大会レポート
2024.03.06
知事も驚く大盛況ぶり! 群馬・太田の「ぐんまeスポーツフェスタ」レポート
- 大会/イベント
群馬県は3月2日、太田市にあるオープンハウスアリーナ太田で「ぐんまeスポーツフェスタ」を開催しました。当日は各種eスポーツ体験コーナーに行列ができたほか、夕方を待たずに商品が完売したキッチンカーがあるなど、ファミリー世帯を中心に大盛況。およそ1500人を想定していたところ、3400人余りが来場したそうです。同県eスポーツ・クリエイティブ推進課のeスポーツ係長 木村雅行さんは「多くの方に来場していただき、ありがたいです」と驚きながら語りました。
いたるところに行列
同イベントはeスポーツを通じて、世代を越えた交流を生み出すことが目的。会場には、各種eスポーツのほか、プログラミング、バスケットボール、車いすバスケなど、さまざまな体験コーナーを出展。目標通り多数のファミリー世帯が来場し、会場を埋め尽くしていました。
盛況ぶりはいたるところに現れていました。各eスポーツ体験ブースや会場外のキッチンカーには常に10~30組ほどの家族が並んでいる状態。出入口には途切れることなく人が出入りし、ゆるキャラの周りには人だかりができていました。
さらに、1000部あった会場パンフレットは昼頃には配布を終了。同じ頃にはeスポーツ体験ブースを二つ以上体験した先着500人に配布するハーゲンダッツ「クリスピーサンド ザ・リッチキャラメル」「クリスピーサンド 豊潤いちご」の在庫もなくなりました。14時頃には会場外のキッチンカーも商品の完売で閉店しはじめ、16時には「ぐんまちゃん焼き」のおじまる以外の店舗は閉店しました。マインクラフトを使ったプログラミング体験の当日受付は満員となり、15時頃には終了しました。
気に入ったタイトルは2週目も
eスポーツ体験は、「スーパーボンバーマン R 2」や「ぷよぷよテトリス 2」「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」「APEX LEGENDS」「IdentityV 第五人格」「グランツーリスモ7」「ストリートファイター6」「鉄拳8」「eFootball 2024」の体験ブースを用意。太田市eスポーツ部やeスポーツ・情報ビジネスコースのある育英短期大学現代コミュニケーション学科など、地域のコミュニティや関連企業が運営していました。
「グランツーリスモ7」ブースを担当した群馬県立太田工業高等学校「e-スポーツ部」顧問の金子純也教諭は、「私たちはeスポーツイベントの企画や運営を主な活動としています。過去の開催実績から、SUBARUさんと一緒にこちらのタイトルを担当してほしいと群馬県から直々に依頼されて出展しました。思った以上に来場者がいて大忙しです」と話しました。
同ブースを体験した太田市在住の男の子(5歳)は「お兄さんが優しく教えてくれて、上手く曲がれて楽しかった。またやりたい」とコメント。同じく太田市在住の別の家族は「ゲームを買ったばかりで、まだソフトも1本しかないので、いろいろなゲームを体験したいと思って来ました」(保護者、41歳)、「初めてだったけど、楽しかった。またやりたい」(男の子、8歳)と楽しんでいました。
「ぷよぷよテトリス 2」を体験した7歳の女の子(太田市)は、「お父さんに教えてもらいながら初めて遊んだ。楽しかった」と満足気な様子。「ストリートファイター6」の体験を終えると同時にもう一度同じ待機列に並んだ伊勢崎市在住の男の子(11歳)は、「初めてだったけど、お父さんと一緒にやって、かなり体力を削ったのに負けて悔しかったからもう一回やる」と夢中になっていました。前橋市からやって来た11歳の女の子は「こんなにeスポーツが盛り上がっているとは思いませんでした。学校でも友だちがプレーしたことあると話していて、広がっていると感じます」と驚いていました。
催しも盛りだくさん
体験だけでなく、観覧席で座って楽しめるイベントも多数実施されました。照明や音響で会場全体がダンスホールになったかのような演出で行われた「ジャストダンス」や、ゆるキャラ同士の太鼓の達人対決などは、会場内でもひと際目立つ巨大スクリーンを使って行われ、場内は歓声が沸き起こっていました。観客のなかには、観覧席からフロアに降りてゆるキャラと触れ合う子どもや、一緒に写真を撮影する保護者などもいて、世代を超えて楽しまれている様子でした。
群馬県庁eスポーツ部や太田市役所eスポーツ部、県立太田工業高校eスポーツ部などが参加した「グランツーリスモ7」のエキシビジョンマッチも、大きな注目を集めていました。
この時間帯に、ちょうど視察に訪れた山本一太群馬県知事は、あまりの盛り上がりに急きょステージに立ち、「今日は本当に大勢の方々にお越しいただき、ありがとうございます。糸井商事さんのサポートもあり、群馬県のeスポーツはいま、すごくいい流れで産業として広がってきています。これからも県民の皆さんをはじめ、他県からも群馬県のeスポーツを目指して来ていただけるよう、頑張っていきたいと思います」と話し、ますますeスポーツに力を入れていく方針を明らかにしました。
また、会場となったオープンハウスアリーナ太田は、B.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ」の本拠地。16時5分からは、長崎県立総合体育館で行われる「長崎ヴェルカ」との試合をパブリックビューイングで放映。駆けつけたファンやeスポーツ体験を目的に訪れた人たちが思い思いに観戦していました。
オープンハウスアリーナ太田はバスケの試合会場だけあって、迫力ある巨大スクリーンや音響、照明などの設備が充実しており、eスポーツイベントにはピッタリです。巨大スクリーンに試合の様子が映れば、だれもが自然と観戦するような雰囲気は強みです。今回、同会場では初めてのeスポーツイベントの開催とあって、機材トラブルや、車での移動が主な家族は問題なく来場できましたが、電車で来場しようと思った場合は最寄り駅から距離があるなど、課題はまだあります。ただ、機材はイベントの回数を重ねれば改善されていくはずです。交通の面は、経費は掛かってしまいますが近隣の大きな駅からも送迎を行うなど、アクセスしやすくなればeスポーツ大会も集客に期待できそうです。
今回のeスポーツフェスタは、群馬県が開催したeスポーツイベントのなかでも際立って来場者が多く、盛り上がっていました。同県はこれまで「全日本eスポーツ実況王決定戦」や「U19eスポーツ選手権」といったイベントを開催してきましたが、今回のようにキッチンカーの商品が完売で閉店したり、ハーゲンダッツの在庫が切れてしまったりすることはありませんでした。ファミリー世帯向けのeスポーツイベントという成功事例をつくった群馬県が、今後どのようにeスポーツ事業を展開していくのか、引き続き注目です。
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外部リンク(見出しH3)
Xアカウント:【公式】ぐんまeスポーツフェスタ
https://twitter.com/gunma_efes
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