大会レポート

2024.04.08

来場者2万人の大人気イベント「第2回 配信者ハイパーゲーム大会」レポート! 前回よりもさらに超大規模に

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 3月16・17日に、Kアリーナ横浜にて「加藤純一 PRESENTS 第2回 配信者ハイパーゲーム大会」が開催されました。第1回は2023年3月に幕張メッセでの開催でした。

Kアリーナ横浜で開催された第2回配信者ハイパーゲーム大会


 前回は会場が平場だったので全席がアリーナ席となっていましたが、今回は縦にも大きいKアリーナ横浜ということで、2階席、3階席が用意され、より多くの観客がリアル会場に足を運ぶことができ、かつ観やすさも向上していました。

 ハイパーゲーム大会は、ストリーマーの加藤純一さんがチェアマンとなり、4人のストリーマーをリーダーに据え、それぞれ10人のストリーマーでチームを組んで、さまざまなゲームタイトルで勝敗を競うイベントです。今回、リーダーとなったストリーマーはk4senさん、SHAKAさん、もこうさん、じゃすぱーさんの4人。前回出場の関裕太さんに代わってじゃすぱーさんがリーダーを務めています。

1階席も奥は階段状になっており、ステージが見やすくなっています。
3階席まで満席で約2万人が入場した


 リーダーだけでも、ゲーム配信を生業とするストリーマーの中でもトップクラスの人たちが揃っていますが、各チームのメンバーもリーダーを張れるくらいの人気と実力を兼ね備えた人たちばかりです。さらにオンライン参加のゲストプレイヤーなども参加しており、ゲーム配信者のオールスターゲームと言っても過言ではない豪華なキャスティングです。

ハイパーゲーム大会に参加するストリーマー


 前回も同じようなキャスティングでしたが、その結果、渋谷にマンションが買えるくらいの赤字が出たとのことでした。今回は黒字とまでは行かなくても、なんとか赤字額を抑えられればと切に願うばかりです。

 各チームに密着した配信を楽しめるマルチアングル動画のPPVの配信や超豪華なVIP ROOM、各種グッズの販売なども行っているので、今回は大丈夫かも知れません。なんと言ってもVIP ROOMのチケット代は200万円。Day1、Day2それぞれ1組20人限定でしたが完売しており、これだけで渋谷のマンションに一歩近づく勢いです。

 ちなみに通常配信はOPENREC.tvで視聴することができます。ハイパーゲーム大会のDay1、Day2に加え、チーム分けのハイパードラフト会議や裏ハイパーゲーム大会のコンテンツもあるので、来場した人も、すべてを視聴することをオススメします。

オンラインで参加するストリーマーも超豪華。
ちなみにありけんさんは、
体調不良で不参加となった恭一郎さんの代理として
Day1から参加していた

4チーム+α?

 初日のプログラムは、チーム全員で同時にプレーができるサッカーゲーム『FC24』、シミュレーターも用意した『ASETTO CORSA』、4チーム全員が入り乱れて戦う『PUBG』の3タイトルで行われます。

 最初の対決タイトルは『FC24』。解説者に元ヴェルディ川崎監督の松木安太郎さんを迎えての開催です。解説ではありましたが、乱入してきた加藤軍団の監督としても観戦しており、にぎやかな松木節が炸裂し、会場は大いに盛り上がっていました。1試合16分制で、ゴールキーパー以外のポジションをチームメンバーが担当します。トーナメント方式で1位5ポイント、2位3ポイント、3・4位は0ポイントで、1ゴール1ポイントが加算されます。

 試合は圧倒的な攻撃力と、相手の攻撃の芽を摘むディフェンダーがうまく機能したTEAM k4senが優勝を果たしました。勝利ポイント以外に、ゴール数もポイントに加算されるので、初戦のTEAM SHAKA戦は4-0、決勝のTEAM じゃすぱー戦は2-1と大量得点を重ねたk4senチームは一気に2位以下を引き離します。

 さらに、ここで加藤純一さん率いる加藤軍団が乱入。優勝したk4senチームは、このチームに勝てばボーナスポイントがもらえますが、『FC24』をやりこんでいる加藤純一さんやプロゲーマーのマイキー選手がメンバーに入っているかなりの強豪チームです。試合中、加藤軍団は赤見かるびさんとしゃるるさんが退場処分となり、ふたり選手が足りない状況で戦い続けます。しかし、マイキー選手をはじめとする強豪揃いの加藤軍団にはそれすらもハンデにならず、延長戦の末、加藤軍団の勝利となりました。

