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2023.08.17

ゲームにおける「HP」「MP」とは?意外と知らない意味や歴史を解説!

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 ゲームをプレイしていると、ほとんどの作品でHPやMPといった概念を見かけます。実際、あまりゲームをしたことのない人であっても、HPやMPといった言葉は知っているのではないでしょうか。

 しかしながら、HPやMPの意味や歴史についてあらためて聞かれてみると、意外に詳しい内容を知らない人が多いです。そこで今回は、そんなHP、MPについて詳しく取り上げます。

ゲームにおける「HP」とは

 ゲームにおけるHPとは多くの場合“Hit Point”の略語であり、敵から攻撃を受けたときにどれだけ耐えられるのかを表したパラメーターです。

 それゆえ、多くのゲームではHPが0になると戦闘不能状態となり、ゲームオーバーか仲間からの蘇生待ちの状態となります。

 読みかたとしては「ヒットポイント」「エイチピー」と読まれることが多く、ゲームにおける基本的なパラメーターの1つです。さらにHPはプレイ画面上に数値が可視化されているゲームと可視化されていないゲームとがあり、前者はRPG、後者はFPSなどに多いです。

 HPはゲームによってはアイテムや呪文、あるいは自動回復機能により回復することができます。このとき、MMORPGにおいては、HPを回復することをヒール、HPを継続回復することをリジェネと呼ぶこともあります。

 また、現実世界の体力に対してもジョーク交じりにHPという言葉が使われることもあり、疲れたサラリーマンや学生などから聞くことがあるかもしれません。

HPの歴史

 HPの歴史は古く、原型となる概念は1974年に発売されたアメリカ発のテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」において既に存在していました。日本においては1986年に発売されたRPG「ドラゴンクエスト」の影響が大きく、ドラゴンクエストの大ヒットによりHPという概念が世間一般に広く知れ渡ることとなりました。

 そして今では多くのゲームでHPシステムが導入されており、画面上に数値やゲージを用いて表示するタイプや、HP量に応じて何らかのエフェクトを表示するタイプなど様々な表現方法が存在します。

 また、ゲームによってはHPの最大値のことを「最大HP」「MaxHP」と呼び、最大値自体を上下限させるアイテムや呪文、スキルも存在します。

ゲームにおける「MP」とは

 ゲームにおけるMPとは多くの場合“Magic Point”の略語であり、魔法を使うことのできる魔力量のことです。

 MPはゲーム内で魔法使いなどが魔法を使うときに消費され、MPが0になると魔法が使えなくなります。このとき、消費するMPは使用する魔法の種類によって異なっている場合が多く、一般的に強力な魔法になればなるほど消費するMPも大きくなります。

 読みかたとしては「マジックポイント」「エムピー」と読まれることが多く、RPGなどではHPと同様、基本的なパラメーターの1つです。また、MPは魔法詠唱などの消費行動で減少する場合が多いですが、ゲームによっては敵の魔法や特技によって減らされることもあります。

MPの歴史

 MPの歴史もHPと同様、1974年に発売されたアメリカ発のテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」で原型となるものが既に存在していました。ただし、初期のダンジョンズ&ドラゴンズでの呪文は回数制となっており、現在主流となっているポイント制のMPとは少し異なっています。

 日本でMPの概念が大きく広まったのは、HPと同じく1986年に発売されたRPG「ドラゴンクエスト」の大ヒットによるところが大きいです。

 また、最近ではMPの派生としてスキルポイントやパワーポイントなど魔法以外のパラメーターに対しても類似の概念が使われることもあり、バリエーションは徐々に増えていっています。

 HPと同様、MPに対しても最大値のことを「最大MP」「MaxMP」と呼びます。

HP・MPが採用されている代表的なタイトル


 ゲーム内にHP・MPが採用されている代表的なタイトルをご紹介します。

ダンジョンズ&ドラゴンズ

 ダンジョンズ&ドラゴンズではサイコロによって命中判定が決定し、相手の防御値に届いていれば攻撃がヒット判定となります。そして攻撃がヒット判定となればダメージ量を算出し、HPが減少します。HPシステムとしてはシンプルな設計となっており、HPが0になるとキャラクターは死亡します。

 ただし、ダンジョンズ&ドラゴンズのバージョンによっては、呪文やアイテムなどを使うことでキャラクターを復活させることができます。

 また、ダンジョンズ&ドラゴンズにおける呪文は、初期のシリーズではMPではなく回数制となっていましたが、ダンジョンズ&ドラゴンズオンラインなど比較的新しいシリーズではスペルポイントというポイント制となっています。

ウィザードリィ

 1981年に発売された3DダンジョンRPG「ウィザードリィ」では、HPの数値は種族やレベル、生命力などのパラメーターが関係しており、職業によるHP格差も存在します。このとき、一般的に戦士系の職業はHPが高く設定されており、盗賊や忍者はHPが低く設定されています。

 また、ウィザードリィにはレベルに応じたMPが存在し、MPに応じて放つことのできる魔法の回数が決定されます。

 ウィザードリィはRPGの発展に大きな影響を与えたゲームとして知られ、現在のRPGにおけるHPやMPの概念は、ウィザードリィのいたるところで確認することができます。

ドラゴンクエスト

 ドラゴンクエストの味方のHPやMPは、ほとんどのシリーズでは戦闘画面上に数値化されて表示されています。

 現在のHPやMPの表示形式はドラゴンクエストに類似したものが多く、多くの人にとってなじみ深い形式といえるでしょう。このとき、基本的にHPは相手の攻撃や毒などの状態異常攻撃を受けると減少し、MPは呪文などを使用すると減少します。

 さらに、ドラゴンクエストではHP残量に応じて数値の表示色が変化するシリーズもあり、例えばHPの瀕死状態では数値をオレンジ色にするなど視覚的な工夫が施されています。

 また、現在のドラゴンクエストのMPは「マジックポイント」として認知されていますが、シリーズ初期作品の説明書には「マジックパワー」と記載されていました。シリーズ初期作品からドラクエに触れている人のなかには、MPを「マジックパワー」として認識している人もいるかもしれません。

 ただし、「マジックポイント」「マジックパワー」のいずれも概念自体は同じなため、ゲームシステムを理解する上ではどちらの認識でも問題ありません。

ファイナルファンタジー

 ファイナルファンタジーの味方のHPやMPは、ドラゴンクエストと同じく戦闘画面上に数値化されて表示されています。ただし、ファイナルファンタジーのHPやMPはドラゴンクエストに比べると数値が大きいため、ドラゴンクエストよりも体感的には数値の増減を大きく感じます。

 また、MMORPGとして有名なファイナルファンタジーXIVにおいては過去に一度、HPやMPなどのデノミネーションが実施されています。デノミネーションとは数値パラメーターや計算式の変更のことを意味する専門用語であり、略してデノミと呼ばれています。HPやMPの数値がインフレ化してきたため、相対的に小さい値で表示するようバランス調整がなされました。

 このように、HPやMPのシステム自体は変わらないものの、ゲーム内での仕様がデノミネーションによって変わることもあります。

HP・MPを使った例文

 「HP」「MP」という用語は、以下のような形で使われます。

・「HPの回復お願いします」
・「魔法職はMP管理が大変」
・「最大HPダウンのデバフがつらい」

 

「HP」「MP」の意味や由来を知ってゲームライフに役立てよう!

 最近ではより複雑なゲームシステムが実装されることも多くなりましたが、基本的なHPやMPの概念を知っておくこともとても大切です。この機会にHPやMPの概念をしっかりと理解し、今後のゲームライフにお役立てください。

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