ横浜が会場
WCSのオープニングでは和太鼓のパフォーマンスで世界の人々を出迎える
会場内に浮かぶピカチュウ
提灯には様々なポケモンのシルエット


世界規模のポケモンの祭典が日本初上陸

 WCSは基本的にポケモンカードゲームと『ポケットモンスター』シリーズ本編を中心とした大会ですが、開催年によっては『ポッ拳』や『ポケモンGO』『ポケモンユナイト』も競技タイトルとして登場しています。WCS 2023ではポケモンカードゲームのカードゲーム部門、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のゲーム部門、『ポケモンGO』部門、『ポケモンユナイト』部門の4部門で行われました。同大会には世界各国からの参加者がおり、決勝大会でもあるWCS 2023への大会参加者は2000人、参加国は50の国と地域を数えます。

メインステージで対戦するプレイヤー
カードゲームエリアは子どもから大人までさまざまな国や年齢の人たちが対戦していた
『ポケモンGO』のGOバトルリーグで対戦
『ポケモンユナイト』はeスポーツの佇まい。プロチームが参戦しており、ユニフォームを着てプレーしていた
会場には選手がいろんなところに。写真はオセアニアのチームEXO Clanの選手


 また、大会会期の前後には「ポケモン WCS2023 横浜みなとみらいイベント」として、8月8~14日に、みなとみらいが『ポケモン』一色になるイベントを開催しています。お盆の時期に横浜で『ポケモン』イベントと言えば、「ピカチュウ大量発生チュウ!」が思い出されますが、あのイベントとWCSの融合によりさらにパワーアップしたイベントとなっています。

日本初開催で日本人選手が優勝!

 今大会の結果は以下の通りです。

ゲーム部門
マスターカテゴリ:キムラ ショウヘイ選手
シニアカテゴリ:オガワ トモヤ選手
ジュニアカテゴリ:エビサワ ソラ選手

カードゲーム部門
シニアカテゴリ:Vance Kelly選手
シニアカテゴリ:Gabrile.F選手
ジュニアカテゴリ:Shao Tong Y.選手

ポケモンGO部門
itsAXN選手

ポケモンユナイト部門
北米代表「Luminosity」

 特筆すべき点はゲーム部門。すべてのカテゴリで日本人選手が優勝する快挙を成し遂げました。日本開催で日本人が活躍したことで、より一層大会が盛り上がりました。

まるでポケモンのテーマパーク

 WCSの会場では試合以外にも注目点がありました。会場のパシフィコ横浜の展示ホールの2階ホワイエではポケモンカードのトレード、販売を行っていました。さながらフリーマーケット状態で、販売している人も世界各国の人々。eスポーツイベントでは中々見られない光景です。アイドルのライブなどでは物販ブースの近くで交換会は始まることがありますが、それの規模が拡大したようなものです。

 物販と言えば、パシフィコノース1階の多目的ホールが丸々物販エリアの「Pokemon Center World Store 2023」になっていました。多目的ホールは6300平方メートルもある巨大な空間ですが、物販だけで埋まっています。入場には事前申し込みが必要で、抽選で当選した人のみが入場できました。にも関わらず、パシフィコノースのホワイエは入場待ちの列ができており、その列自体も限界値を超え、パシフィコノース自体への入場を規制するほどでした。

ポケモンに染まるみなとみらい

 ほかにも横浜ハンマーヘッドやMARK IS みなとみらい、ランドマークプラザ、横浜赤レンガ倉庫、みなとみらい駅に、ポケモンセンター出張所を展開、。こちらは誰でも入ることはできますが、どの店も入場待ちの列ができており、お土産ひとつ買うのも苦労するほどの盛況ぶりでした。

パシフィコ横浜展示ホールの2階ホワイエで展開されていたポケモンカードのトレード、販売コーナー
Pokemon Center World Store 2023の入り口
ありとあらゆる『ポケモン』グッズが売っていた。これはWCS 2023のラーメンを持ったピカチュウ
横浜ハンマーヘッドのポケモンセンター出張所
こちらはみなとみらい駅のポケモンセンターの出張所。夕方6時に閉店で、すでに閉まっていました


 WCS 2023以上に盛り上がっていたのはポケモンWCS 2023横浜みなとみらいイベントでした。先述の通り、ピカチュウ大量発生チュウ!と同様にみなとみらい地区全体が『ポケモン』一色となるイベントです。大きくわけて8つの見どころがあり、すべてを回るには数日かかるほどの規模でした。

 縁日の屋台や盆踊りを体験できる「ポケモン夏祭りパーク」、ドローンショウの「We Move!!」、ポケモンによるナイトショーの「Imagination! Into The Next!!」、ピカチュウが大行進する「Pikachu Gathering!!」、豪華客船「にっぽん丸」がポケモンだらけになる「ポケモントレーナークルーズ」、街中にポケモンアートが描かれたフォトスポットの「ポケジェニック」、大会のパブリックビューイングやクイズラリー、ゲームの体験コーナーなどがある「ポケモンアクティビティゾーン」がありました。

 また、みなとみらい けやき通りをポケモンたちが練り歩く「Let’s Celebrate! The Pokemon Parade!!」も最終日に予定されていましたが、こちらは台風の影響で残念ながら中止となりました。