『FC24』のレギュレーション。全員参加でプレイします
『FC24』は圧倒的な攻撃力でTEAM k4senが勝利しました

レースゲームも波瀾万丈

 次のタイトルは『ASETTO CORSA』。全4レースで行い、第1~3レースは各チーム3人出場。第4レースは各チームのリーダーによる対決です。各チームに1台のレーシングコックピットを用意しており、ハンドルコントローラーを得意とするプレイヤーが担当します。ただ、同タイトルは本格的なシミュレーターで、カーブやスピン時にはハンドルに大きな反動が来るので、扱いはかなり難しいと言えます。順位ポイントは1位5ポイントで最下位はなんと-3ポイントと減点されてしまいます。

『ASETTO CORSA』のレギュレーション。
順位以外にも1位とのタイム差で減点がある


 試合は、第1レースではTEAM ジャスパーのSPYGEARさんが優勝、第2レースはTEAM もこうのたいじさんが優勝、第3レースはTEAM k4senのボドカさんが優勝しました。ここまで優勝者が出ていないTEAM SHAKAはリーダー対決で勝利を収めたいところです。リーダー戦は加藤純一さんを交え、全員がシミュレーターでの対決となりました。その特殊条件の中、勝利したのはSHAKAさん。見事、『ASETTO CORSA』部門は全チームから優勝者を出すという熱い戦いになりました。しかし、優勝者以外のチームメンバーの成績が左右し、TEAM じゃすぱーが17ポイントを稼ぎ、大きくポイントを伸ばしました。

シミュレーターを使用してプレイした選手にはポイントが加算される


 ハイパーゲーム大会と言えば、もこう企画があります。第1回ではプロゲーマーのあめみやたいよう選手に『ぷよぷよ』対決を実施。もこう選手もプロライセンスを返上したとは言え、プロとして活動してきた実績があります。が、結果は圧倒的な差で敗北。もこう選手は引退を発表しましたが、その直後に復帰すると言う茶番劇が繰り広げられました。

 今回も「もこう企画」は用意されていました。対戦するタイトルは『スイカゲーム』。ルールはTEAM もこう以外の代表者3名ともこうさんによる対戦で、制限時間10分間の中で最高得点をたたき出した人、もしくは最初にスイカを作った人が勝利です。エキシビションマッチとなるので、チームにポイントは入りませんが、もこうさんが負けた場合のみ、配信者の引退という条件で戦います。

 対戦相手は、布団ちゃんさん、ちゃこさん、おおえのたかゆきさん。ガンガン攻めるもこうさんはあっという間にメロンを完成させ、点数も2000点を超えます。しかし、そこからスイカまで至らず、やり直しに。かたや布団ちゃんは誰よりも慎重にプレーし、ほかの3人よりも一週遅れの印象でしたが、残り45秒でスイカを完成し、逆転勝利しました。

 布団ちゃんは『スイカゲーム』を流行らせた張本人と言われており、この大舞台でその面目を保ちました。しかも、配信では初めてスイカを作ったとのこと。まさに持っているとしか言いようがありません。この結果、もこうさんは配信者を引退となりましたが、まあ、これも恒例の茶番劇と言うことで。

自分のペースでゆっくりとプレーし、
スイカを完成させて勝利した布団ちゃんさん

元プロが大活躍!

 Day1最後となるのは『PUBG』です。このタイトルも全員参加の四つ巴の対戦です。10人ひとチームとかなり仲間が多い状態でどういったムーブが有効なのかも見所です。シューティングゲームに強そうなTEAM SHAKAと、元PUBGのプロ選手であるリオンさんが本命と思われます。レギュレーションは2マッチ制で、1位5ポイント、2位3ポイント、3位2ポイント、3位1ポイント、そして撃破ポイントが1撃破につき1ポイントとなっています。順位ポイントが少ないので、如何に相手チームを倒せるかがカギとなります。

『PUBG』のレギュレーション。
順位ポイントではほとんど差がつかない仕様なので、
如何に相手を倒していくかが高ポイント獲得のカギ


 1ゲーム目はほとんどのチームがメンバー同士で固まって動く作戦。もはやバトルロイヤルではなく、部隊戦です。1ゲーム目でドン勝(勝利)を取ったのはTEAM もこう。これまでダントツの最下位だっただけに嬉しいドン勝です。さらに14撃破でポイントも稼ぎ、一気に追い上げます。

 2ゲーム目はまたもや加藤軍団が参戦、五勢力による対戦となります。敵が増えると順位を上げるのはキツくなりますが、倒せる相手が増え、得点を伸ばせるチャンスと捉えることもできます。さらに加藤純一さんを倒せば、10ポイントのボーナスポイントが加算されるので、もはや加藤純一さんを倒せるかどうかが勝利の分かれ目と言えます。

