インタビュー

2024.05.06

トンピ?さんやRuriさんが講師の第2回「CR Fortnite CAMP」レポート! 連続参加の生徒に聞いた生の声

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 3月23・24日に東京・渋谷のCR GAMING SPACEで、小学4年生から高校3年生までを対象としたeスポーツキャンプ「CR Fortnite CAMP 2024 in spring(CR Fortnite CAMP)」が開催されました。

キャンプの最後に撮影した記念写真


 CR Fortnite CAMPは23年の8月にも開催しており、今回で2回目。前回は4日間でしたが、今回は内容を凝縮し、2日間での開催となりました。生徒たちは朝10時から夕方17時までみっちりレッスンを受け、最後には参加者全員でゲーム大会を行います。扱うタイトルは、イベント名にもある通り『Fortnite』。競技タイトルとしては小中学生に絶大な人気があるので、イベントの対象年齢に当てはまるユーザーにとってはスキルを向上させる絶好の機会です。

 キャンプでコーチを務めるのは『Fortnite』でプロゲーマーとして活躍していたストリーマーのRuriさんとShirasさん、同タイトルの公式キャスターで、数多くの大会の実況を行ってきたトンピ?さんの3人です。ほかにも何人ものスタッフが常駐しており、わからないことがあったり、サポートして欲しいことがあったりした場合に、すぐに対応していました。

元プロゲーマーのRuriさんをはじめ、
キャスターのトンピ?さん、Shirasさんのほか、スタッフが丁寧に指導
CR Fortnite CampではPCとゲーミングモニターなど、
本格的な機材を使ってプレー


 CR Fortnite Campは、2日間の短い期間ながら、『Fortnite』をプレーするうえで、自分に足りない点や得意な点を見つめ直し、弱点を克服し、長所を伸ばすことが目的です。目標を達成するためには何をすれば良いのかを考え、見つけた自分の課題をクリアするための練習をしていきます。最後は、練習の成果を試すために、参加者全員で対戦を行います。

 CR Fortnite CAMPではあらかじめテキストを用意しており、提示された課題をクリアしていくことも目的となります。課題をクリアするごとにプロゲーマーへ近づき、最後は“プロゲーマー”となることを目指していきます。ちなみにここでいう“プロゲーマー”とは、実際にプロシーンで活躍する選手のことではなく、今回のイベントですべての課題をクリアした人に与えられる称号です。

CR Fortnite Campで配られていたテキスト。
キャンプ中にやることは自分で探して、
自分でクリアするようにしている。
押しつけではなく、自主性を重んじている
どういった点が問題であるのか。
目標を立てにくい生徒も、スタッフがそのヒントを与え、
取り組み方を教えている


 初日はひたすら課題に取り組んだ結果、1日目終了時にはすべての生徒が“プロゲーマー”として認められ、Crazy Raccoonのチームユニフォームが手渡されました。2日目はそのユニフォームを着て参加することになるので、ゲームプレーに自信がつき、練習にも熱が入るわけです。

 また、ユニフォームを貰ったあとは、プロのカメラマンによる宣材写真の撮影です。こちらも本格的な撮影機材やカメラに囲まれての撮影で、まさにプロゲーマーになったような気分が味わえます。

1日目のカリキュラムの目標を達成した生徒に、
Crazy Raccoonのユニフォームが手渡された
ユニフォームを着て、宣材写真の撮影。
気分はまさにプロゲーマー

「100年先のeスポーツ」に向けて

 CR Fortnite Campを主催するGame&Co.の久保敦俊さんにCR Fortnite Campの成果と目標を聞いてきました。

久保敦俊さん


――CR Fortnite Campの開催趣旨については第1回のときにお聞きしていますが、もう一度、確認させてください。

久保敦俊さん(以下:敬称略) 100年先のeスポーツを理念に、教育的価値を構築していきたいと考えています。

 今回、CR Fortnite Campの2回目を開催させていただくことができました。ゲームは子どもにとって、より身近なものになっています。CR Fortnite Campは、そうした子どものリソースを大きく割いているゲームに関わっていくので、今後の人生にとってよりよい経験を提供できるよう、責任感を持って取り組んでいます。

 前回は4日間での開催で、今回はその半分となる2日間での開催になりました。前回は夏休み、今回は春休みを使っての開催となりましたが、今回のようなコンパクトな開催がうまく運用できれば、大型連休にこだわることなく、土日を使ってフットワーク軽く展開できるのではないか、と考えています。

――今回、2回目の開催ということで、1回目に続いて成果はありますか。

久保 前回、今回と2回連続で参加してくれている生徒がいるんです。れあ選手というんですけど、彼は前回に比べてランクがすごく上がっていました。参加している生徒が大きく成長しているのをみると、開催した甲斐がありますね。

 ほかにも、昨年参加した生徒の中に、プロ志向ではない高校生がいました。ゲームに関わる仕事に就きたいと言っており、キャンプが終了したあとも熱心に話を聞きに来てくれたり、メールで質問をくれたりしています。この方からは、学校でeスポーツの発表をしたという報告がありました。イベントを通じて将来はゲームメーカーに就職したいと目標を持てたようで、さまざまなことを経験し、考えながら学生生活を送ってくれているようです。ゲームを通じて生まれるいろいろな選択肢のひとつとして捉えています。