ポケモン夏祭りパークで行われていた盆踊り


 今回はポケモン夏祭りパークとポケモントレーナークルーズ、ポケモンアクティビティゾーンを体験、見学でき、街中も散策できたので、その様子をお伝えします。

 まず、ポケモン夏祭りパークです。こちらは5種類の縁日屋台と大きなヤグラを囲んでの盆踊りが目玉です。各縁日屋台では規定の条件をクリアするとポイントが獲得できます。5つの縁日屋台で獲得した総ポイント数によって、獲得できる景品が変わってきます。盆踊りは『ポケモン』シリーズのBGMをヒャダイン氏が盆踊り風にアレンジ。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の御三家であるニャオハ、ホゲータ、クワッスとピカチュウをイメージした振り付けで踊ります。ヤグラで踊るのは地元高校のダンス部です。

ビリリダマをボードから落とさないように、バランスを取ってゴールを目指す「ビリリダマころがし」
石版をうまくはめ込んで、ポケモンを完成させる「せきばんパズル」


 次にポケモントレーナークルーズです。横浜ハンマーヘッドの桟橋に停泊している豪華客船「にっぽん丸」が『ポケモン』仕様になっており、トレーナー同士が交流するスペースやカードゲームの対戦スペースを用意。豪華客船の中を見る機会自体が稀少なうえ、すべてが『ポケモン』仕様となっているのは圧巻です。

にっぽん丸には『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の大段幕が張られていた
フロアの回数表示も『ポケモン』仕様
レストランフロアはポケモンカードゲームの対戦の場に
イベントホールのドルフィンホールもさまざまなゲームの対戦が行われていた
甲板には記念撮影のスポットがあった
プールではクラブがお出迎え。奥にはラプラスやルギアのポスターが
にっぽん丸が停泊している桟橋の先端にラプラスが鎮座していた


 ポケモンアクティビティゾーンはパシフィコ横浜の会議センターに展開されたスペースです。事前予約や抽選などはありませんが、先着順なので、早めに行けば、当日参加でも楽しめるスペースです。ここでは1~3階でさまざまなアトラクションを用意しています。1階のメインホールは、「WCS」で行われている試合の様子を配信しており、来場者が空調の効いた部屋でゆったりと配信を観ることができるパブリックビューイング会場でした。WCSの入場チケットを買えなかった人も大画面で熱戦の様子を多くの人と一緒に観ることができます。

 2階は『ポケモンGO』のクイズラリーの受け付けがあります。クイズラリーのクイズは会場内のさまざまなところに用意されていました。3階は「ポケモンプレイラボ」があり、『ポケモンマスターズEX』や『ポケモンユナイト』『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の試遊ができました。

メインホールは椅子が豪華で会場よりも長時間試合を観やすい環境
カードを持っていなくてもポケモンカードを遊ぶことができた
3階ホワイエにあったポケモンローカルActs。地方とポケモンの取り組みを展示しているエリア。タイミング良くサンドとアローラサンドが登場
新たな『ポケモン』ムーブメントとして注目される「ポケふた」。全国各地に設置されており、巡礼する人が続出


 みなとみらいの街中も『ポケモン』一色になっていました。ランドマークプラザからクイーンズスクエア横浜にかけて通路の床にポケモンカードが張り巡らされています。さらに、そこかしこにモンスターボール型のモニターが設置しており、WCSの大会の様子や『ポケモン』関連の映像が流れています。巨大バルーンのピカチュウも各所にあり、確認できただけで、赤レンガ倉庫、インターコンチネンタルホテルの前の広場、日本丸メモリアルパークの3箇所で見かけました。

 フォトスポットであるポケジェニックは壁画、オブジェ、キャラクターなど街の各所に点在しており、ちょっとした人だかりを見つけると必ずポケジェニックがあり、撮影のために並びたくなる演出。もはやみなとみらい全体が『ポケモン』のテーマパークになったと言えるほどの規模とクオリティでした。(ライター・岡安 学)

チャイニーズシアターの手形のごとく、ランドマークプラザからクイーンズスクエア横浜の通路に張り巡らされたポケモンカード
みなとみらい地区のあらゆる場所に設置されたモンスターボール型のディスプレイ
パシフィコ横浜のピカチュウ
日本丸メモリアルパークのピカチュウ
ランドマークプラザの吹き抜けに浮いていたピカチュウバルーン
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の伝説のポケモン、コライドンとミライドンのオブジェ。一緒に撮影したい人が長蛇の列をなしていた
みなとみらい駅のホーム
鏡張りの柱にはコイキングやヤドン、ピカチュウが
ネオン管のゲンガー
花びらで作られたピカチュウのポケモンカード
観覧車コスモクロックもWCS仕様。ピカチュウやモンスターボール、WCS 2023の文字などがイルミネーションになっていた
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の御三家
このような壁画がいくつも用意されていた
桜木町駅の駅名案内


関連記事

ポケモンユナイト甲子園 2023」、日本一の高校決まる!

イオンモール水戸内原でポケユナの「中学校 eスポーツ選手権」開催!

高校生&教員が対象!? 茨城県内限定のポケモンユナイト交流会

外部リンク

「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023横浜みなとみらいイベント
https://www.pokemon.co.jp/ex/wcs_event/2023/ja/

部活紹介

おすすめ関連記事

eスポーツ部の活動日誌

新着記事

ゲーミングデバイス情報

  

ゲーミングデバイス情報

新製品 レビュー 部活紹介 eスポーツ部の活動日誌