大会レポート

2023.12.10

群馬でVAROLANTとLoLのU19日本最強チーム決定戦! 3代目実況王も活躍

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 群馬県(eスポーツ選手権実行委員会)は12月10日、群馬・高崎のGメッセ群馬で19歳以下を対象とした「U19eスポーツ選手権2023」を開催しました。競技タイトルは「VAROLANT」と「League of Legends(LoL)」。全国から応募があった合計159チームの、それぞれのタイトルの頂点を決める戦いです。

群馬・高崎で開催された「U19eスポーツ選手権2023」

 同大会は、次代を担う若者の戦略的思考やチームワーク、コミュニケーション能力の向上を図るとともに、若者に支持される国内外でも有数の大会を目指しています。実況は、前日に行われた全日本eスポーツ実況王決定戦で優勝したDoctorさんが務めます。岸大河さんも実況席に入っていますが、あくまでサポートに徹するとのこと。3代目の実況王に輝いたDoctorさんが主軸となって、リーゼフェルトさんと一緒に進めていくことになりました。

↓↓実況王についてはこちら!↓↓
eスポーツ実況の頂点の頂点に立つのは?第3回 全日本eスポーツ実況王決定戦が開幕!大会レポート
https://esports.bcnretail.com/tournament/tournament-report/231209_004656.html

左から、岸大河さん、リーゼフェルトさん、Doctorさん

VAROLANT部門 決勝大会

 午前中は、「VAROLANT」の決勝大会。全国66チームのなかから勝ち上がってきた「そるじーふぁみりー」と「まさたかのおもてなし」が一本勝負で対戦します。「まさたかのおもてなし」は群馬県立前橋工業高校のチーム。ホームグラウンドということもあり、会場には友人やクラスメイトが応援に駆けつけていました。

「そるじーふぁみりー」
「まさたかのおもてなし」チームと応援団

 ステージはスプリット。「そるじーふぁみりー」がディフェンダーからスタートです。「そるじーふぁみりー」の稲光即ち永遠なり選手が1ラウンド目から一人で相手全員を倒すACEを獲得。「まさたかのおもてなし」も3ラウンド目を返します。「そるじーふぁみりー」が圧倒的な実力で9ラウンドを先取。11ラウンド目はまさたかのおもてなしが相手をラスト一人まで追い詰めますが敗れ、11対1で攻守交替になります。

1戦目からACEを獲得した「そるじーふぁみりー」稲光即ち永遠なり選手

 ディフェンダー側となった「まさたかのおもてなし」は固く守ろうと構えますが、「そるじーふぁみりー」のじっくりとした攻めに防御が追いつきません。「そるじーふぁみりー」はマッチポイントを積極的に攻め、優勝を勝ち取りました。

優勝した「そるじーふぁみりー」

 優勝した「そるじーふぁみりー」のリーダーSolluzy選手は、「危なげなく戦うことができてよかったです。味方が強かったということもあります。練習の成果を出すことができました」とコメントしました。

 優勝チームには、国内のeスポーツ施設でプロチームとのエキシビジョンマッチを戦う権利のほか、ライアットゲームスからVALORANTポイント1万ポイントやハーゲンダッツ ミニカップ100個、大会ロゴと選手名入りのヘッドセット「T3-03(GAMING PKG)」などが贈呈されます。

 VAROLANT部門の決勝戦のあとは、エキシビジョンマッチを実施。優勝した「そるじーふぁみりー」とプロチーム「Crest Gaming Zst」の混合チームによる対戦です。Solluzy選手はプロと戦った感想について、「本当に強かったです」とプロの実力を痛感していました。

LoL部門 決勝大会

 午後は、全国93チームが参加したLoL部門の準決勝からスタート。いずれの試合も一本勝負です。実況・解説はeyesさん、Revolさん、Day1さんが務めます。

LoL部門 準決勝1試合目

 1試合目は「HAYMAKER」と「スペシャルラストファイナル田村空良」の対戦です。田村空良チームは全国高校eスポーツ選手権で優勝経験者のrre選手がいるなど、実況解説席からもU19のオールスターと称されるほどの優勝候補です。

HAYMAKER
スペシャルラストファイナル田村空良

 開始3分で田村空良チームが最初の撃破を取ってスタートダッシュ。続けて2、3、4と6分ほどで撃破を重ね、資金やレベルの面でリードを広げます。その余裕を活かし、集団戦でも圧勝。10分時点で7撃破です。11分にHAYMAKERが1撃破を返しますが、盤面を支配しているのは田村空良。15分までには10撃破に到達しました。

