コラム
2023.08.26
CR Fortnite CAMPで生徒が見た“画面の向こう”、eスポーツプロゲーマー体験キャンプレポート
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8月5~8日にかけて、CR GAMING SPACEにて「CR Fortnite CAMP」が開催されました。CR Fortnite CAMPは、Game & Co.とCrazy Raccoonが共同で開催しているゲームオンラインスクール「CR Gaming School」のなかでも、『Fortnite』を使った小中学生向けのeスポーツプロゲーマー体験キャンプです。
Crazy Raccoon所属のストリーマーRuriさんがメインコーチとなり、直接指導します。他にもZETA DIVISIONのShirasさんやeスポーツキャスターのトンピ?さんも参加しており、参加者にとっては競技シーンに深く関わっている人に指導してもらえる貴重な場です。
CR Fortnite CAMPを運営しているGame & Co.の事業責任者である久保敦俊氏は、「Crazy Raccoonで開催しているゲーミングスクールでは、普段は『APEX Legends』を題材にしていたのですが、それ以外のタイトルでもスクールを開きたいと考えていました。ちょうど夏休みという時期もあり短期間で小中学生向けとして『Fortnite』を取り上げました」と、CR Fortnite CAMPの開催の経緯を語っていただきました。
そもそもゲームスクールを開催した目的としては、100年先のeスポーツを見据えて、将来を担う子供を重視していることだからと言います。『Fortnite』を選んだのは、ゲーマーとしての基礎性能の高さが試されるタイトル。また、ゲーム自体が多様性に富んでおり、さまざまな遊び方、利用方法がある点を挙げました。
実際、米津玄師氏が『Fortnite』内でバーチャルライブを行ったり、オリンピックeスポーツシリーズに向けた「射撃」競技の再現がされたり、本来のゲーム以外の展開もみせています。
参加者はCR Gaming Schoolに参加している上級者から、個人的にプレーしている中級者。ほぼプレーしたことがない初級者までさまざまな腕前の生徒が参加しています。会場はCrazy Raccoonが運営するeスポーツ施設CR GAMING SPACEを使用。普段からeスポーツを嗜むプレイヤーが集まる場所であり、ハイスペックマシンが取りそろえられています。初心者は持ち込んだNintendo Switchを使用し、プレーに慣れることから初めています。
小中学生を対象としたのは、『Fortnite』の競技シーンの事情もあります。
「eスポーツシーンの中でも『Fortnite』は比較的プレーする人の年齢層が低めとなっています。競技シーンでも14、5歳でプロゲーマーになる人も多く、すでに小中学生がプロ選手予備軍となっているわけです。実力だけがついて、いざプロゲーマーになるとなっても、それ以外の準備ができていないと大変なので、どうやってプロゲーマーになっていくかを考える為に事前に理解していく必要があるわけです。親世代も自分達の時代にはプロゲーマーという存在がなかったために、良く理解していない人も多いので、親子一緒に考えていきます」(前出・久保敦俊氏)。
ただ、すべての参加者がプロを目指すためにCR Fortnite CAMPに参加しているのではなく、ゲームを通じてさまざまなことを経験する場として考えている人もいます。またゲームに関わる人と交流することで、プロゲーマー以外の仕事についての理解度を高めることも目的の一つです。大会運営の現場やプロのキャスターの実況を目の当たりにすることで、ゲームやeスポーツに関わる職業や仕事を体験できる機会となっています。
イベントの内容は、初日にオリエンテーションとレクリエーションを通して、まずは講師や一緒に学ぶ生徒との交流をはかります。2日目は朝から夕方まで練習にあて、上級者のプレー動画を見ながら上級者のプレーについて、講師の解説を交えて学びます。3日目も基本は練習。生徒それぞれに今後の課題を発表してもらい、その課題を達成するための取り組みを考えます。ここで参加者特典としてCrazy Raccoonのユニフォームが贈呈されました。4日目は昼まで練習をして、午後からCAMPでの成果を試す大会を行いました。
「初日のレクリエーションは、参加した仲間と仲良くなるのが目的ですね。2日目はエイム(照準で狙う)練習や建築の練習など、基礎練習をruriコーチと一緒に体験し、3日目は練習した結果を踏まえてこれからどうしていくかを考えて行きます。また、『Fortnite』の○○と言う題材で、調べてレポートしてもらいました。『Fortnite』の歴史であったり、上手な人の立ち回りであったり、それぞれのテーマに合わせた研究をし、その結果をスライド資料として発表までします」(前出・久保敦俊氏)。
課題を考えただけでなく、それをクリアする為の対策を実践していくわけですが、参加した子供たちのほとんどがそれらはできていました。具体的にどうすれば良いかわからない生徒もいましたがコーチがアドバイスをし、自ら回答がでるように促していました。
「CR Fortnite CAMPやCR Gaming Schoolでは、ティーチングではなく、コーチングを主体に考えています。自主性を育て、自らが困難に立ち向かえるようにするのが目的です。そのうち、何も言わなくても壁を乗り越えられるようになっていくのを実感しています。CR Fortnite CAMPは4日間と言う短期間でしたが、見違えるようにうまくなる生徒もいました」(前出・久保敦俊氏)。
今回のキャンプは『Fortnite』の集中講座と言う側面もありましたが、それ以上に同世代と言っても小中学生にとっては差の大きい学年の違う仲間と一緒にプレーすることが重要だったのではないでしょうか。生徒の中には自宅などでオンラインプレーをする際、相手の顔が見えないこともあり、ゲームに負けて癇癪を起こす子も居たそうです。しかし、ほかの生徒のプレーやコーチの佇まいを見ることで、プレーに対する姿勢を正すようになりました。新しい“ボーイスカウト”的な存在となり得るのではないかと感じています。
「キャンプをやってみて、想定以上のことが起きたのは、こちらとしても勉強になりました。参加者はもちろん、親御さんも喜んでくれており、やった甲斐はありました。今後も続けていきたいと思いますし、地方でもやっていきたいですね。初回だったのでこちらとしても課題は残りましたが、生徒に負けないよう課題はクリアしていきます」(前出・久保敦俊氏)。(ライター・岡安 学)
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■外部リンク
Crazy Raccoon
https://crazyraccoon.jp/
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