 終盤は遮蔽物の少ない麦畑での撃ち合いとなり、最初にTEAM k4senが脱落。SPYGEARさんとリオンさんの活躍によりTEAM じゃすぱーとTEAM もこうの一騎打ちとなります。しかし、TEAM じゃすぱーは8名が生き残っているのに対して、TEAM もこうははんじょうさんのみ。しかもはんじょうさんはずっと隠れていてほぼ撃ち合いに参加していませんでした。結局、TEAM じゃすぱーが16撃破ポイントを獲得しドン勝。加藤純一さんを倒したのはTEAM SHAKA。2位ながら19ポイントと1位のTEAM じゃすぱーと2ポイント差まで迫る高得点を稼ぎました。

集団戦となるので、序盤はほぼ動かず、
エリアが狭まってからが勝負となった


 これでDay1のプログラムはすべて終了。Day1トータルポイントはTEAM じゃすぱーが46ポイント、TEAM k4senが41ポイント、TEAM SHAKAが40ポイント、TEAM もこうが29ポイントとなりました。TEAM もこうがひとり負けの状態ですが、Day2で巻き返しができるかが注目です。

Day1の結果。不利な状況でDay2を迎えるTEAM もこう

Day2注目は『スト6』

 Day2は『スーパーマリオメーカー2』『Fall Guys』『APEX Legends』『ストリートファイター6(スト6)』で対戦が行われました。Day2で見応えがあったのは最後に行われた『スト6』です。

 発売から1年経っていませんが、すでにストリーマー界隈では『スト6』を使用したイベントが多く開催されており、その参加者の多くが最高ランクであるMasterに到達しています。配信者が集まって楽しくわいわい遊ぶ従来の配信者イベントとは異なり、真剣勝負そのものと言える対戦が多々ありました。

 もともと格ゲー界隈出身のこくじんさんはともかく、SHAKAさん、よしなまさん、たいじさん、蛇足さんらはトッププレイヤーと言えるほどの実力で、ハイレベルな戦いを繰り広げていました。

 最終結果はDay2の『APEX Legends』と『スト6』でポイントを稼ぎに稼いだTEAM もこうが2位に29ポイントの大差をつけての優勝となりました。

最終結果。TEAM もこうが逆転勝利を飾った

楽しみはイベント本体だけじゃない!

 会場内や会場周辺でもハイパーゲーム大会のグッズやスポンサーブース、コラボメニューなどが楽しめるようになっていました。前回人気を博したコラボメニューは今回も継続され、前回に負けず劣らずの人気ぶり。各チームのリーダーと加藤純一さんのコラボメニューは会場外の広場にて、キッチンカーで販売していました。プログラムのインターバルはもちろん、プログラム中でも長蛇の列をなしており、夕方には売り切れる店もありました。

 さらにオフィシャルドリンクの販売コーナーや会場内のフードエリアでは、対象のドリンクを購入するとオリジナルステッカーが1枚貰えました。こちらも大人気。オフラインイベントには付き物のグッズ販売も当然用意されていたほか、オフィシャルグッズやハイパーガチャも用意していました。

コラボメニューを販売していたフードエリア。
この状態でも混雑時に比べれば空いている
公式ドリンクブース。対象ドリンクを購入するとステッカーが貰えた
ハイパーガチャで当たる商品群
スポンサーである@Sycomブース
同じくスポンサーのAIMchairブース


 気になる点があるとすれば、会場であるKアリーナ横浜までの道のりです。横浜駅からKアリーナ横浜につながる橋は完成に近い形でたたずんでいましたが、まだ建設中。そのため、アンパンマンミュージアムへの経路と同じ道を使って向かいました。ただ、ペデストリアンデッキの最後の階段が封鎖されており、エレベーターしか使えない状態だったので大渋滞が発生。もっと前の分かれ道でアナウンスしておけば避けられたかもしれません。とにかく、橋ができたらどれほどアクセスが良くなるのか、気になるところです。

 前回もひとりのストリーマーが開催するイベントとしては、破格の規模だと思っていました。それも1回限りのスペシャルプログラムだと思っていましたが、第2回が開催されたことも破格と言えます。今回はそれを2倍近い観客規模で開催しており、ポテンシャルの高さに驚愕しました。このクラスを超える会場は東京ドームしか見当たらず、そこですら行けそうな印象です。引き続き、この規模で開催、年イチでの定期開催を期待しています。(ライター・岡安 学)

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外部リンク

加藤純一 presents「第二回 配信者ハイパーゲーム大会」
https://lp.openrec.tv/hyper-game-event2/

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