序盤から圧倒的な技量さで押したスペシャルラストファイナル田村空良

 15分以降、田村空良は資金や経験値だけでなく、強化効果を持つモブを獲得するなど、決着に向けて着実に準備を進めます。この時点で戦力差は大きく、HAYMAKERが人数有利の状況で集団戦を挑んでも撃退されてしまうほど。個人技の高さでひたすら押した「スペシャルラストファイナル田村空良」が、開始23分で勝利しました。

LoL部門 準決勝2試合目

 2試合目は「鍛治神の呼び声」と「方向指定しか当たらない」の対戦です。序盤はお互い経験値とゴールドを稼ぎつつ様子を伺います。戦闘が発生しても倒される前にギリギリで離脱する、といった流れで大きく動きません。ファーストブラッドは10分。「鍛治神の呼び声」が獲得します。

「鍛治神の呼び声」
「方向指定しか当たらない」

 試合が大きく動き始めたのは、16分に起きた集団戦。2撃破のトレードにはなったものの、強力なサポートを獲得したのは「鍛治神の呼び声」。そこから徐々に差を広げていきます。23分時点で撃破数には10の差。そのままリードを活かしてリードを活かして押し切った「鍛治神の呼び声」が、決勝戦に進みました。

試合が大きく動いた16分の集団戦

LoL部門 決勝戦

 決勝戦は、「鍛治神の呼び声」と「スペシャルラストファイナル田村空良」の対戦です。序盤から牽制をしあって戦闘が頻発。ファーストブラッドは6分で、田村空良が人数有利をつくってボットレーンで仕掛けて獲得しました。12分には「鍛治神の呼び声」がボットレーンで撃破を返しますが、田村空良は相手のタワーを順当に破壊し、徐々に前線を上げていきます。

18分に発生した集団戦

 18分、ミッドレーンで田村空良が人数差を作って仕掛けたところ、鍛治神の呼び声が素早く集合して反撃。痛み分けに終わります。会場が湧いたのは22分ごろ。集団戦を終えて田村空良がモブを倒そうと動いていたところを鍛治神の呼び声のkurahuto選手が強襲。スキを突いて標的を奪い、これまで不利だった状況を一気にほぼイーブンまで持っていきました。

22分にバロンをスティールした鍛治神の呼び声のkurahuto選手(画面内の青いゲージのチャンピオン)

 田村空良はペースを乱されましたが、地力の差で徐々に押し込みます。試合時間は30分を越え、撃破数は田村空良が20獲得でリード。終盤はペースを取り戻した田村空良が攻め、優勝に輝きました。

優勝したスペシャルラストファイナル田村空良

 優勝したスペシャルラストファイナル田村空良のmomo選手は、「はじめて出た大会で優勝できて嬉しいです。この後は強いチームと戦えるので、それに備えて練習していきます。勝因としては、自分かなと思います。途中、付き合わなくていい集団戦に付き合ってしまっったのですが、そこで自分たちの構成を見直して、戦略を立て直したことで、勝つことができました」とコメントしました。

 優勝チームには、LoLと同じくハーゲンダッツ100個、大会ロゴと選手名入りのヘッドセット「T3-03(GAMING PKG)」のほか、韓国にて韓国プロアカデミーチームT1とのエキシビジョンマッチ挑戦権が贈呈されます。

 決勝戦の後は、LoLでもエキシビジョンマッチを実施。決勝を戦った「鍛治神の呼び声」と「スペシャルラストファイナル田村空良」の混合チームでの対戦となりました。戦略そっちのけのピックで、みんながやりたいことをやるというハチャメチャバトル。実況・解説やウィッチパーティー陣は大いに沸きました。20分時点で33対30という撃破数。ここから徐々に選手たちの表情から笑みが消え、勝ちにこだわった動きになり、バラバラだった動きがチームワークを意識するようになっていく様子が印象的でした。

表彰式

ぜひeスポーツ大会の会場へ!

 今大会は、U19を対象としていたり、実況に全日本eスポーツ実況王決定戦の優勝者を起用したり、さらにはオフライン会場に無料でLoLやVALORANTが楽しめるスペースや、地元企業のブースがある、大会運営には専門学校の生徒が職業体験で入っているなど、eスポーツ業界の未来をつくるというコンセプトがしっかりと現れた大会でした。

世界で三つしかないハーゲンダッツ工場がある群馬だからこそできる、来場者限定のハーゲンダッツ無料配布

 こうした活動を継続するには、オフライン会場の来場者数や、配信の視聴者数といった成果も大切です。ゲーマーの活躍の舞台でもあるeスポーツを末永く楽しむためにも、もし少しでも気になるイベントなどがあったら直接会場に足を運びたいところです。

フリープレースペースでは競技タイトルを体験可能
いいにおいのするキッチンカーも来場。昼前からにぎわっていた
選手のパネルを展示、知り合いや友人が撮影する姿もあった

選手と出演者の集合写真

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外部リンク

U19eスポーツ選手権2023
https://u19esports.jp/

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