 運営面の話では、前回はスポンサーがない状態での開催でしたが、今回はゲーミング家具のバウヒュッテさんやモニターメーカーのPixioさん、漫画家・イラストレーターのカナヘイさんのプロジェクトとの関わりなど、さまざまなところからお声がけいただけました。CR Fortnite Camp の理念に共感し、一緒にやってみたいと思っていただいたのは大きな成果です。

CR Fortnite CAMPでも使用されたPixioのモニター


――生徒、運営の両面で大きな成果があったんですね。参加した生徒や保護者の方からの反響はいかがでしょうか。

久保 1回目のキャンプ終了後にお願いしていたアンケートは好評でした。キャンプ終了後もメールをいただくこともあり、ゲームやCR Fortnite CAMPについて親御さんに価値を感じていただけました。ゲームを通じて、何かを感じ、成長することを目の当たりにして、活動に共感していただいたんだと思います。参加者の満足度も100%でした。

 要望としては、もっと長い期間でやって欲しいとか、地方でも開催して欲しいとか、別のタイトルでもやって欲しいなどがありました。あとは、初中級者のエンジョイ勢と上級者のガチ勢を分けて開催して欲しいというのもありました。今回は、それを受け、基本的に競技志向の高い人を選び、ガチ勢を中心としたイベントにしています。参加するプレイヤーのランクもアンリアルかエリートと、上級者揃いです。

――先程、土日の開催も視野に入れていくとの話がでましたが、基本的には長期休暇のある時期を中心に開催していくのでしょうか。

久保 そうですね。ベースとしては長期休暇のときですね。一方で、もっとさまざまな人が参加できるよう、土曜日や日曜日を使った地方での開催も考えています。実施するとしても土曜日に学校がある地域もあるので、調整はしていきたいですね。あと、継続するプログラムとして、毎週やる定期講習もやっていきたいです。今のCR CAMPは、塾や予備校で言えば夏期講習、春期講習的なイメージです。通年の塾通いのようなカリキュラムも作っていきたいと思っています。

――今後の活動の予定をお聞かせください。

久保 今後は同じ目的を持った企業様と一緒に取り組んでいきたいですね。継続して開催するといっても、単発イベントを繰り返すのではなく、定期イベントとして開催していきたいですし、より広くより大きな座組でやっていきたいと考えています。

 また、地方での開催も考えていますが、そういった際にはできるだけ地方の企業様と一緒にやっていきたいと思っています。最初は私達がサポートしながら一緒にやっていき、ゆくゆくは地域の企業や地元の方々が中心となって実施していけるような仕組みにしていきたいですね。

――最後にCR Fortnite Campに参加した人や参加をしようかと悩んでいる人にひとことお願いします。

久保 第2回まで開催してみて、子どもたちの可能性を感じました。今の子どもにとって、生活のなかでゲームのウェイトが大きいことは親御さんの意見からも感じています。せっかくゲームとたくさん関わるなら、その中でよりよい体験や経験が出来るよう、今後もCR Fortnite Campをより広く、より大きく提供していきます。

 こういったイベントだけでなく、親御さんや学校向けにセミナーを開いているので、ゲームとの関わり方で気になることや、イベントへの参加を考えている方がいらっしゃったらぜひご参加ください。

2回連続参加のれあ選手インタビュー

 インタビュー中に登場した連続参加のれあ選手にも話を聞いてみました。

れあ選手


――今回も前回に引き続き、参加した理由はなんでしょうか。

れあ選手 前回、いろんな人に会えたのが嬉しかった。トンピ?さんが、「また(CR CAMPが)あるよ」て言ってくれて、本当にまたやってくれたので来た。前回参加した時は、ランクがプラチナで、建築の編集とかがようやくわかってきたくらいだった。その時は「建築は守るもの」だと思っていたんだけど、上に登る為だったり、相手を囲む為だったり、ほかにも役割があることを初めて知った。

 ほかにも、キャンプに参加したことでいろんなことがわかるようになった。今ランクはエリートとかまで行けるようになった。前回参加している人たちがうまい人だらけで、その人と一緒にやれたのがよかった。だから、今回もキャンプをやるってなったから、絶対に来たいと思った。

――将来はどうしていきたいですか。

れあ選手 すごい大きな大会に出てみたい。『Fortnite』はもちろんだけど、違うゲームとかの大会も出てみたい。『VALORANT』とか。あとはYouTuberもやってみたい。

ゲームキャンプ=プロ養成ではない

 キャンプに参加したことでゲームの腕前がかなり上がったと言うれあ選手。ちなみに『Fortnite』のランクはブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、エリート、チャンピオン、アンリアルの8段階。ダイヤモンドまではそれぞれのランクにレベルI~IIIがあり、プラチナからエリートまで上がるということは、最低でも4段階、最大で6段階のランクアップができたことになります。

 しかも、キャンプ後にはエリートからチャンピオンに昇格したとのこと。早速、CR Fortnite Campの成果が出たのかもしれません。

 また、いろいろな人と直接会ってコミュニケーションを取れたのは、学校の友達以外の不特定多数の人が参加するキャンプならではの体験でしょう。特に年齢を超えて交流ができるとあって、小中学生にとっては大きな経験になることは間違いありません。

 野球教室やサッカー教室が必ずしもプロ選手の養成をする場所ではないように、ゲームのキャンプもプロゲーマーを養成するだけでなく、子どもの知育に大きく関わっているということが、よくわかるイベントでした。開催頻度が高くなり、全国各地で開催されるようになることを期待しています。(ライター・岡安 学)

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外部リンク

CR Fortnite CAMP 2024 in spring
https://fortnite-camp.cr-gs.jp/

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